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2021年のメキシコGPは、フェルスタッペンが優勝、ペレスが3位、ガスリーが4位となったホンダ勢。

予選ではレッドブルがQ3で失速、フロントローを逃したが、決勝ではスタートで優位に立つとフェルスタッペンが独走。

角田は、予選でガスリーにトウを与える献身的な仕事に徹していたが、決勝ではターン1,2のアクシデントでリタイアとなっている。

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メキシコGP予選タイム差+0.350秒

POS ドライバー F T1 S1 S2 T10 S3 タイム Gap Tyre
1 BOT 255 346 27.074 29.090 251 19.711 1:15.875 C4
316 299 258
2 HAM 255 348 27.080 29.251 250 19.689 1:16.020 0.145 C4
318 297 256
3 VER 256 338 27.280 29.293 257 19.652 1:16.225 0.350 C4
315 295 256
4 PER 256 338 27.233 29.323 257 19.786 1:16.342 0.467 C4
315 295 256
5 GAS 257 351 27.080 29.470 248 19.906 1.16.456 0.581 C4
318 296 256
null
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ボッタスとフェルスタッペンの比較ですが、ターン1,2,3とターン4,5,6で一気にゲインしているボッタス。

その後のS字区間は若干フェルスタッペンの方が速い。レッドブルはQ3でいきなり低速コーナーが遅くなってしまった。

 

Q1ではかなりの差があったが、Q2で同等になり、Q3で逆転された感じ。

トラックエボリューション(ラバーイン)が原因でピレリタイヤの作動温度を外したと考えられる。

予選時アウトラップタイム比較

m:s BOT HAM VER PER
Q2-2 1:29 1:32 1:32 1:35
Q3-1 1:58 1:59 1:47 1:42
Q3-2 1:46 1:47 1:51 1:48

メルセデスは遅いアウトラップで、タイヤの加熱を抑えている。

フェルスタッペンはQ3のラストラン、上手く温度をコントロールしていたようですが、ペレスのコースアウトによってターン10でスロットルを戻してしまいタイムアップは出来なかった。

この最終アタックが完成していたら・・・。

ターン9を過ぎたところにあるミニセクターまでの比較。ペレスの後方4秒トウでセクター1が速い。

RUN ドライバー F T1 S1 S2half
Q3-1 BOT 255 346 27.074 21.302
316 246
Q3-2 VER 257 343 27.140 21.302
318 251

上のテレメトリーGapグラフでわかる通り、ターン10以降は差がつかないのでセクター2は同タイムぐらい。

ソフトのセクター3ベストであれば、同タイムぐらいになっただろう。

※マックスはポール取れたと言ってましたね。

メキシコGP決勝タイム差▲16.555秒

スタートはボッタスのトウで加速、運よくレコードラインが開いたところに鼻先を突っ込んだフェルスタッペン!

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路面のラバーがしっかりと有り、ブレーキングからターンインまでに、1車身差をつけて悠々とターン1をクリアしてトップを奪取する。

ボッタスはリカルドに追突されスピン、ペレスが3位を確保、レッドブルとしては最高のスタートになった。

フェルスタッペンvsハミルトン

SC明けLap5~Lap10終了時点で3.3秒、Lap15終了時点で5.7秒、1周毎に0.5秒差つけるフェルスタッペンのペース。

この時点で勝負あり!

 

プラクティス1~3と予選Q1までにあったペース差が、決勝レースになって復活、ほんとに予選Q3は神の悪戯だった。

注目ポイントは、ペレスがハミルトンを抜けるかどうかに絞られた。

ハミルトンvsペレス

ペレスは最初こそ3秒差で走っていたが、すぐに2秒差まで詰め寄りハミルトンをピッタリとマークする。

なぜ2秒差なのかと言うと、アンダーカット効果が約3秒だからですね。

コース上でのオーバーテイクは99%不可能、絶対にアンダーカットしか無い。

 

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後ろのフェラーリ2台とのタイム差が21秒以上になればすぐに入れるが、ハミルトンのペースが遅くてそのチャンスが巡ってこない。

前にでればペレスのペースの方が速く、絶対にハミルトンは追いつけない。ハードは20周ぐらいから行ける。

 

ペレスはLap27終了時点で、5位ルクレール19.3秒差、6位サインツ22.1秒差だった。もう少しだけど、前を走るハミルトンの方が早くウィンドウが開く。

そして、Lap29のセクター2を過ぎたあたりでハミルトンとルクレールの差は21秒になり、先にピットインされてしまった。

しかし、ハミルトンはピットアウトするとルクレールの後ろになっていた。

お!と思ったがルクレールはすぐにピットイン、今度はガスリーが前にいるが、彼もルクレールのカバーですぐにピットインした。

 

ペレスは40周をミディアムで走り、ハミルトンの後方9秒でコースイン、ここから追い上げを開始。

Lap61にとうとう1秒差以内まで迫るが、オーバーテイクは難しい。

 

バックマーカーのタイミング、2秒後方がギリギリのクーリング、拮抗したトップチームのマシン、このコースではどうやっても抜くことが出来ませんでした。

それでも、3戦連続の3位、母国表彰台は素晴らしい結果でした。

ガスリーの一人旅

スタート直後のターン1,2,3で実質3位まで上げて、すぐに並ばれたペレスに対し競り合うことなく、先に行かせる大人な対応。

その後は、淡々と自分のペースを守り後ろにいるフェラーリ2台に対して約3秒のマージンを保つ。

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ルクレールがピットインした翌Lap31終了時点でピットイン、一時2秒以内に迫られるが問題なし。

2スティント目のハードでは、その差を8秒まで広げて4位を盤石なものにしていた。

 

角田に予選でトウをもらい得られた5位グリッド、それを無駄にする事なく最高のポイントを持ち帰ったガスリーでした。

まとめ

Lap26あたりから、ハミルトンの前にいるバックマーカー3台の乱流が、彼のペースを落としていた。

その時の私のツイートです。

ペレスが前に出るチャンスは、Lap27,28,29終了時点でルクレールとサインツの間にピットアウト。

ルクレールに対しラップ4秒差ある新品ハードで気合で抜くか、後ろに張り付いていれば、何かしらのチャンスはあった。

 

ピットアウトしたハミルトンと交錯した場合、ラインを奪う事は容易だったはず。

ハミルトンは接触によるポジションダウンを避けなければならない、対してペレスは失うものがほぼなく(母国表彰台はあるけど)圧倒的に優位な立場だった。

 

アメリカではマックスをリカルドの後ろにピットアウトさせるリスクを取ってるのに、なぜ?って感じでした。

チャンピオンシップを考えたらある程度の貪欲さは必要だろうに、レッドブル陣営のそんな甘さがちょっと腹立たしかった。

 

私の欲をかいた考えの1,2フィニッシュは実現しなかったけど、優勝と母国表彰台は素晴らしい結果でした。

この得られたかもしれない2p差(ハミルトンが3位ならFL取る)が明暗を分けないことを願う。

 

  • フェルスタッペン312.5←19p←ハミルトン293.5
  • メルセデス478.5←1p←レッドブル・ホンダ477.5

ドライバーでは19p差に広げ、コンストラクターでは1p差に縮まった。

 

次は得意なインテルラゴス、高地でホンダパワーユニットの優位性が無くなった事はメキシコでわかった。

しかし、レッドブルは2018年ルノーPUでも速かったし、マシンの優位性はある。

勝って3連勝してほしいね!

 

そして残りの中東3戦、メルセデスがパワー上げてブローか更に新規投入で決まり。

そんな妄想チャンピオンシップです(笑)