マクラーレンMCL35Mは、ディフューザー内に配置されるストレーキの高さを、巧みな手法で回避、左右3枚づつしか許されないが中心に近い位置に4枚目を登場させた。

こういったデザインは事前にFIAに問い合わせており、レギュレーションの解釈上、ボディーワークであるとの主張が通った形となっている。

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マクラーレンMCL35M:ディフューザーの秘密

車の下から見え、基準面から50mm未満、車の中心面から250mm以内で、後輪の中心線の175mm前方の線の後ろにあるすべてのボディワークは、水平面と交差する場合、単一の連続した曲線のみを生成する必要があります。

 

ボディーワークとは何だ?となるのですが、ディフューザーが始まるリアアクスル手前175mm、ステップドフロアの段差に繋がっている事がまず一つの条件となります。

フロアでは、上画像の赤矢印の位置から繋がっている必要があります。

 

ボディーワークである事の条件としては、もう一つ必要になり、車の中心面から250mm以内において、車体後部と繋がっていなければなりません。

赤矢印が指す各ポイント、ディフューザーとリアクラッシュ構造体が、繋がっているのを確認できます。(青矢印は3枚のストレーキ)

これにより連続性の条件を満たしています。

ボディーワークが許される範囲

極端に言えば、車の中心面から250mm以内あれば、この2005年のディフューザーみたく、基準面まで長いフェンス状の壁を形成する事も可能だと言う事です。

 

ですが、長く大きいフェンスは、ディフィーザー中心へ引き込む空気の量を減らしてしまいます。

マクラーレンの場合は、ステップドフロアの脇を通ってきた空気を、中央に引き込む量が減りすぎないように、微妙なラインを形成してストレーキとしての機能と融合させようとするデザインです。

少なくなった分は、ハイレーキでディフィーザー全体を大きく使おうといった、リア車高の高さが目を引きます。

 

テストでのリカルドのアタックを見る限り、ターンインでアンダーステアが強い印象を受けました。リアが強すぎるのか?フロントが足りていないのか?ダウンフォースの前後バランスが取れていないのでしょう。

 

この新しいソリューションでリアが強すぎる・・・と考えると面白い事になりそうです。

トップ2チームを揺るがすほどのものとは思えないが、開幕戦のマクラーレンは楽しみですね。