マクラーレンホンダとしての最後の戦いとなるアブダビGPとなります。お互い全力を尽くし入賞して終われば形だけでも綺麗に別れられるので頑張ってもらいたい。
ホンダは今回もPU関連のペナルティは無い予定。予選・決勝とトップ10内での活躍に期待したいです。
ホンダレーシングF1のアブダビGPブレビュー⇒http://ja.hondaracingf1.com/2017/index/abu-dhabi-gp-reports.html
以下引用文となります。
長谷川 祐介 株式会社本田技術研究所 主席研究員 F1プロジェクト総責任者
「いよいよ2017年シーズン最終戦、アブダビGPを迎えることになりました。このレースは、シーズン最後のレースというだけでなく、2015年から始まったMcLaren-Hondaとしての最後のレースにもなりますが、これまでと同じく、一人ひとりが目の前の仕事に焦点を当て、マシンから最大限のパフォーマンスを引き出すことに集中したいと思います。
この特別なレースをチームとしていいかたちで終わりたいというのは、全員が共通して持つ想いですし、そのために全力を尽くします。
今回レースが行われるヤス・マリーナ・サーキットは、90度コーナーが連続するストリートサーキットのような低速セクターが特徴のトラックです。エンジニアがセッティングに頭を悩ませるサーキットの一つですが、PUとしてはパワー、エネルギーマネージメントと燃費のバランスに配慮しながら、レースに向けた準備を進めていきます。
今シーズン、このチームのために力を注いでくれたチームのスタッフ全員に大変感謝しています。彼らのためにも、そしていつも熱い声援を送ってくれるファンのためにも、アブダビでは皆さんの記憶に残るような、McLaren-Hondaの名に恥じないレースをお見せできればと思っています」
フェルナンド・アロンソ
「シーズン最後の戦いとなりますが、アブダビはその舞台にふさわしい、素晴らしいサーキットです。最終戦らしい独特の雰囲気があり、シーズンを懸命に戦ってきたチームメンバーが、ウインターブレイクを前に、最終戦でいいパフォーマンスを見せようと意気込みます。ポジティブな結果で一年を終えようと全力を尽くすので、それが素晴らしいレースを作り上げるのだと思います。
ヤス・マリーナ・サーキットは、ブラジルよりも苦戦を強いられるかもしれません。インテルラゴスでの結果は予想以上でしたが、アブダビは厳しくなるのではと予想しています。もちろん、チーム全員が上位で最終戦を終えたいと願っており、MCL32のパフォーマンスを引き出すために懸命に取り組んでいます。このコースはオーバーテイクが難しいので、予選が重要になります。したがって、レースウイークのなるべく早い段階で正しいセットアップを見つけることが大切です。
夕暮れ時から夜にかけてのレースでシーズンを終えるのは本当に素晴らしい気分です。変化していくコンディションに合わせていくのも面白いですし、今年型のマシンでこのサーキットを走るのは、とても楽しいものになると思います。レースを楽しみにしていますし、チーム全員の一年間の努力に報いるため、力強い結果で終えられればと思います」
ストフェル・バンドーン
「ここ数戦は初めて走るコースばかりでしたから、よく知っているサーキットでシーズンを終えられるのは私にとってはいいことです。ヤス・マリーナ・サーキットでは、テストでの走行やGP2で2勝を挙げるなど多く経験していて、素晴らしい思い出になっています。コースのレイアウト上、オーバーテイクはかなり難しいですが、F1マシンでこの難しいテクニカルサーキットを攻められるのを楽しみにしています。
GP2のレース時間が異なっていたので、太陽が沈んでいく中でのレースというのは、アブダビで経験していませんが、素晴らしい光景になるでしょう。このサーキットが好きですし、特別な雰囲気を持つグランプリです。オフを迎えるとともに来季へのスタートでもあり、シーズン最後という節目だという気持ちと週末の成果への期待が入り交じった、不思議な気分になります。
今年はいいことも悪いこともたくさんありました。私にとっては、厳しい序盤でしたが、シーズンが進むにつれてチームとともに懸命に取り組んだ成果が見えてきた一年でした。以前よりもマシンをうまく操れるようになってきましたし、後半戦での成長度合いは満足できるものだと思います。難しいシーズンでしたが、多くを学んだことで得るものはたくさんありましたし、来季どうなるかが楽しみです。まずは、少しでも上位でシーズンを終えられるよう、今週末も全力でプッシュしていきます」
エリック・ブーリエ McLaren-Honda Racing Director
「2017年の締めくくりとなるアブダビGPへ向かっています。チャンピオンシップで上位につけるような結果は伴いませんでしたが、今季我々がチームとして成し遂げてきた戦いを誇りに思います。それぞれのメンバーが、レースごとにパッケージを進化させるために絶え間なく努力してきました。今週末も例外ではなく、シーズン閉幕まですべてのセッションで全力を尽くします。
これまで、コース上でパッケージを評価し改善する機会をすべて活用し、多くのことを学んできましたから、今週末も同様に重要な時間です。2017年と18年のレギュレーションは変更点が少ないので、これまで収集した多くのデータが、シーズンオフの開発に役立ちますし、来季のパッケージを作っていく上で必要となる意思決定の判断材料になります。
チームを代表して、McLaren-Hondaに関わる全員が、希望と敬意を持ち、一丸となってアブダビへ乗り込むということを申し上げておきます。この3年間、一人ひとりが信じられないほどのハードワークを見せてくれましたし、いい時も悪い時も常に絶やさなかったコミットメントを、最後まで継続していきます。チーム全員が目指すところは一つ、懸命に取り組んでいいかたちでシーズンを終わるということです」
まとめ
ヤス・マリーナ・サーキットは全長5.554km、決勝55周となっています。
全開率63%、最高速度はターン8手前で320km/hとなります。シミュレーション上の全開率は昨年から4%ほど上昇との事。
燃費は1周1.80kg×55=99kgとなるみたいです。回生はブレーキングポイントが多いので問題ないようですが、ホンダにとっては苦しいコース状況となりそうです。
フォースインディアの後ろをとれれば何とかレースにはなりそう。しかしこの2ヶ所のDRSゾーンは厄介だなぁ、決勝用にトップスピードを稼ぐセッティングはマクラーレンに合ってないし、何とか予選上位をとってラップタイムで後ろとのギャップを空けるしか手は無いですね。
第2次マクラーレンホンダの最後のレースは苦しい展開が予想されます。
基本的にタイム差が少ない者同士のバトルの場合、滅多にオーバーテイクがないこのサーキットでは、ピットインでのロスが長い事もありアンダーカット以外で抜くのは非常に大変なので、そこの戦略が重要になってきますねー。
個人的にはUSから早々に(勿論タイム差を見て)Sに切り替えてアンダーカットorソレのカウンターをして、後は押さえに押さえる戦略かなーとか思ってます。
まあ、マクラーレンにソレが出来るかどうか別としてですが…
出来るなら出来るだけダウンフォースを削りに削ってセクター3を犠牲にしてでもトップスピードを伸ばす方向にして欲しいです。