2018年よりパワーユニットの基数超過によるグリッドペナルティは15までで20に達した場合は最後尾スタートとなる事が決まりました。20以上のグリッドダウンペナルティを受けたドライバーが複数いる場合は、より早くペナルティを受けたものがスタート順が前になるとの事。

 

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グリッドダウンペナルティの逆転現象

先に最後尾スタートが決まったドライバーが有利になるという事で、1,2グリッドの微々たる差ですけど2017年との違いが生まれます。

例えば、FP1で25グリッドダウンが確定したAと予選で20グリッドダウンが確定したBがいるとします。2017年では予選順位差でAよりBが4以内の後方の場合Bが19番手、Aが20番手となるが、2018年ではAが19番手、Bが20番手と逆転現象が発生します。

2017年の場合は予選順位などが絡み、非常にわかりにくい現象が発生していてこれを是正したいFIAは今回の規約変更に至った訳ですが、グリッドペナルティ自体が非常にわかりにくい事には変わりない。

基数制限は結局変わらず3基と2基

2018年より施行される基数制限は、結局のところメルセデスとフェラーリが賛同せずに変わらない事になっています。ICE,MGU-H,TCは3基、MGU-K,ES,CEは2基となる。

2017年では最初に5基目になったエレメントには10グリッドのペナルティでその他は5グリッドとなるなどいまいちわかりにくい内容のペナルティシステムが、この基数の違いでさらにわかりにくくなってしまうのが残念でならない。

ICE TC MGU-H MGU-K ES CE
1 1 1 1 1 1
2 2 2 2 2 2
3 3 3 3 3 3
4 4 4 4 4 4
5 5 5 5 5 5
6 6 6 6 6 6

超過分のグループを色分けした表です。赤のラインに達した1基目は10、その他は5と言ったようにグリッドペナルティが決まります。同じ基数にしなかった事で本当にわかりにくいですよ。

ホンダが来季も2017年水準で交換していくとは思いたくないけど、内燃エンジンが関わる部分においては3基は絶対無理、最低5基には達すると思っています。

逆に言えばそれだけ攻めたセッティングでガンガン走って、PU温存を考えているチームを出し抜くことぐらいでしか好順位を望めない状況だと思います。

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各エレメントに必要な耐久性

パワーユニットの各エレメントに必要な耐久性は以下の表です。以前にもまとめた内容ですが再掲載です。

2017基数 2017距離 2018基数 2018距離
ICE 4 3,000 3 4,200
TC 4 3,000 3 4,200
MGU-H 4 3,000 3 4,200
MGU-K 4 3,000 2 6,300
ES 4 3,000 2 6,300
CE 4 3,000 2 6,300

ハミルトンも指摘していますが、来年は耐久レースになってしまう。ドライバーは常に先の事を考えてPUのセーブを意識したドライビングになり、今以上に全開で走る事が出来なくなると。

FIAのジャントッドなんかWECと同じパワーユニットに規定を統合したらとか言い出し始末です。

現FIAはF1に何を求めているんだい?世界一の最速マシン、最速ドライバー決定戦ではないのかい?

本当に頭が痛い政治力事情ですね。リバティ・メディアのロス・ブラウンに頑張ってもらうしかないわな・・。