フェラーリ、ホンダ、ルノーが新スペックを投入したカナダGP。メルセデスはICEに製造誤差0.02mmがある事がわかり投入を見合わせた。
トロロッソホンダのガスリーはFP3の最後で問題が発生して予選はモナコまで使っていたエンジンで戦った。決勝を前に更に新スペックを投入してペナルティを消化している。
R7カナダGP終了後パワーユニット使用状況
No | Car | Driver | ICE | TC | MGU-H | MGU-K | ES | CE |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
44 | Mercedes | L.ハミルトン | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
77 | Mercedes | V.ボッタス | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 |
5 | Ferrari | S.ベッテル | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | 2 |
7 | Ferrari | K.ライコネン | 2 | 3 | 2 | 1 | 1 | 2 |
3 | Red Bull | D.リカルド | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 |
33 | Red Bull | M.フェルスタッペン | 2 | 3 | 2 | 3 | 1 | 2 |
11 | Force India | S.ペレス | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 | 1 |
31 | Force India | E.オコン | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
18 | Williams | L.ストロール | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
35 | Williams | S.シロトキン | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
27 | Renault | N.ヒュルケンベルグ | 2 | 2 | 3 | 1 | 1 | 2 |
55 | Renault | C.サインツ Jr. | 2 | 2 | 3 | 1 | 1 | 2 |
28 | Toro Rosso | B.ハートレー | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 |
10 | Toro Rosso | P.ガスリー | 4 | 4 | 4 | 3 | 2 | 2 |
8 | Haas | R.グロージャン | 2 | 3 | 3 | 1 | 1 | 2 |
20 | Haas | K.マグヌッセン | 2 | 2 | 2 | 1 | 2 | 2 |
14 | McLaren | F.アロンソ | 2 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 |
2 | McLaren | S.バンドーン | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | 2 |
9 | Sauber | M.エリクソン | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | 1 |
16 | Sauber | S.ルクレール | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 | 1 |
7戦目カナダでの各車交換理由
6月8日金曜日
- ベッテル:ルーティーンのためICE,TC,MGU-Hを交換
- ライコネン:ルーティーンのためTCを交換
- リカルド:ルーティーンのためICE,TC,MGU-Hを交換
- フェルスタッペン:ルーティーンのためICE,TC,MGU-H,CEを交換
- ヒュルケンベルグ:ルーティーンのためICE,TC,MGU-H,CEを交換
- サインツ:ルーティーンのためICE,TC,MGU-H,CEを交換
- ハートレー:ルーティーンのためICEを交換
- ガスリー:ルーティーンのためICE,TC,MGU-H,MGU-K,ES,CEを交換
- アロンソ:ルーティーンのためICE,MGU-H,MGU-Kを交換
- バンドーン:ルーティーンのためICE,TC,MGU-Hを交換
6月10日日曜日
- グロージャン:予選時にタービンブローしたためTC,MGU-H,CEを交換
- ガスリー:フリー走行③でトラブル(多分MGU-H)のためICE,TC,MGU-H,MGU-Kを交換(MGU-H以外はおそらくストック)
カナダGP決勝における懸念事項
- ハートレーとストロールのクラッシュによるダメージ
各パワーユニットの馬力(ps)予想値
読者様よりコメントにてどうでしょうか?と言われてしまったので表にしてみました。
- ホンダはエキゾーストで10kw、その他もろもろで開幕時900
- ホンダとルノーの差は開幕時15との事でルノー915
- メルセデスはオイル燃焼やめてモードがコンサバで945
- フェラーリはメルセデスと同等で945
ここまでが開幕時点での予測です。今年は情報が中々出てこない、ルノーはよく1%のアップだとか聞きますがどうなんだか?フェラーリはカナダの新スペックで10馬力の改善らしいです。
PU | 2017終 | 2018始 | モード解放 | 燃料 | カナダ |
---|---|---|---|---|---|
メルセデス | 949 | 945 | 955 | ||
フェラーリ | 934 | 945 | 955 | ||
ルノー | 907 | 915 | 920 | 925 | 935 |
ホンダ | 881 | 900 | 925 |
ちょっと辛口かもしれませんが、大体こんな感じでしょうか。
- メルセデスやフェラーリはパワーとドライバビリティが優れている
- ルノーはドライバビリティが悪くて苦労したとリカルド談
- ホンダはドライバビリティが優れているとガスリー談
ルノーはピークパワーは上がったのは確実だけどドッカンパワー状態なのかな?メルセデスは結局きっちり7戦使えていて年間4基攻めは必要なさそうです。
まとめ
ホンダのパワーアップは今のところは約20kw予想ですが、今後のセッティングの詰め次第で伸びしろは十二分ある。特に懸念事項なのは燃料とオイルですね。
パートナーとしてでのエクソンモービルとの契約ではないから、専用の開発が優先的に行われるには費用が発生すると思われる。ホンダが負担しているとは思うが燃料・オイル開発は一筋縄ではいかない。
ICEが変われば最適なものも変わってしまう。燃料・オイル次第で5~10psは上がる可能性はあるので非常に楽しみな部分です。
ルノー勢を見ればレッドブルにだけトラブルが集中しているが大きな違いは燃料・オイルだ。単純に考えてこれが関係していると仮定するのが筋だろう。
次戦フランスGPでのメルセデスの新スペックがどんな結果をもたらすのか?フェラーリ対メルセデスの熱い戦いはまだまだ続きそうだ。
PUの相対的なポジションはそんなところかなと思います。
まだルノーは超えていないでしょうね
田辺氏は、2~3戦いろんなサーキットを走って確実にライバルを超えたなと思ったら、そのときはお話しできる・・・と言っているので、今回投入したPUはまだ性能を抑えている可能性はありますね
今後の伸びしろに期待です
ホンダPU…ICEをパワーアップ→燃費に問題がなさそう→燃費効率が良い→希薄燃焼技術(高圧インジェクター・高圧縮比18:1)をものにしつつある…って事ですよね。
https://it.motorsport.com/f1/news/honda-e-axel-wendorff-il-nuovo-capo-degli-ingegneri-/3116921/
https://as.com/motor/2018/06/06/formula_1/1528280809_360662.html
『ホンダはメルセデスエンジンの設計者の一人とサイン』…以前はIlmor、McLarenまたはRenaultで働いていたWendorffは、Brixworthで Mercedesエンジン工場を組織するAndy Cowellと共に、F1世界選手権にハイブリッド時代が到来するまで責任を負っていた 。
…っていう話もありましたし、良い兆候ですよね。
みちくさ坊主さん申し訳ありません。
コメント投稿ですが、2リンク含むと承認が必要になってしまいます。重複と思われるのはこちらで調整いたしました。
スポルティーバの米家さんの記事によると、20kwには満たない改善のようですね。
ご迷惑おかけいたしました。
実際に走行実験がなかなか出来ない中での20kw、しかも信頼性も含めての話ですから…大変ですよね。
結果論だけでいえばPUを温存したメルセデスは驕(おご)りと、とれなくもないですね。
ICE単体でどの位パワーアップしているのかは分かりませんが、PU全体での最適化を目指して開発を進めていると思いますから、ピークパワーと同時にドライバリティの向上含めて、デプロイ全体もかなり開発している事が、カナダでのオーバーテークに寄与したのではないかと思います。
※最近はあまり燃費が厳しいという声は聞こえないので、この辺りも向上?
小松さんが言っていましたが、マシン全体のポテンシャルを測るには、チームに1人経験豊富なドライバーが必要で、その点がトロロッソの弱い所ですが、ジュニアチームの宿命ですかね。
今すぐにでも、レッドブルにHONDAを載せてみたい!
管理人さん、掲載ありがとうございます。ホンダはICEの燃焼効率向上という基礎技術によってパワーを上げてきたことは、評価していいんじゃないかと考えています。私の勝手な推定は、22~24馬力アップと考えていました。ベストセクタータイムやスピードなど掲載していただいているおかげですね、データまとめるのは大変とおもいますが陰ながら応援しています。