
2018年の開幕戦オーストラリアGPでのハミルトンの予選最終アタックはとにかく素晴らしかった。
メルセデスには予選モード、最近じゃパーティーモードなんて言われているパワーユニットのモード変更によってパワーを上げる機能がある。
昨日の予選Q3においてあまりにタイム差が大きかった事から、私も予選モードを疑っていたけどそういえばちゃんと検証していない事に気が付いた。
今あるデータを元に検証していきます。
メルセデスのコメント関連
ルイス・ハミルトンの予選後の会見にて
「あのラップは、それまでのラップと同じモードだった。タイヤを適切な温度に管理し、各セクターを適切に走ることができたんだ」
「それまでも良い走りができていたが、それをまとめることができた」
「今回の結果は、見飽きていると思う人もいるかもしれないが、激しい戦いだった。だけど、僕はあのラップにとても満足している」
「素晴らしいラップだった。僕はいつも完璧を求めてドライブしているけど、今回はそれにすごく近かった」
「僕はQ2からQ3の最後まで、同じモードを使用していた。特別なモードや追加のボタンなんて関係ないんだ」
トト・ヴォルフのコメント
「あのギャップはルイス・ハミルトンだからこそできたものであって、それまでは彼も引き出せなかったレベルのグリップによって出た突発的なタイムだ」
「常に悲観的な私の見解を言わせてもらうなら、われわれも調べる必要がある。ルイスが全てを完璧にまとめ、彼のドライビングによって大きな力が引き出されたのか、それとも、セッション中に見られた小さなギャップが本当の姿なのかを調べなければならない。私には判断がつかないよ」
「確かにマシンにはパーティーモードがあるが、それをオンにしたのはQ3の最初からだ。Q3の1回目の走行と2回目の走行に違いはない。彼はただ、エイペックスでスピードを維持して全てをまとめ上げ、素晴らしいラップができたと言っていた」
ちょっとだけ二人の認識に違いはあるけど、ヴォルフが言っているQ3からONが正しいような気がします。
ハミルトンのラップタイムデータ
ハミルトンのQ2とQ3のアタックラップ時のデータとライコネンのQ3アタックラップのデータを一覧表にしました。
ドライバー | SPD T | S1 | S2 | S3 | タイム | ギャップ |
---|---|---|---|---|---|---|
ハミルトンQ3-2 | 318 | 26.698 | 22.066 | 32.400 | 1:21.164 | |
284 | 293 | 302 | ||||
ハミルトンQ3-1 | 315 | 27.139 | 22.273 | 32.639 | 1:22.051 | 0.887 |
283 | 290 | 301 | ||||
ハミルトンQ2 | 317 | 26.904 | 22.322 | 32.825 | 1:22.051 | 0.887 |
285 | 294 | 302 | ||||
ライコネンQ3-2 | 320 | 26.992 | 22.204 | 32.632 | 1:21.828 | 0.664 |
285 | 295 | 305 | ||||
ライコネンQ3-1 | 317 | 27.254 | 22.345 | 32.652 | 1:22.251 | 1.087 |
284 | 293 | 303 |
ハミルトンのQ2ラップとQ3の1回目は同タイムだった、LTデータを何度も見直してしまったw
Q3の1回目に限ってはボッタスのクラッシュにより、ハミルトン・ベッテル・ライコネンのタイヤは2周オールド(outlapとinlap)状態だった。
だからハミルトンはQ3-1回目アタックではQ2を超えられなった。
ラップタイムデータ検証
Q2とQ3-2の各通過速度が酷似している。Q3-1はタイヤ的に攻めきれなった事がわかる。
単純に考えると「パワーを上げる=速度が上昇」となるはずがこのデータではそんな違いが見受けられない。
予選モードはONにはしているとは言うものの、高速度域の高回転高負荷状態ではほぼ作動していない。主に低・中速度域の加速にパワーを使うモードなようです。
予選モードは推測でオイルの量などを増加させたり、エンジンマッピングの点火タイミングを早める事でパワーを上げると思われている機能ですが、今年はオイル規制などが入る事でその効果は薄れそう。
点火タイミングを早めるセッティングは、エンジンのダメージが大きいし使いどころが難しいと思う。
まとめ
検証してみましたが、パワーによる飛躍的なラップタイムアップの兆候はあまり感じられない。
ハミルトンが素晴らしいドライビングをした!
これに尽きるでしょう、特にターン1,2が速すぎる。(いやその速度無理でしょ・・え!って感じ)
本当ならオンボードカメラ表示時の速度、ギア、回転数から検証したかったのですが、FOMさんが表示してくれない;;
今年のFOMの表示関連には??しか浮かばない。ロゴ、テレビでのLT表示、LTアプリの字体、ホームページの字体などなど・・。
視聴者に対する情報量を減らすのだけは気に食わないなぁ。
>本当ならオンボードカメラ表示時の速度、ギア、回転数から検証したかったのですが、FOMさんが表示してくれない;;
DAZNの決勝では第2配信であるF1ゾーンでオンボの「速度、ギア、回転数」が
随時見られるのですが残念ながら予選はたぶん同じ映像だと思われます。
去年楽しみだった予選マシン2台のバーチャルリアル比較も無くなっているのも
残念な所です。
Skyも同じ状況なのか?「F1 TV」なら表示があるのか?
違法アップロード動画でも今のところ速度表示がないのでどうしよう・・
今後の速度検証は難しくなりそうです。
Q3からモードオンにしたと確定するにはデータが無さ過ぎるような気もしますが…
確かに限られたデータで推測するのは難しいですが、S2~S3のタイム短縮が顕著なようなのでやはり低中速度域のレスポンスやトルク感にPUをアジャストしてるような気がします
その為のマッピングでオイル使用なら合理的で矛盾しませんね
膨大な解析データを持ってないと出来ない事だと思いますがそれだけメルセデスの技術的な懐が深いということでしょう
もはやTOPチームにおいては材質、形状、加工、云々よりデータとソフトウェア制御の戦いでしょうね