テストも終わって一段落しているところですが、チームによっては夜通しの作業がつづいているでしょう。特にホンダのSAKURAの皆さんは大変だと思います。頑張って下さい。
F1ファンにとっては待ちに待った開幕戦が迫り、どんな展開になるか楽しみ。今年こそはメルセデス1強の牙城を崩してほしいと願っています。
今日の記事はF1を見る上で、最も重要になってくるタイヤについてです。
各グランプリのタイヤコンパウンドの種類
- 前半戦はソフト寄りな傾向になっています。ハードタイヤの登場がテストが行われていたスペインGPのみとなっています。
- 昨年は不評だったロシアGPのコンパウンドが、ウルトラが入る一番ソフト側な組み合わせに変わりました。これは良かった。
- 注目の開幕戦オーストラリアGPもウルトラが入る組み合わせに変わっており、路面ミューが低いところは昨年よりもソフト寄りに設定されています。
ピレリタイヤのドライバー評価
今年のピレリタイヤの評価はすこぶる高い様子、プレシーズンテストにて各ドライバーから寄せられた発言は以下になります。
「コーナーの攻め方やグリップの感じ方は、嬉しい驚きだった」アロンソ
「自分がやりたいようにドライブできる。タイヤもオーバーヒートしなかった。これこそがF1マシンをドライブしているということだ」アロンソ
「1周のアタックでも、それ以上の距離を走るときでも、ハードにプッシュできるタイヤを使えることになって本当に安心した」マグヌッセン
「もちろんタイヤのデグラデーションはある。でもデグラデーションが起きても、グリップはあるし、まだハードにプッシュすることができる」マグヌッセン
「僕としては、タイヤを激しく使える余地が大きくなり、レース展開が少し違うものになると思っている。より攻撃的になれるんだ。これまでの数年は、後に長いスティントを走ることを気にかけてバトルを控えたりしていたが、いまのタイヤはオーバーヒートしにくくなっている」エリクソン
「アタックするときに、積極的にスロットルを踏み込んでもグリップが失われない。昨シーズンまでのコンパウンドでは、ホイールスピンをしたり、誰かとバトルをしたらオーバーヒートしてしまい、タイヤ(のパフォーマンス)を取り戻せないことを思い知らされていた」エリクソン
ピレリタイヤの性能
各ドライバーの総評を簡単に言うと、攻めても壊れない足れないタイヤだという事です。昨年と違う点は以下になります。
- デグラデーション(グリップレベルの低下)が少ない
- 作動温度領域の拡大
- オーバーヒートしない
- タイヤ摩耗も減少
タイヤの摩耗についてはピレリの開発責任者がソフトで80周いけるように作ったと発言しています。
いやいやこれは凄いですね。ここまで耐久性のあるタイヤってピレリ初ですね。F1の意向でピレリはわざと性能低下しやすいタイヤをつくり提供してきました。
2017年は完全に性能重視でタイヤ供給にあたります。これにはダウンフォースがアップする事でタイヤに対する要求が多くなったために、今までのタイプでは安全性が確保できない事があげられます。
2010年のブリジストン並みの耐久性を確保しているようです。今年はほとんどレースが1ストップになりますね。
タイヤのおかげでバトル発生も多めに?
バトルするとタイヤがオーバーヒートする。前走者に近づくとタイヤがすぐ傷む。などなどこんな現象は今年一切起きません。
攻められるタイヤになったため、バトルは頻繁になると予想できます。ペースが速い方が追いつき攻めきれずにタイヤを痛めてしまい抜けないなど、こんなことは今年はほぼ無いでしょう。
本当に純粋にバトルできるタイヤになったという事で、タイヤを気にせずに攻め込むドライバーの素晴らしいドライビングに注目しましょう。
最後に
タイヤ交換が、各レースほぼ1回になるため退屈なレースが増えると思いますが、意図された順位変化よりもコース上でのポジションチェンジがやっぱり熱い。そこを踏まえてレース観戦すれば楽しくなると私は思います。