過去にあったF1技術に迫る!今回はFダクトについてです。
F-Ductは、2010年マクラーレンMP4-25に搭載された、空気の流れを利用してリアウィングのドラッグを減らためのシステムです。
テストでマクラーレンが使い、すぐに他チームがコピーしていった。
マクラーレンは足(foot)の膝辺りを使ってコクピットの空気口を塞ぐ事で稼働させていたが、コピーしたチームはモノコックを作り直す事が出来ず、パイプが後付けになった事により手(hand)を使って塞いでいた。
片手運転になり危険だと言う事から1年限りのシステムになった。
翌年2011年からは、DRS(ドラッグリダクションシステム)が導入され、無用になったと言う背景もある。
※足を使って空気口を塞ぐ事から「Foot Duct ⇒ F-Duct」がネーミングの由来となる。
F-Ductの原理
リアウィング下面の空気を剥離させ、ストールさせる事でドラッグを減少させる。
飛行機でよく聞くストール(失速)と大きく違う点は、ドラッグが減少すると言うところ。
コクピット前に空気導入口を設けてあり、通常はコクピットへと流れる。
コクピットの空気口を塞ぐことにより、リアウィングのフラップなどの下面から空気を排出する。
通常リアウィング前面には正圧(空気の流れが遅い、圧力が高い)があり、後面には負圧(空気の流れが速い、圧力が低い)がある。
水平方向の力の向きが【正圧⇒負圧】となる事でドラッグ(進行方向と逆向きの力)になる。
F-Ductによって導かれた空気により負圧を出来るだけ正圧に変える。
これによりリアウィングのドラッグを減少させる事ができる。
上下方向で見れば、下面の負圧が減少する事によりダウンフォースも減少する。(エネルギーの循環を減少させるとも言える。)
一早くコピーしたザウバーは、メインプレーンの方に空気を排出しており、こちらの方が効果が高く、最大で65%ドラッグを減少させる事ができた。
F-Ductの効果
2010年イタリアGP(モンツァ)ポールポジションからスタートしたバトン、その後ろ2台のフェラーリ、ハミルトンのリアウィング角度を見れば一目瞭然です。
ハミルトンは潔くF-Ductを取り外しています。
このバトンのリアウィングを見た時は「え?!」という驚きと共にF-Ductの凄さを実感しました。
F-DuctならぬH-Ductを操作する可夢偉
ステアリングから手(hand)を離し、手のひらで塞いでいます。危ない危ない!
まとめ
可動空力装置では無く、スイッチを押すなどの電子的なものでもない、レバーを引くなどの機械的なものでもない、セッティングを変更している訳でもない、ただただコクピットの空気口を塞ぐだけ。
レギュレーションには全く抵触しなかった。
F1とんでもメカは、とにかく面白い!そしてこのように見えるソリューションは、F1メカマニアにとって凄く胸躍る楽しさがある。2020年メルセデスのDASも似たような楽しさを感じます。
なんで今更F-Ductなのかと聞かれれば、当時は空力に関して詳しい知識もなく、ただただ驚くばかりでした。
今ある知識で自分なりにわかりやすく説明してみたかったと言うところです。
一番は本戦が延期になって暇だからかもしれない(笑)
本番延期で本当に暇になりましたね(^_^;)
開幕はモナコを目指して年間17~18戦で調整中との話も出てますが、ホントいつになるのやら。
仕方ない。
仕方ないけど悲しい(T_T)
こんにちは
Fダクトの解説有り難うございます
開幕戦が延期になって残念ですが
仕方ないですね
今回の解説を見せて頂いて、改めてF1は凄いと確認しました
まだ気が早いですが鈴鹿が無事に開催して欲しいです
Kazu.tamaさん今年もよろしくお願いします。
F-Ductは、もう使われない技術ですが、空力の概念が多く詰まったもので面白いです。
色々と面白い技術を見つけて、記事にしていくつもりなので宜しくお願いします。
リクエストあったら気軽にどうぞ!古参のコメンターとして優遇しますよ(笑)
こんにちは
お言葉に甘えて 教えて頂きたい昔の技術が1つあります
2005年頃だったと思いますが マスダンパー があったと思いますが これはオフロードのラジコンに付けている物と原理は一緒でしょうか?
マスダンパーはマスダンパーさんにお願いしようかなw
ラジコンとかミニ4WDにもつけてますね。
難しい議題ですが、頑張ってみます。
何か呼ばれたような?
楽しみにしていた二輪、四輪のレースが全く開催されず、唯一見れたMoto3,Moto2で長島哲太の怒涛の追い上げからぶっちぎりの優勝で感動しました。
ちなみにマスダンパー、MotoGPでもドゥカティを始めとして実用化されているようですよね。作動や効果の解説は管理人様にお任せします笑
ディフューザーの今さら聞けない色々な話なんてのも面白いかも。
今更ですがボーテックスジェネレーターの効果を実感してます
とても小さなチビた鉛筆のような物が走行中の抵抗を和らげ直進性が増し、とても渦の効果を感じています
単に穴を塞ぐという方法が凄い。最初に思いついた人は一人震えたでしょうね(笑)。
構造的に
インダクションポッドカバー後方に生えた
シャークフィンがリヤウイングのフラップにまで伸びて接触する様になってFダクトが出来上がったと思っています。
またFダクトが廃止されたことで、代わりにDRSが標準装備されることにもなりました。
もし最悪、2020年F1が1戦も開催されず、2021年にレギュレーション延長継続もされ無ければDASが実戦使用出来ず幻のメカになってしまう。
年間16戦はするという規定が有るからやるつもりだと思いますが、もしそれ以下の開催数であれば2020年のレギュレーションは2021年も適用になるのでは?
メルセデスは個別にフェラーリの件を了承したということですので恐らくDASについてもよろしくってなったんじゃないかな?と勘繰ってます
この混乱に乗じて、利害の一致したメルセデスとフェラーリのメーカー系同士による密約が成立したのかと思ってしまいます。
独立系であるレッドブルがメルセデス(DAS使用の件)、フェラーリ(FIAとのやり取り内容開示の件)双方に対してプレッシャーを掛けてる事からも想像してしまいます。
いつ始まるか不明の
開幕戦に間に合って、メルセデス以外にDASを使用するチームが出て来ればハッキリ分かってくるのでは?
表題とは関係ないのですが、フジテレビNEXT。
本来のルールだと解約は来月末にならないと出来ないですが、
マイスカパーの”チャットでのお問い合わせ”でオペレータさんに
お願いしたら解約できました。
参考まで。
なるほど、私は永遠に契約しっぱなし!
料金を払う⇨放映権料になり⇨チームに分配される
チームの為にも契約は解除しない。
本当は、面倒だから( ・∇・)
いつもの年だとシーズン終了後に解約→開幕時に自動で再契約という
ルートがあるのですよ。スカパー!
因みに私も川井さん派です。あの知識と見識にはお金を払う価値が
十二分にありますねー。
初めて投稿します。
スカパー解約の情報、ありがとうございました。
来月まで諦めようと思いましたが・・・。
なんせ始まってないのに何も見てないよ、って申し出ると・・、
そうですよね!
と、とても良心的な対応でしたw
儲かった感じ、本当に助かりました。
※管理人さんへ、貴重な情報を提供して頂きありがとうございます。
いつも楽しみにしています。
隠れ、お得情報みたいになっちゃいましたね。
ホンダはDAZNとコラボしちゃうし、フジに暗雲がhhh
私はフジ派と言うか、川井さん派です。
川井さんの出張費の為にも、払い続けるのです(笑)