2019年のF1グランプリはホンダが復帰して5年目となる。そしてついにレッドブルという本当のトップチームとのコラボレーションがスタート。とりあえず小さな目標として優勝は当たり前、常に優勝争いできるようになることが、本年において達成しなければならない使命だと私は思っている。

 

ホンダのモータースポーツ部部長の山本さんは「レッドブルの2018年の成績(4勝)を超える」との目標を掲げているが、これは当たり前に達成してほしい。

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体制の安定化は効果大

2018年より開発部門は浅木さん、現場は田辺さんという体制になっていて今年も変わりない体制となる。過去には1年目は新井さん、2・3年目は長谷川さんと総責任者を変更してきた。2年間携わった長谷川さん時代では、設計の大きなコンセプト変更ににより成績は下向きとなってマクラーレンとの提携が終了してしまった経緯がある。

 

開発についてはコンセプト継続3年目となり、積み上げられたデータと共に新規開発パーツとの融合も容易となっていくだろう。人事体制は2年目となり安定した人と人との繋がりが継続する。

 

体制の安定化は安心を与え、現場レベルで働く人たちが気持ちよく仕事ができる場を与える事ができる。大きな改革も必要な時もあるが、それを維持して高いレベルに引き上げる事の方が、F1においては好影響をもたらす事の方が圧倒的に多い。

2チーム4台供給体制の安定化へ

ホンダは復帰後初めて2チームに供給する事になるが、過去に行っていたNAエンジン時代とは違いシャシーとの完璧な融合が求められるパワーユニットでは、製品誤差や組み立てレベルの統一性、メカニックレベルも相当高いものが要求される。

 

田辺さんが現場トップに立ち、各チームに責任者を置く体制をとる今年のホンダは早い段階で、2チーム4台供給体制の安定化へ向けたオペレーションの確立が不可欠となるだろう。

 

トロロッソとは違いチーム力が高いレッドブルと組む事で、得られるものは極めて大きくホンダの現場エンジニアには相当なプレッシャーがかかると思う。

コミュニケーションを大事に

そんな中でもっとも重要なものはお互いの協調、今のところ聞こえてくるところでは、ホンダとのコミュニケーションを大事にしていると代表のホーナーさんも発言し、マルコさんは昨年の初頭からホンダ推しの発言が多かった。

 

2018年において、トロロッソとホンダは互いにリスペクトしていたとの印象が強かった。成績はコンストラクターズ9位という事で奮わなかったが、ホンダがやりたい事を全面的に受け入れてくれたトロロッソのおかげで、パワー面での改善が大きく見られた。

ホンダ主体のマシン設計

レッドブルはホンダに対して細かいサイズ要求をしていないとされる。マクラーレン時代には少なくとも吸排気の部分でサイズ要求を満たす必要があり、その分パワー発生も抑えられていたようだ。

 

トロロッソではそういった部分でホンダの要求が通り、パワーアップを果たす事ができたが、想定されていたパワーアップベースを超えたため信頼性に問題が発生した。特に共振(オシレーション)問題は大きく、改善に時間を要する事になってしまった。

 

レッドブルから自由を与えられたからには、このようなつまずきは根底から排除しなければならない。テスト段階から普通に速く走る必要がある。トラブルで停止だけは絶対に避けなくてはならない事である。

入賞争いから優勝争いへの変革

レッドブルホンダとしての目標は入賞ではなく優勝する事である。今までのホンダの経緯を考慮しても今年ばかりはまぁ仕方ないよねっと言ったあまい考えは序盤戦でしか許されない事。

 

2018年開幕戦のように、原因が縁石に乗り上げフロアへの衝撃が大きかったからと言って、いきなり壊れて交換みたいな事はあってはならない。

これはレッドブルにも言えることだけど、信頼性が高めだったルノーであれだけトラブルが発生してしまった理由はどこかにあるはず、特に油圧や水圧系統はエンジンとのマッチングの影響が大きいだけに不安である。

 

優勝争いするためには、パフォーマンスと信頼性のバランスがこれまでと大きく変わり、パフォーマンスを最大化しつつ信頼性を維持する事が必要となる。レッドブルとトロロッソではこの部分で大きな差があるので、そこにホンダは食らいついていかなければならない。

まとめ

常に勝利を目指しているチームと組むというこ事は、その一端を担うホンダには、今までと違うプレッシャーがかかる。そのプレッシャーで潰れるか、レベルアップするかはホンダ次第でしょう。

今年はまだレッドブルと1年目だから、多くを求めてはいけないと思っていましたが、そんなあまい考えではいけないと思いなおしました。

 

優勝争いそしてチャンピオン争い、そんな本当の戦いをホンダにはしてもらいたい。

 

そんなF1を追っていきたいと私は思っている訳で、もう5年目だしやってくれるよね?

F1で活躍するホンダの再来!これを求めています。