2022年のF1は22戦中9戦が終了、早いものであと2戦でもう折り返し地点となります。
レッドブルが7勝、フェラーリが2勝となっています。
開幕時点で最速のマシンであったフェラーリ、それは今でも変わっていません。
それなのにこれだけ大きな差が付いてしまった原因は、2022規定のマシンとパワーユニットの信頼性(耐久性)が大きな影響を与えているようです。
パワーユニットとギアボックスの使用状況(9戦目)
太字がカナダGPの新規投入、ルクレールはCEを2基、角田はESとCEを2基づつ投入している。
話題にはなっていなかったがサインツにはICEの3基目が投入されています。
規定数到達と超過(黄色系)やペナルティ(赤色系)の枠内背景色を変えているこの表ですがよく見ると、どのメーカーがどのチームが何に対して問題があるのかが、なんとなくわかると思います。
メルセデスPUとRBPT(HRC)PUは、そのもの自体に問題がない事がわかると思います。
アルファタウリに集中的に問題が起こっていますが、パイピングや補器類、冷却系、振動や共振点、バウンシングなどによりPUを壊したと思われます。
レッドブルのバウンシングが極度に少ない事からも、RBPT(HRC)は外部からの振動に弱い可能性もあります。
ペレスが停止した事からも、レッドブルの新しいギアボックスからの影響も考えられるでしょう。
ルノーPUは最初から出力重視と公言していて、信頼性は二の次です。
フェラーリPUもどうやら出力重視だったようで、信頼性対策されたPU2が壊れる不測の事態が発生しています。
ESやCEの新規投入は主にバウンシングなどの振動の影響だと思われます。
対策が不十分なチームの規定数到達や超過が多いという事になっているでしょう。
メルセデス、レッドブル、マクラーレンがパワーユニットを壊さない対策が出来ているチームになっています。
ガスリー残留2023年もアルファタウリで走る
ガスリーが2023年もアルファタウリで走ることが決定しました。
he’s not going anywhere! 🤙 @PierreGASLY stays with the team for 2023! 💙
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— Scuderia AlphaTauri (@AlphaTauriF1) June 24, 2022
いつもより早い発表でしたね、レッドブルのペレスが複数年契約だったので、その影響でしょう。
現状、他のチームにシートは無く、来年他のチームが速くなる保障も無い、アルファタウリはレッドブルのお下がりパーツを大量に使えるので、空力に専念した開発が出来る。
速くなるのは必然ですので、残留選択は賢い選択です。
バウンシング問題解決の技術指令TD039とは?
FIAはドライバーの健康状態を考慮し過度にバウンスさせる事を禁じると指令を出しました。
TD039は、ドライバーのシート下にあるブラックボックスのGセンサーで縦揺れを計測して、車高を強制的に上げようとするものらしい。
しかし、これは明確な数値もなければ、チーム毎に違う振動Gを正確に測れるものでは無い。
カナダGPでは監視するに留まっています。
このTDには2本目のサポートケーブルを許すような文言も含まれていたようです。
メルセデスはこれを既に用意していてプラクティスでテストしていました。
2本目のステーは、レギュレーションで許されないものとなっているので矛盾したTDとなり、本選では使用していません。
メルセデスが先んじて用意できた事に他チームは不信感を募らせている。
まとめ
とりあえずFIAがバウンシング問題に動いた事をよしとしましょう。
メルセデスからの要望なのかどうかはわからないが、結局のところ現状の解決策は車高を上げる事なのです。
レッドブルやフェラーリは車高を上げて速く走れるマシンですので、例え数値が決まっても影響を受けないでしょう。
メルセデスはカナダGPで車高を上げたといっていますが、まだまだ2強に比べると低いです。
中団や下位チームは対策がほとんど終わり、パフォーマンス改善へ向けたアップデートが多くなっています。
アストンマーチンはフロントもレッドブル化してくると噂され、ウィリアムズも大きな変更を計画しているとの事。
メルセデスもイギリスGPで大きなアップデートすると噂されています。
バウンシングと車高と速さの天秤を、上手くバランスさせる事が出来るのかどうか?
今年のマシン開発の焦点はそこだけと言っても差し支えないでしょう。
メルセデスが車高を上げれない理由ってデュフューザーが大きすぎてアームが当たっちゃうからだろうね。
デファレンシャルセンターは今年からZ:250~260mmに規制されています。
レッドブルと比較すれば一目瞭然。#TechF1 pic.twitter.com/nprPEHKJlj— Jin(F1モタスポGPcom) (@f1motospogp) June 26, 2022
メルセデスの勘違いが行き着くとこまで行ってしまいましたね。
沢山のエンジンを供給する、世界最大規模の自動車メーカーである事に、勘違いをするのはわかりますが、行き過ぎですよね。レースディレクターに文句つけるぐらいですから
それにしても、今年のF1面白いですね。
技術面も含め、今後どうなるのか、目が離せません。
メルセデスは4チームへパワーユニットを供給するメーカーなので、依然として影響力があります。
いきなり辞めます言われても、他のメーカーは対応出来ません。
F1としても無下にできないところが厄介な存在なんです。
今年はトラブルとか多くて、何が起こるかわからない面白さがありますね。
予選の速さを求めるとレースでダメになったり、古典的サスが本当に良い仕事してると思います。
今後、自由度がありすぎたトンネルフロアを何とかすれば、チーム格差も縮まります。
メルセデスがPU供給チーム数(カスタマーチーム数)を3→2に減らす意向で揺さぶり掛けていますよね?
メルセデスワークスを含めると現在4チームですが、
メルセデスワークス自体が車体参戦やめてPU供給のみに専念(ホンダのように)も考えられないでしょうか?
1チーム減ると9チーム18台参加のF1になってしまう。
マクラーレン、アストンマーチン、ウィリアムズの中で最もメルセデスワークスと親密な関係のカスタマーチームはウィリアムズのように思います。これまではアストンマーチン(前のフォースインディアとレーシングポイント時代含めて)がBチーム立場だったのが、メルセデスワークスとは距離を置くようになって来ました?
マクラーレンは、最初から独自路線であるのは言うまで有りません。
メルセデスが撤退しても既にアンドレッティが参戦意思を表名してるのでチーム数も台数も問題ないですね。
PUも3メーカーで分担すれば何とかなるでしょう。
FIAがバウンシングの対応を決めたのはGPDAからの要請ですね
かなり早く動いたので驚きました
各チームは混乱してたみたいですが
来年からイナーターが導入されるとなった場合、今の様な予選では良いけどレースがダメ又はその逆が起こり続けると思いますか?
イナーターが導入されても車高は解決されません。
車高はダウンフォース量とサスペンションのパンプトラベルによって決まります。
また、過度なバウンシングには対応できないです。
イナーターがキャンセルできる振動は、昨年までのバルーンタイヤが起こしていた振動レベルまでです。
タイヤへの荷重要件は少し減りますが、柔らかめのサスペンションによるメカニカルグリップは変わらないと思います。
タイヤ持ちが悪いのはスライド、ターン速度なので、扁平化による弾力性の減少が一番大きな要因です。
バウンシングはガタガタと底打ちするイメージで、ポーポイズがイルカのようにリズムよく上下するイメージなのですが合ってますか?
全てバウンシングなのは確かですし、リアの上下動が止まらない様子がPorpoisingです。
空力原因なのか?サスペンショントラベル原因なのか?でバウンシングとポーパシングを分ける必要があるのか?メルセデスが勝手に言い出しただけでしょう?
他のチームはそんな事言ってませんし、どっちが原因だなんて相手チームに手の内をさらけ出す必要が無い。
バンプの多いサーキットだとその違いを明確にする事は困難です。
メルセデスは車高を下げないと機能しないフロア、全車共通で車高上げさせたいなど、自分たちだけが不利になるのを恐れている。
そのような意図から表現を変えて、ルールを変えようとしていると私は感じています。
JINさんが前から言われている通り、メルセデスが言うポーパシングとバウンシングは原因が同じですからね。
答えは明白で、メルセデスが車高上げれば解決するんです。
開発失敗はメルセデスの責任でしょって話でしかない。
Mercedes W13は、確かに、伝統的ローレーキ・コンセプトに加え、サスペンションのコンポーネントの一部であるサードダンパー規制による影響を大きく受けている(上手く対処出来ていない)印象もあり、うねっているようなPorpoising よりも Bottoming 含む跳ねる Bouncing の印象があります。
ただし、W13 へのフロア・ステー ×2本の補強にみられたように、他チームのレースカーよりもアウトボードの外に露出したフロアの特にエンド・エリアの面積が大であり、これは高速域で湾曲し易い印象もあります。これは空力側の要素だと解釈します。また、空力はサスペンション・コンポーネントの物理的やセッテイングによる Heaving:上下動 の影響も関係すると解釈できるため、明確には区別できない印象を私ももっています。’22シーズン W13は、リア-ライドハイトを高くすることが競争性を含む構造上できないのでは?ということも聞きました。
私のツイートを見ればわかります。
メルセデスは車高を上げようとするとアームがディフューザーに当たる。
スタートとして先ず「マシンがバウンシングしてる」とします。
これの原因が路面のバンプや起伏によるものか、空力上のもの(ポーパシング)かということです。
メルセデスの見解ではポーポイズ現象自体はほぼ解消されているそうです。
要するに「バンプが一つもない、水平なところを走らせればポーパシングしない」と。
ただ、サスを硬めにしてるので、起伏の振動をサスで飲み込み切れず、
さらに上下変動時にポーポイズ現象が合わさることがあり、
「バウンシングし易い車」という状況になっているのだと。
メルセデスがバウンシング問題とポーパシング問題を分けているのはそういった面からです
レッドブルとフェラーリはほぼ克服できている
一方のメルセデスはまだまだ克服には程遠い
チームによって差があるのは開発力の差なのだから
全チームに影響を与えるシーズン途中でのレギュレーションの変更はやるべきでは無い
ドライバーの身を案じるのであれば戦闘力を落としてでも車高を上げればいいだけの事
RBPT(HRC)がこのまま25年には消えてしまうのか。それまでの間、RBPT主導でアップデートはしてゆくとは思うが、この成果を一部土台として、別のサプライヤーが使うかもしれない思うと、非常にもったいない気がします。
HRCが開発にも本腰を入れられる様になれば、アルファタウリの問題も改善するのではと、期待しています。
ホンダの知的財産は結局のところ貸し出されていません。
RBPTは現物を受け取ってメンテナンスと組み立てを行っているだけです。
重要な内部の燃焼室周りにはアクセスできません。
別メーカーが使うことも無ければ、2026年の燃料に変わった瞬間に今の燃焼室は無意味になります。
だからこそ雑誌で今まで行った施策を公開できるのです、概要が分かったところで詳細数値が分からなければ再現するにもそれ相応の時間がかかります。
各社のPUはそれぞれ問題点が分かりやすくなってきましたね
ルノーは信頼性度外視なのでもう全部ドンドンアップデートして行く方針、いっそ清々しいくらいの交換っぷり
フェラーリはターボ回り、ターボの破損がそのままPU本体と電送系に波及した形(正直最悪な形)
RBPTは補記類周辺、エンジンを動かす根本的な部分(燃料周辺)や車体を動かすミッションが振動の影響を受けている?(未だに改善途中か?)
メルセデスは自身にとっては嬉しくないがまるで壊れる気配がないシステム、ただしポーパシングで完全な性能が出せない
信頼性の通信簿でも書いたらメルセデスはほぼ満点取りそう(エンジンモードの評価は出来ないけど)
タービンだけならエンジンは大丈夫なはず、タービンを壊す原因がエンジンにあると疑っています。
多分排気バルブあたりが怪しいです。
排気側だけだとしてもターボが壊れるならその時バランスは崩れ、シャフトは暴れそのまま吸気側に波及します。
タービンが破損するとそのまま鉄片もしくは鉄粉はそのままエンジンに向かいます。
そのため燃焼室を傷付けエンジンブロー、油が過大に入り燃焼し白煙を上げます(昔の2ストみたいなものですね)
今回のルクレールのはそんなもんだと思います。
他のものに関してはまた別でしょうが排気が原因であるならばそれはエンジンのみではなく補記類も含むでしょう(フェラーリは通常のターボ、またエンジン出力が上がった関係でむしろターボは仕事しにくいはずですからね)