屈指のパワーサーキットであるモンツァ、この予選よりエンジンモードは固定され決勝も同じエンジンマッピングを使用しなければならない、これは一部の1Lapのみに使用していた予選専用最高パワーモードの封印を意味します。
マイレージを取るか?パワーを追い求めるのか?各メーカーのせめぎ合いがレースへ向けたグリッドを決定します。
予選レポート
天候は晴れ、気温29℃、路面温度46℃で予選はスタートしました。
Q1
メルセデスはミディアムであっさりと19秒台中盤で1,2タイムを記録、3~13番手までが20秒台となり大混戦の模様。
残り3分を切ったところで2セット目のタイヤを投入する各車、パラボリカ前で大渋滞6台ぐらいが接近戦バトル状態になりタイムアップできず。そのおかげでアルボンは15番手ギリギリで通過、ベッテルはQ1落ち。
Q2
メルセデス2台が先行する、その後ろにフェルスタッペンがついていきました。ハミルトンが19秒フラット、ボッタスは0.3秒遅れの2位、10番手アルボンまでは0.972秒となる大接戦。
残り4分ぐらいからコースインする各車、綺麗な隊列になることは無く、タイムアップできたのはほんのわずかなドライバーのみでした。
Q3
1回目のアタック、ボッタスを先頭に10台が一斉にアタックへ、ハミルトンは19秒フラット、ボッタス19.1、ペレス19.7、フェルスタッペン19.8、サインツ19.6、アルボンはまたパラボリカでトラックリミットでタイム抹消。
2回目のアタック、早めにコースインするメルセデス2台、レッドブル2台が続く。トウを使わないバトルをするメルセデス、二人にイコールコンディションを与えて勝負させているようだ。
ハミルトンが18.8秒台までタイム更新してポールポジションです。
イタリアGP予選結果
順 | No. | ドライバー | チーム | Q1 | Q2 | Q3 | Gap |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | L.ハミルトン | メルセデスAMG | 1:19.514 | 1:19.092 | 1:18.887 | |
2 | 77 | V.ボッタス | メルセデスAMG | 1:19.786 | 1:18.952 | 1:18.956 | 0.065 |
3 | 55 | C.サインツ | マクラーレン | 1:20.099 | 1:19.705 | 1:19.695 | 0.808 |
4 | 11 | S.ペレス | レーシングポイント | 1:20.048 | 1:19.718 | 1:19.720 | 0.831 |
5 | 33 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 1:20.193 | 1:19.780 | 1:19.795 | 0.893 |
6 | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 1:20.344 | 1:19.962 | 1:19.820 | 0.933 |
7 | 3 | D.リカルド | ルノー | 1:20.548 | 1:20.031 | 1:19.864 | 0.977 |
8 | 18 | L.ストロール | レーシングポイント | 1:20.400 | 1:19.924 | 1:20.049 | 1.037 |
9 | 23 | A.アルボン | レッドブル | 1:21.104 | 1:20.064 | 1:20.090 | 1.177 |
10 | 10 | P.ガスリー | アルファタウリ | 1:20.145 | 1:19.909 | 1:20.177 | 1.022 |
11 | 26 | D.クビアト | アルファタウリ | 1:20.307 | 1:20.169 | 1.282 | |
12 | 31 | E.オコン | ルノー | 1:20.747 | 1:20.234 | 1.347 | |
13 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 1:20.443 | 1:20.273 | 1.386 | |
14 | 7 | K.ライコネン | アルファロメオ | 1:21.010 | 1:20.926 | 2.039 | |
15 | 20 | K.マグヌッセン | ハース | 1:20.869 | 1:21.573 | 1.982 | |
16 | 8 | R.グロージャン | ハース | 1:21.139 | 2.252 | ||
17 | 5 | S.ベッテル | フェラーリ | 1:21.151 | 2.264 | ||
18 | 99 | A.ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:21.206 | 2.319 | ||
19 | 63 | G.ラッセル | ウィリアムズ | 1:21.587 | 2.700 | ||
20 | 6 | N.ラティフィ | ウィリアムズ | 1:21.717 | 2.830 |
まとめ
トウの奪い合い予選レースは、トウの恩恵が得られなかった3台がトップ3となった。
トウで得られるタイムよりも、自らの空力性能を引き出せる乱流から離れた方がコーナーで速くなり、タイヤを適切な温度に保てる方が速いと言うことだ。
空力性能を損なわずトウを最大限生かせるのは4秒前後という狭いタイム差のみ、前の車の遅い速いでコントロールライン通過タイム差を決めなければならず、正に運ゲーとなる。そんなトウゲームばっさりと切り捨てたメルセデスは強かった。
He broke the track record – twice! 💪@LewisHamilton will start Sunday’s race in Monza from the very front#ItalianGP 🇮🇹 #F1 pic.twitter.com/kNnPWv7ZuW
— Formula 1 (@F1) September 5, 2020
エンジンモードが決勝レースと同じものを使わなければならないとなったが、メルセデスの優位は変わらず、ホンダはルノーに負ける結果となった。
メルセデスはベルギーのレースをかなりセーブした状態で終えており、パワーセンシティビティの高いモンツァで高めに設定してきたと思われる。ルノーも同様に高めの設定となっているだろう。ホンダはかなりセーブした状態と言えるかもしれない。
P3までの状況から予選決勝モードを決定しなければならない駆け引き、これはこれで面白いかもしれない。高パワー燃焼モードを選択すれば確実にICEにダメージを残すため、今後のレースのローパワーモードや4基目ペナルティなどが控える事になる。
レースはどうなるのか?パワーを基本的に変えられない状況でのオーバーテイクはきついだろう。
久しぶりに森から悪魔がやってくるかもしれない。
そんな事に期待しなければならない退屈な隊列レースがモンツァのレースだよなぁ・・。
※コントロールライン通過タイム差
Q2-1 | BOT | HAM | VER |
---|---|---|---|
0 | 8.18 | 2.4 |
Q2ファーストランがフェルスタッペンのベストタイム
Q3-1 | BOT | HAM | VER |
---|---|---|---|
0 | 8.21 | 2.16 |
Q3-2 | BOT | HAM | ALB | VER |
---|---|---|---|---|
0 | 9.42 | 2.85 | 2.35 |
トウで得られるタイムよりも、乱流の影響によるターンで失ったタイムの方が大きい。
希望的観測から確信にかわりました。
・・・ホンダはルノーより遅い・・・
To ゲル
数年間で1度1周のみ速かったとしも優劣の評価が出来るわけではありません。
Honda PUのホースパワー ランキングについては、以下参照。
参照:Official @f1 Analysis Lawrence Barretto 2020/09/02
“Bringing the power – How Honda created a front-running F1 engine again”
Honda re-entered Formula 1 in 2015,…
ホンダは2015年にF 1に復帰し,
Honda was reborn within the Red Bull family.
ホンダはレッドブル・ファミリーの中で生まれ変わった.
they’re now second-best and capable of regular podiums – and at certain circuits they’re potential winners. 現在、彼らは2番目に優れており、定期的に表彰台を獲得することが可能になった. 特定のサーキットでは, 彼らは勝者になる可能性があります。
Since then, data suggests they are now ahead of Renault in a clear second.
それ以来、データによると、彼らは今や明らかにルノーの先を行っている。
シャシーとPUトータルでの結果しか見えないですから、各レビューサイトでもルノーとホンダ、どちらが上かはマチマチです。
以前もその画像貼ってましたが、イラっと来るのでやめて欲しいw
メルセデスの2台は別次元の速さ。
しかし中団グループはあまり差がないので、3位争いのレースに期待してます。
それにしてもQ1のライコネンvsオコンのバトル、あわや接触かという迫力でした。
(なんちゅう予選やねん!)
そしてQ2ではちゃっかりボッタスのトウを利用するライコネン、面白かったなぁ。
どうしたホンダ勢、どうしたガスリー、決勝レースで期待します。
しかし‥‥サインツjr&ペレスは気合い入っているな!
ルノーPU陣営ですが、
ルノーワークスが、もっと上位に来るかと思ったのですが伸びなかったです。特にリカルドが?
やはりカスタマーのマクラーレンの方がシャーシ性能は上?
来シーズン、フェラーリ入りするサインツが低迷のフェラーリ陣営に代わりイタリアGPを盛り上げる?
がっかりな予選でした。
高速サーキットでは、やはりエンジンパワーでしたね(´・ω・`)
ですが差はそんなに無いので決勝に期待します。
FP3でのリカルドシャットダウン、スパの予選でも似たような事があった。ルノーワークスは予選直前パワーを抑えたと思う。案外ルノーパワーの底は浅いのではないか?マクラーレンもあまり調子に乗ると、白煙やスローダウンに見舞われると思う。
それにしてもベッテルの劣化は止まらない一年前、別の決断をしていれば…知らんけどね。
RBRの十分に練り上げた戦略の上でのパワーセッティングだろうから、レースを見守るしかないな。もう少しハイパワーモードを期待していたのだけれどね。残念だぁ~!
放送中、川井ちゃんがカスタマーも含め「エンジンモードは統一?」と云ってたけど、そんなアホみたいなルール。何かの間違いですよね?
今夜は睡魔が怖いよ、台風でCS写らないかも知れんしよ~(笑)
3基目からは統一ですよ。
来年からは、ホモロゲーション毎に統一。
もちろんコース毎に変更可能ですが、ドライバーやチーム毎に合わせられない、とんでもない規定です。
ERSはドライバー毎に変更可能なので、それで味付けするしかないなぁ。
カスタマーが不利にならないようにって事かな?F1は何を目指しているのでしょうか?
F1が目指しているのは、同じ稼働を常にするエンジンです。
壊れない最高設定で常に走れと強要する事でもあり、これをメーカー毎に統一しなさいって事ですね。