2024年頃よりフロアボトムの画像が極端に出回らなくなりました。

そもそもクラッシュが少ない、重要機密であるフロアを隠すカバーの導入、後はカメラマンの減少によるものと思われます。

そんな中で、モナコクレーンの吊るし上げにあったフェラーリSF-25のフロアを見てみましょう。

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フェラーリSF-25のフロア

トンネル内部で角度が変わる部分にラインを引いています。

 

  • 入口近くに①キックポイント
  • フェンス裏エッジディフューザー直後に②キックポイント
  • リアディフューザーが本格的に始まる所に③キックポイント

②③は同等の高さにあるように見えますが、②の方が路面に近いような気がしています。

 

②は複雑な盛り付け形状になっているのがわかります。多分アップデートでデザイン変更しているところでしょう。

フェラーリ開幕時の問題点

  • 高速域のボトミング

想定車高で走行するとボトミングが収まらず車高を上げざるを得なかった。(負圧が増加しすぎた)

想定された負圧が得られずにタイムが遅くなる、アップデートされているが根本的な解決には程遠い。

SF-24のフロア

SF-24のフロアと比べても、25はこれのアップデート版だと言う事がわかると思います。

フェラーリのフロアトンネルは負圧の最大値発生ポイントをマシンの中心にする考えであり、2022年から変わっていないです。

マクラーレン2024年MCL38のフロア

2024年マクラーレンが速くなったマイアミ時のフロアです。

今年も基本コンセプトに変わりないはずです。

 

フェラーリがフロア前方で直ぐに路面に近づける形状ですが、マクラーレンはなだらかな傾斜でリアキックポイントに向かっています。

①キック後の空間が広く、前半部分と後半部分がきっちと分かれています。

 

トンネル内部は内溝になっており、外溝のフェラーリとは対照的なデザインです。

 

このコンセプトは、レッドブルRB18からブラッシュアップされたもので、今では本家を凌ぐデザインへとアップデートされて無敵の強さを誇っています。

まとめ

そもそもなぜキックポイント(路面に近くなり角度が変わる所)は後ろの方がいいのか?

リア車高の調整でキックポイントの負圧を調整しやすい為です。

リアウィングのダウンフォースにより下がる車高分も考慮しやすい為、セッティング面の優位性があります。

 

フェラーリの場合、マシンの中心に負圧の最大値発生ポイントがあり、前後の車高によって調整しなければならずセットアップが非常に難しい。

ハミルトンが速く走れないのも、このダウンフォースバランスに悩まされているからと推測できます。