超低速サーキットであるモナコ、レッドブル対メルセデスに割って入ってきたフェラーリ。
フロントエンドが強いレッドブルが楽勝かと思われたが、開幕から中団グループの予選トップに君臨するフェラーリが速い。
メルセデスはロングホイールベース化してから、モナコで圧倒的強さが無い、今年は最初から捨てている感がチームの雰囲気から感じ取れる。
そんな状況の中、フェルスタッペンにとっては絶対に落とせない予選となる。
予選レポート
天候は曇り、気温19℃、路面温度35℃で予選はスタートしました。ミックはP3のクラッシュにより予選欠場となっています。
Q1
ラッセルがトップでコースインしました。開始早々にかなりの台数がコースインしています。
走り続けて、トラフィックの隙間でアタックラップを完成させる必要があります。
残り7分となったところでボッタスが10.9でトップタイムをマーク、ルクレール11.1,フェルスタッペン11.1、ノリス11.3、サインツ11.3、ガスリー11.5となったトップ6です。
ラバーグリップの上昇が凄い事になっている。
カットライン15番手までは1.140秒、角田は0.018秒差で16番手となり、悔しいQ1落ちとなりました。
Q2
タイヤが良い温度になるまでに3~4周必要なため、スタートタイヤになるトップ10ドライバーにとっては難しいアタックになっているようです。
1セット目のアタックでは、フェルスタッペン10.6、サインツ10.8、ルクレール10.9、ノリス11.0、ボッタス11.0、ハミルトン11.1となったトップ6です。
2セット目で、ルクレールがトップタイム10.5秒台をマークした。
Q3
1セット目のアタック、ルクレールが10.3でトップ!
フェルスタッペン10.5、ボッタス10.6、サインツ10.6,ノリス10.8,ガスリー10.9、ハミルトン11.0となったトップ7です。
2セット目、入念にタイヤを温める各車、残り1分をきってフェルスタッペンがセクター1をパープルで抜けた後、ルクレールがターン15でフロントタイヤをヒットして、ステアリングロッドが折れてクラッシュして赤旗。
ルクレールがポールポジションとなった。
モナコGP予選結果
順 | No. | ドライバー | チーム | Q1 | Q2 | Q3 | Gap |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 1:11.113 | 1:10.597 | 1:10.346 | |
2 | 33 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 1:11.124 | 1:10.650 | 1:10.576 | 0.230 |
3 | 77 | V.ボッタス | メルセデスAMG | 1:10.938 | 1:10.695 | 1:10.601 | 0.255 |
4 | 55 | C.サインツ | フェラーリ | 1:11.324 | 1:10.806 | 1:10.611 | 0.265 |
5 | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 1:11.321 | 1:11.031 | 1:10.620 | 0.274 |
6 | 10 | P.ガスリー | アルファタウリ | 1:11.560 | 1:11.179 | 1:10.900 | 0.554 |
7 | 44 | L.ハミルトン | メルセデスAMG | 1:11.622 | 1:11.116 | 1:11.095 | 0.749 |
8 | 5 | S.ペレス | レッドブル | 1:12.078 | 1:11.309 | 1:11.419 | 0.963 |
9 | 11 | S.ベッテル | アストンマーチン | 1:11.644 | 1:11.019 | 1:11.573 | 0.673 |
10 | 99 | A.ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:11.658 | 1:11.409 | 1:11.779 | 1.063 |
11 | 31 | E.オコン | アルピーヌ | 1:11.740 | 1:11.486 | 1.140 | |
12 | 3 | D.リカルド | マクラーレン | 1:11.747 | 1:11.598 | 1.252 | |
13 | 18 | L.ストロール | アストンマーチン | 1:11.979 | 1:11.600 | 1.254 | |
14 | 7 | K.ライコネン | アルファロメオ | 1:11.899 | 1:11.642 | 1.296 | |
15 | 63 | G.ラッセル | ウィリアムズ | 1:12.016 | 1:11.830 | 1.484 | |
16 | 22 | Y.ツノダ | アルファタウリ | 1:12.096 | 1.750 | ||
17 | 14 | F.アロンソ | アルピーヌ | 1:12.205 | 1.859 | ||
18 | 6 | N.ラティフィ | ウィリアムズ | 1:12.366 | 2.020 | ||
19 | 9 | N.マゼピン | ハース | 1:12.958 | 2.612 |
まとめ
フェラーリのルクレールがポールポジション!!
だがしかし、他のドライバーの最終アタックを潰すクラッシュで赤旗予選終了となった。
すっきりとしない予選になってしまったが、フェラーリの速さは本物でした。フェルスタッペンはとにかく後手後手になってしまって、防戦一方といった感じ。
絶対に落とせないポールを逃してしまったレッドブルのマシン、何かが狂っていると思う。
フェラーリの速さを考えてみました。
レッドブル型ハイレーキでフロントエンド重視、ホイールベースは短い方(フロントが)、センタークーリングが高い位置に無い低重心、2,3速は高く4,5,6速が低めのギアレシオ、フロント左右独立ダンパー。
Jump onboard with @Charles_Leclerc for the lap that put him on pole for his home Grand Prix 🎥#MonacoGP 🇲🇨 #F1 @pirellisport pic.twitter.com/Sa1YjPBINO
— Formula 1 (@F1) May 22, 2021
縁石を大きく使った後の、フロントがしなやかに落ち着いているところが印象的だった。レッドブルはよく見れてないですが、他のマシンは縁石の衝撃が逆のタイヤまで伝わってノーズごと揺れるのが大きい。
フェラーリは左右独立ダンパーのおかげなのかな?縁石を大胆にカットしてもフロントがあまり揺れず、結果として影響を受けるリアも安定していた。
最速ラインを走れること、パワーとか空力とかじゃないメカニカルな部分で速かったと思う。(正反対なアルピーヌ)
色々な部分で、レーシングマシンとして原点回帰した今年のフェラーリの強さが、大きく現れていたモナコの予選だったと思います。
メルセデスは、ハミルトンがセッティングの方向性を間違ったような感じ、フロントが跳ねすぎていたような・・・ボッタスは逆でフロントが動いていた気がする。
ルクレールのギアボックスが無事かどうか?
私的には無事であってほしいと思うが、アッパーアームが折れずに付け根からずれているのは見えた、取り付け位置の破損は確実な訳で、ケース破損は免れない気がします。
5グリッド降格なら、フェルスタッペンがポールスタートとなります。
UPDATE
Following further in depth checks this morning, no apparent defects were found on @Charles_Leclerc’s gearbox, therefore the Monegasque driver will start today’s race from pole position, as per the qualifying result.#essereFerrari🔴 #MonacoGP🇲🇨 pic.twitter.com/B4pk6MV6kb
— Scuderia Ferrari (@ScuderiaFerrari) May 23, 2021
フェラーリの検査の結果、ギアボックスの無事が確認されルクレールでしたが、レコノサンスラップで走ったところやっぱり駄目だと判断、無情にもスタートすら出来ずにリタイアとなった。
ラスカスゲートならぬプールサイドゲートと言いたいところですが、ギアがダメになる危険性の方が高いので限界を探ってた結果こうなったと思いたいです
ギア交換だろうとロズベルグは言ってます
フェルスタッペン ボッタス サインツはセクター1が良かったので続きが見たかった
この4人でのポール争いに変わりはなかったと思います
せっかくハミルトンが不調なのにレッドブルも一緒に調子悪くなっていてなんだかなあと
ペレスのタイムが良くないのでマシンが良いわけではなさそうですね
フェルスタッペンは今まで対ハミルトンだったのでターン1で攻めた走りを出来ましたが、譲歩しないであろうルクレールに対してはどう対応するのか気になります
バツが悪いポールでしたが、マックスの最終ラップがS1パープルだった事から、〜ゲートと言われかねないですね。ただ、ルクレールはポールに1番近かったのも事実。開き直って完璧なレースをするしかないですね。ギアボックスはどんな塩梅なのか。
まぁあのクラッシュはわざとでは無いですね。
ギアボックス交換となれば6番手スタートに降格ですから、こんな高いリスクを負う理由が無い。
何れにしてもフェルスタッペンにとってはハミルトンが7番手に沈んだのでポイント差を逆転ないし縮めるチャンス。
キッチリ走りきってポディウム登って欲しいです。
ルクレール降格の場合、マックスとボッタスが繰り上がりフロントローで並ぶ事になりますが、ボッタスにとって千載一遇のチャンス。
トップ奪取に成功すればシーズン初優勝の可能性も。
ここずっとマックスとハミルトンの直接対決を見慣れていたので不思議な感じです。
ハミルトンは後方からスタートですが、今回は手堅く入賞のみ狙うか?マックスとのポイント差を考えて出来るだけ上位を狙うでしょうね。
マックスがモナコ初優勝して25ポイント獲得すれば、初めてポイントランキングトップに立てる可能性が出てきた(ハミルトンが5位以下で入賞した場合)
ハミルトンが4位以上入賞してもポイント差が縮む。
ボッタスはハミルトンとメルセデスのために頑張らないといけませんね(ボッタス自身のメルセデス契約更新のためにも?)
ペレスも8番手ですが、ハミルトンを押さえ込める近い位置にあるのでマックスとレッドブルホンダのためにアシスト出来る最大のチャンス。
スペイン人ジャーナリストのファブレガさんのツイッターによると、ルクレールのギヤボックスには目立つ損傷はなかったとのことです。
鍵はスタート勝負ですが、選手権を考えるとハミルトンより前でゴールするのが大事なので、頑張りすぎないのも大切かなと思いました
ルクレールのギアは初期検査では大きなダメージがなかったそうです
フェラーリがリスク回避のために交換するかどうかですね
対マクラーレンなら交換してもいいような
フェルスタッペンはルクレールとバトルする事が濃厚になったので、ターン1でどう動くか
大きなチャンスで無い限りチャンピオンシップの事を考えて冷静に動いて欲しいです
ルクレールのギアボックスは大丈夫なのか!?
ケースに大きな損傷が無いって凄いな。
後は、アームの取り付けポイントが無事かどうかって事ね。
ポールスタートのフェラーリ、それはそれで楽しみです。多分ここぐらいしか勝てる見込みないしなぁ。
ルクレールがポールでしたね、セカンドにマックス‥‥決勝のターン1、クラッシュのイメージしかない(^^)
フェラーリはここでしか勝てないと思っているだろうから引かないだろうな。
4位のサインツも怖い存在です。
決勝が楽しみ。
超低速で空力が失われるモナコ
昔ながらのサスペンションや低重心化を採用しているフェラーリが速い、基本は大事ですね。
高重心なアルピーヌの失速は必然か。
フェラーリのフロントサスペンション最新仕様の画像を見る機会が無いのですが、ヒーブユニットにはレッドブルやメルセデスが使っている皿バネでは無く、いまだに古典的なコイルスプリングを使っているのでしょうか?
恥ずかしながら2019年仕様を最後に見ておりませんもので、泣
コイルスプリングでも不等長タイプや二重式などがあるようですが、
皿バネほど繊細なセッティングに対応出来るかどうか?
プラクティス3のコメント欄に画像貼ってあるので見て下さい。
基本的に2017年頃から変わってないですね。
すいません。単純質問なのですが、
ルクレールのマシンですがギヤボックスが無事で通常どうりポールからのスタートになるとしても修理は必要となりますが、その時のセッティングとかは必ず予選時の状態を再現しないといけないのですね?
レギュレーションで予選と決勝のセットアップは同一の状態で無ければならないのでしたね。
修理する時にセッティングを変更するのはダメですよね。
そうです、チームは予選時に下のようなセットアップシートを提出しています。
その通りにしなければなりません。エアロセットも同様です。
その他はこちらを見て下さい。
https://www.f1technical.net/forum/viewtopic.php?f=6&t=11713&start=30
貴重な資料を有り難うございました。
セットアップシートの書式を見るのは初めてです。
しかもプロストグランプリのAPシリーズのモノを、懐かしいです。
搭載エンジンがプジョーV10(AP03)、エイサーがバッジネームのフェラーリV10(AP04)でしたね。
ケース外見が大丈夫でもデフの支持部などはある程度分解してみないと分かりませんのでまだ何とも言えないでしょう。
アームが折れたということはデフを後方に引っ張る力が作用しているはずなので不安は拭えないはずです。
せっかく手にしたポールポジションを諦めて降格グリッドを受け入れるか(ギヤボックス交換)、途中でトラブル発生してリタイヤノーポイント覚悟でもポールポジションスタートして優勝狙うか、悩ましいところですね。失うモノが無ければ迷わず後者選択なんですが。
フェラーリチームの最終判断決断次第?
確定グリッド発表が待ち遠しいです。
ルクレールのポールスタート確定です。
マックスが1コーナーで刺そうとするか、それとも引くかで今年のチャンピオンシップの行方が予想できそうなくらい重要なシチュエーションになりそうですね。
ルクレールは遠慮がないでしょうし、ポールトゥウィンの大チャンスですし、まだ5戦目で引く理由が無いでしょうから。
今までハミルトンの大人の振る舞いに助けられてたマックスですが、相手が変わった時保守的になれるかどうか、注目ですね。
1コーナーが順位通りだとすると、ルクレールのギアにトラブルが出る可能性も1割くらい頭にいれながら、タッペンもついていく必要があるかもしれませんね。
ルクレールは特に引く理由もないので、引かないでしょうね。
タッペンはハミルトンが後ろにいる中、リタイヤリスクのある行為はしないでしょう。
ルクレール、レコノサンスラップでギヤボックス逝ったようです。ピットで作業中。
ルクレールピットから出れないですね
ルクレール、ピットレーンスタート確定です。ギヤボックスの交換が間に合わなければリタイヤかもしれません。
結果論ですがギアボックス交換した方が良かったですねえ。残念。
フェラーリというチームに問題ある。不具合を見抜けなかったのか、限りあるチャンスに無理をしたのか、チームの事情を考えれば3位争いを考えて行動出来ないとダメだろう。マネージメント出来てない。興醒めだ…
左のドライブシャフトだと言ってるけど、嘘くさいなぁ。
まぁ大博打するしかなかった感じですね。
天下のフェラーリに伝わる伝説の奥義
「自爆ポールポジション」
あの超難しい技は今までたった一人
F1界のスーパースターミハエル皇帝しかなしえなかった
それを、現代のF1でやってのける者がついに現れた!
「しゃるるよ!そちも悪よのう」・・・
ビノット君の高笑いが聞こえる~
んな訳ないですよねwww
それは、言っちゃあかんやつやぞw
しかし、こういう場合は何かペナルティがあってもいいと思う。
完全な抹消で10位では無く、最速ラップ抹消とかね。
F1ではあまり前例が無いから難しいけど。
JIN様
そういえば晩年のシュー様が
「実はアレはわざとやったんだぴょ~ん~ごめ~ん」(てへっペロッ)
って言ったとか言わなかったとかを
マッつぁんが某番組で暴露してましたね(汗)
F1界のタブー
フェラーリ帝国の闇は深く濃く・・・
ぶつけてリタイアに追い込んで・・・
速くてスター性あるなら正義なんて・・・
言えない、言えない、聞こえない、聞こえない・・((ガクガクブルブル、、))
ボッタスのリタイヤの件ですが、
右フロント側の車体側アクスルのセンターロック(雄ネジになるわけですが)ネジ山を削ってしまいホイールナット(こちらは雌ネジですね)が取れなくなったので結局ホイール自体が外れなくなったのですね。
「ネジ山かじった」と言う表現になりますか?
よく私達も機械工作でやらかした「ネジ切った」と言うヤツですね。
締めても締まり切らない「友回り」って言うのもありますね。
なんか勿体無くてボッタスには不運で気の毒なトラブルでした。