苦しい戦いが続くホンダですが、なぜここまで苦戦することになったのか考えてみました。
コンポーネントの小型化が生み出す問題点
ホンダはF1復帰にあたりエンジンの設計をマクラーレンからのサイズ要求が強かったため、あらゆるコンポーネントを小型化しました。
この小型化がすべての元凶です。一つ一つのコンポーネントには最高の出力を出すためのサイズがあります。そこをあえて小型化しマシン設計を優先してしまった点に問題があるんです。
ホンダは元来ピークパワー最強を目指してエンジン開発を行なってきています。黄金期だった80年後半から92年まではとにかく他よりも高回転でぶん回しパワーを絞り出しています。
そんな荒馬のようなエンジンをセナの巧なドライビングで優勝に導きチャンピオンになっていました。
そんなホンダが今回パワーを捨てサイズにこだわった結果がいまの現状なんです。
コンサバこそ新参者の姿勢
新規参入の時は攻める、新しいものに取り組むとか他の業界で大有りですが、そもそもF1にはこんなやり方で成功したメーカーはいません。
コンサバな状態から徐々に進化させていき、より良い物に変更していくのが理想の形です。
多少サイズが大きかろうがホンダは強い姿勢でパワー向上のためにはこれ以上は・・・。と言えていればここまでの苦戦はなかたように感じます。
挑戦が生んだ後退、そしてスタートラインへ
ホンダの今年の挑戦的なエンジンレイアウトとデザインはたしかに結果はでていない。けどその勇気は買っています。
F1ではその勇気はたしかに必要ですが、最強メルセデスに対抗するために必要な事はコンサバティブ(保守的な)だったと私は思います。
コンサバって略すと確かに新しい改革も無い今までと一緒でつまらない。そんな捉え方をされるかもしれませんが安定した結果をだすためにもっとも必要な事なんだと思います。
ホンダは来期コンサバに回帰してエンジンの本来のパワーを引き出す設計やレイアウト、各コンポーネントの改良をおこなってほしいと思います。