開幕戦でポールポジションを取りながら、2位と言う結果だったレッドブル・ホンダ。
第2戦は予選2,3位、スタート前に降り出した雨で、悪コンディションのスタートとなった決勝では、フェルスタッペンが優勝を成し遂げた。
2週間のインターバルがあり、各チームのアップデートやセッティング面の改善が見られた。
エミリア・ロマーニャGP予選タイム差+0.035秒
POS | ドライバー | F | T2 | S1 | S2 | T17 | S3 | タイム | Gap | Q | Tyre |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | HAM | 287 | 322 | 23.633 | 25.805 | 294 | 24.973 | 1:14.411 | 3 | C4 | |
235 | 261 | 287 | |||||||||
2 | PER | 287 | 323 | 23.630 | 25.668 | 293 | 25.059 | 1:14.446 | 0.035 | 3 | C4 |
235 | 260 | 286 | |||||||||
3 | VER | 289 | 324 | 23.789 | 25.617 | 293 | 25.083 | 1:14.498 | 0.087 | 3 | C4 |
235 | 260 | 286 | |||||||||
4 | LEC | 284 | 319 | 23.853 | 25.690 | 290 | 25.197 | 1:14.740 | 0.329 | 3 | C4 |
236 | 259 | 281 | |||||||||
5 | GAS | 287 | 322 | 23.805 | 25.853 | 292 | 25.131 | 1:14.790 | 0.379 | 3 | C4 |
231 | 261 | 286 | |||||||||
7 | NOR | 286 | 325 | 23.671 | 25.746 | 296 | 25.301 | 1:14.718 | 0.307 | 2 | C4 |
234 | 264 | 286 |
フェルスタッペンは、ターン3の出口で左フロントをグラベルに落としてしまい大きくタイムロス、これが無ければポールは間違いなかったでしょう。
セクター2でのハミルトンの遅さは、ターン9をかなり安全に走っているためです。イモラ唯一とも言える高速コーナーであるターン9、ボトムスピードでは、PER226,HAM221となっており、右タイヤにかかる負担を大きく減らしています。
そしてターン17のボトムスピードは、PER126,VER129,HAM136となっており、ハミルトン自身出来すぎたと言った通り素晴らしいターンインを行っています。
ペレスはリバッツァの2つ目のターン18のブレーキングが若干少なく、ターンアウトを失敗、一瞬フルスロットルが遅れてしまうミスをして、思わずピーな叫びを発してしまいました。
路面温度が低く難しいコンディション、ミスをするのはドライバーのせいなのか?マシン的に限界点が感じられずらいのか?
リアをどっしりと構えるメルセデスの方が、リバッツァのようなコーナーでは楽なのではないかと思います。
また、イモラは2速を使うターンがありません。ターン7のボトムスピードが一番低く110km/h前後、低速コーナーで速いと言われるレッドブルの利点が損なわれています。
エミリア・ロマーニャGP決勝タイム差▲22.000秒
全てはスタートで決まったと言ってもいいでしょう。3番手スタートのフェルスタッペンが濡れた路面で上手にトラクションをかけて、イン側ギリギリに滑り込む。
ハミルトンはスタート直後、アウト側のペレスを牽制したため、イン側への対応が遅れた事も影響した。
The art of licking the stamp, and sending it 📮
Featuring @Max33Verstappen and @redbullracing 👊#ImolaGP 🇮🇹 #F1 pic.twitter.com/xUSq8AXqQh
— Formula 1 (@F1) April 19, 2021
接触してハミルトンが大きく遅れる、これについては色々な見解があるがFIAの裁定はお咎めなし、レース後の会見からもハミルトンはこの事に対して、不満があるような態度は見せていない。
コースアウトしたラティフィが、安全確認を怠りコースインしたため、直後にいたマゼピンと接触してクラッシュしてしまう。いきなりSCとなり、7周目よりレース再開。
ウェット路面の中、ペレスはルクレールに抜かれ4位へ後退しており、路面が乾きだした20周目時点で、3位ルクレール以下は大きく離されフェルスタッペンとハミルトンのマッチレースとなっていく。
トップを快走するフェルスタッペンだったが、後ろからはフロントウィングフットプレートを失っている、手負いのインターマスターハミルトンが忍び寄る。
ドライへ変更するまでのインターを持続させる対決が始まるが、フェルスタッペンとハミルトンの差はどんどん縮まっていった。ハミルトンはミハエルのように、インターをスリックのように使うのが本当に上手い、26周目終了時点では1.2秒差まで詰め寄られていた。
フェルスタッペンは28周目にピットイン、ハミルトンは29周目にピットイン、1回目のピットイン対決では、フェルスタッペンが5.5秒差でトップを守ることに成功する。
ドライタイヤでの対決となったトップ争い、3台が連なるバックマーカー処理で差が一気に詰まる。追うハミルトンはここで痛恨のミス。
The mistake? Rare from Hamilton 🤯
The recovery? Classy, determined, and skilful as ever 😎#ImolaGP 🇮🇹 #F1 pic.twitter.com/sIZcfpT528
— Formula 1 (@F1) April 18, 2021
大きくタイムロスし、フロントウィング交換のためのピットインでラップダウンになる。これでレースは完全にフェルスタッペンのものとなった。
ガスリーはレインタイヤスタートが失敗し後方へ沈み、ペレスはルクレールを攻略出来ずにいたが、最後尾スタートだった角田は、ボッタスとラッセルによるクラッシュ赤旗中断時には10位まで上がっていた。
再開時のSC先導ピットアウトで8位ライコネンがスピン、角田は9位まで上がる。さぁ再開へ向けたリバッツァでフェルスタッペンがハーフスピンしてコースアウトするが、なんとかトップでコースへ戻れた。
A close shave for @Max33Verstappen at the restart 👀#ImolaGP 🇮🇹 #F1 pic.twitter.com/sf9U6enMsv
— Formula 1 (@F1) April 19, 2021
9位角田は、8位ハミルトンのインを果敢に突くが、単独スピンで後方へ下がる。4位ペレスはルクレールを仕留めようと追っていた38周目に、これまた単独スピンで後方へ下がる。
入賞圏内のホンダ勢二人が、単独スピンで圏外へ下がる中、フェルスタッペンは悠々とトップを快走して大量リードを築いていく。
最終的には余裕の勝利となったフェルスタッペンでした。
ガスリーはアロンソとライコネンをパスして8位まで挽回したが、ストロールを抜くことが出来なかった。チェッカー後、ストロールには5秒ペナルティが課せられ、ガスリーは7位で今季初ポイントを獲得した。
まとめ
ホンダ勢としては、フェルスタッペンが優勝したが、何とも言えない後味が悪い結果だったと思います。
昨年に比べれば大変喜ばしい結果だけどね、いかんいかん欲がでてるわ(笑)
しかし、あのハミルトンの追い上げを見せられれば、そう思うのも仕方がないのかとも思う訳です。ライン以外で勝負出来る状態を見極めて、前走者を次々とパスしていくクレバーなドライビング。
ペレスにはそれが出来たと思うのだけど、スタートで2位から4位まで下がった事、インターでのペースの無さ、取り返そうという焦り、レッドブル2戦目で得た大チャンス、レース巧者では無かったなぁ。
圧倒的なマシン差を、生かすための自信はやっぱりまだまだ時間がかかるのでしょう。リカルドが完膚なきまでにノリスに負けているように、F1マシンの繊細さがよーくわかるレースだった。
角田は、うーんとにかくヒートアップしすぎた。言動もそうだけど、プラクティスからちょっとおかしかった、イモラは知りすぎているコースだと言う事も、変な自信に繋がったのかもしれない。
Q3も入賞もほぼ確実なマシンを与えられている事も、少なからずプレッシャーなのかね?
まぁあれだ、ルーキーたるものミスしてなんぼだが、許されるのは5戦目までだろう。比べるのは昨日の自分だと言う事をわかっていれば、乗り越えてくると思う。
ガスリーは凄いね、序盤のあんな状態から7位なんて簡単な事じゃない、ミスらしいミスもなくレース出来ているし、オーバーテイクへの戦略もちゃーんと出来ている。
今年もカッコいいガスリーに惚れる場面に期待します。
p.s. F1アプリライブタイミングのリプレイでGPSデータが復活しました。ちょっと前にアプリレビューに英語でおかしいって指摘したんだけど、まさかそれで気づいた??ないないw
角田はメディアや公式からもてはやされてちょっと調子ずいてたのかな?
元々自信家みたいだし「目をつぶってでも走れるイモラ」って言ってたようで
気持ちが前のめり過ぎましたね。
まっお灸据えられたでしょう今回は。
再スタート時に先導中のフェルスタッペンが回って止まってしまった場合
スタートの権利は2番手のドライバーに移るんですかね?やっぱり。
セーフティカー中は全車追い越し禁止だから、ポジション落としたらその位置。
ローリングスタート時は、ライコネンがポジション戻さずにペナルティ受けたように、戻れる時間があれば戻らなければならない。
リーダーが止まったら、多分最後尾になって、もう1周手順をやり直すと思います。
(そんな事例、記憶にないです。)
ライコネンの場合は走路内外問わずSCが第一セーフティーカーラインを越えていなかったのでポジションは戻さないといけません
それをしなかった場合ピットレーンに戻り隊列が過ぎてからスタートします
フェルスタッペンの場合はSCが戻っている状態かつ走路内で体勢を崩したのでコントロールラインまで追い越しは出来ません
走路外だった場合はフェルスタッペンはピットレーンスタートになります
ルクレールはフェルスタッペンがどのような状況だったか確認出来なかったので追い越さなかったと言っていました
ややこしい!
説明ありがとうございます。
イモラではメルセデスは路面の事を考えリアタイヤを保護するために必要となるアンダーステアが少ないセットアップしていたそうなので、バーレーンと比べるとリアは安定していなかったようです
またボッタスはハミルトンとのスタイルの違いから特にフロントを温められなかったようです
多くの移籍組や新人が苦労したのはブラウンが言うようにタイヤの温度を十分に上げられなかったからでしょう
角田はQ1で不必要に攻めてクラッシュというのはいけませんね
Q3でなら同じミスでも非難される事はなかったと思います
無線での罵声もマイルドなものに変えないと面倒な事に巻き込まれると思うので改善が必要です
また黒白旗無視もダメです
ルーキーとはいえ許されるミスとそうでないものがあるのでそこら辺はしっかりして欲しいですね
本人も反省していますしマルコもしっかり見て注意しているようなのでF2後半のような強い状態になっていく事を期待しています
本来は今年から導入予定だった2022年型マシンの開発ってどのくらい進んでるんでしょうね?
今年のレッドブルとメルセデスは均衡が破れるまでチキンレースとなる可能性もあるだけに、来年のマシン開発がどのくらい進んでいるかによって、今年のマシンにせけるリソースが変わってくると思います。
当然ながら来年のPUに合わせたシャーシ開発が必要なので、既に100%ってのは無いと思いますが、残りの開発に必要なリソースが、今シーズンの結果に大きく影響すると思います。
連投失礼します。
こんなの見つけました。
メルセデスはリアの安定化の為にマクラーレンに近いソリューションを導入していたようです。
これ多分、着眼点がちがうんですよね。
大胆にカットされていた2枚目のストレーキが、規定いっぱいまで大きくなっています。
中央フロアからディフィーザーに繋がるライン上に、2か所半円状に削ったところが見つかっています。
しかし、規定違反らしく、違う材料で塞いでいる。(バーレーンから)
開発の進捗具合は分からないですね…
マルコは夏休み前にはリソースを22年車に移すのが理想だが、このまま拮抗するのであれば開発はやめられないだろうと言っていますね
メルセデスは2チーム制での開発が出来なくなったのでレッドブルと同じような状態ですし本当にチキンレースです
半円状に削った所のことですがバーレーンの時からあったらしいので新しいパーツではないみたいです
もっと昔からそうだったと言う話もあります
新しいディフューザーだと思われたのはその半円のところに穴が空いていて、フロア上部のウィッシュボーンの付け根あたりに空いてる穴と繋がっていると予想されていたからです
これによって上部から下部へ空気を流す事が出来ますが、違法なはずなので出来ないと思います
インターからドライにスイッチする時にミディアムを履いたチームがいたのは個人的に意外でした。いつかのドイツでマックスがスピンした時のように、熱入れがうまくいかないんじゃないかと思っていたので、マックスがミディアムを履いた瞬間、ハミルトンにオーバーカットされてしまう!と咄嗟に思いましたが、全くそんなことはなかったです。インターがもうだめになっていたのか、ミディアムのウォームアップが比較的良かったのか、どっちなのでしょうか?
ユーキはまあ、とにかく序盤は見守るしかないと思いますね。赤旗までは着実に順位をあげられていて初めてのF1のウェットでよくやっていただけに、後半の精彩を欠いたレースは残念でなりません。
インターはさすがに限界でしたね、ラインはかなり乾いていて、昨年のトルコのような新舗装でどっちつかずな感じではなかったです。