マクラーレンの強さはターンが速い事です。
特にターンアウト時のトラクションが良い事が挙げられるでしょう。
空力的に優れている事も要因の一つですが、リアサスペンションの設定に秘密があるようです。
マクラーレンMCL39のリアサスペンション他車比較
F1iの記事:Ce système caché qui propulse McLaren aux avant-postes en F1 ←からの引用要約です。
アッパーアーム取付角度の比較です。

水平ラインを描くドライブシャフトとロアアームに比べて、アッパーアームの取付位置に角度が付いています。
マクラーレンは他社よりも大きな角度が付いている事がわかるでしょう。
高速ターンのグリップを高めるネガティブキャンバー
高速ターンを安定して速く走る為には高めのネガティブキャンバー(ハの字型)が必要です。
高いGが発生する高速ターンは、アウト側のタイヤにネガティブキャンバーがある事で路面に対して平行になり設置面積が増加します。
ネガティブキャンバー角度を増やすと、低速ターンでは逆に設置面積が減少しグリップ力が低下します。
マクラーレンMCL39のリアサスペンション設定は、高速ターンで大きく沈み込むアウト側タイヤのネガティブキャンバー角度が増加すると言うものです。
他車よりもキャンバー角度を少なくでき、低速ターンのグリップを確保しているとの事です。
これに加えてトー角度も微妙に変化させているのがF1のサスペンションジオメトリーです。
どの程度かはわかりませんが、0.1%の違いに優位性を見出すのがF1の世界です。