現行F1エンジンは、トークン制度により開発を制限されています。 各エンジンメーカーは自由な開発競争ができずに、出遅れた分を追いつくのは事実上困難な状況です。

 

私はこのトークン制度の廃止をずっと待っていました。それが2017年に廃止の方向で全エンジンメーカーが合意したとの情報が入ってきています。

 

この情報の元はルノー・スポールのマネジングディレクター、シリル・アビテブールが発言したものです。

 

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トークン制度廃止の裏にカスタマー供給額の値下げ有り

バーニーさんとFIAの思惑により、安価なクライアントエンジンを2017年に導入をするとしていたF1は事実上これを取りやめた。

これはエンジンメーカーの合意によって現行規定のパワーユニットのカスタマー供給額が引き下げる事ができたからだ。

 

その年間費用は1200万ユーロ(約15億)になると言われている。 現時点でその供給額は2200万ユーロ(約28億円)なっていると予想されていますが、これが事実であるならばカスタマー供給を受けるチームの財政は年間で1000万ユーロも削減できることになる。

 

この供給額の引き下げと引き換えにエンジンメーカーはトークン制度の廃止をFIAと合意したと思われる。 現行のトークン制度では最良の解決策をすぐに反映させることができないでいる。

 

ホンダは2015年8月に問題点を把握していたが、トークンの関係で2015年中に改善できずに1シーズン棒に振ってしまった。

 

ルノーはこれとはまた違った理由で改善できずに苦労していたが、2016年ワークス参戦復帰にあたり予算も増額され開発スピードは確実に上昇すると思われる。

トークン制度廃止はホンダにとって最良の結果となるか?

ホンダは自社による開発にこだわっている。その予算額は相当なものでしょう。しかも開発拠点は日本においてあります。

 

トークン制度の廃止は本当に自由競争に入る事になり、2015年のようなトークンのせいで改善できませんでしたなどの理由は当然できなくなる。

 

しかしながらトークン制度の廃止によって予算によるパワーユニットの格差が広がる事はあまりないと思われる。 メルセデスは現規定パワーユニットにおいて大幅な改善はできないでしょう。逆にホンダやルノーは遅れている分を取り返しその差を詰める事はできます。

 

さらに上回るにはそれ以上に予算を投下すれば解決できてしまうかもしれません。何か他のメーカーに無いソリューションを見つけ出せれば追い抜くことは当然可能です。

 

トークン制度廃止は他のメーカー参戦への布石

メルセデスが圧倒的優位を保っていられる理由の一つに、トークン制度による開発制限がある。これが続く限り他メーカーが追いつき追い越す事は実質不可能だと言われている。

 

また、この複雑な制度は新規参戦メーカーがF1参戦を見送る一つの理由になってしまっている。

 

現規定のパワーユニットはハイブリット技術の最先端を行くものである事は間違いない。開発の制限をなくせば他のメーカーの参入は十分に考えられる。

 

WECのようにもう少し規定の緩和が必要かもしれない、エンジンメーカーがもう1社あれば本当にF1は面白くなると思います。