F1公式でも取り上げられているマクラーレンの変わったリアサスペンションアームのデザイン。
リアタイヤを支えるアッパーアームを、通常の△状からかなり変形させて空力学的恩恵を得ようと考えているようだ。
マクラーレンのリアアッパーアーム図解
欠点としては、強度を補うために分厚いウィッシュボーンになって重量が増す事があげられる。それを超える空力効果が期待できるものだという事にはなるのかな。
リアサスペンション主なデザイン
メルセデスW09はオーソドックスな△状です。後ろ側のアームはなるべくリアウィングに平行になる様にデザインされている。
トロロッソは2017年にマクラーレンと似たような方向性だったが、今年はオーソドックスな大きめな△状にもどしている。
フェラーリのアッパーアームは基本的な3点支持ではあるが、タイヤへの支持部分が湾曲して取り付けてある。前を走るトロロッソが平行なのを見ても違いは一目瞭然。
整流板としての機能性は高そうに見える。
過去にあった変形リアサスペンション
2014年マクラーレンMP4-29はリアアームを変形させて、なくなったビームウィングの代わりにしようとした。空気抵抗が増えすぎた上に、ダウンフォースにおける利点はほとんどなかった。
1994年ウィリアムズFW16のリアサスペンションは、初めてドライブシャフト内蔵型になったアームデザインだった。現代のロアアーム部分がアッパーアームになっている。
リアの挙動がとにかく落ち着かずに天才セナを苦しめた。ニューウェイの行き過ぎた空力追及により生まれた産物でもある。
まとめ
サスペンション関連の技術は、フォーミュラカーにとって空力よりも重要なポイントだと思います。
だからこそ機械的に最高の性能がでるデザインにする必要がある。特にリアはパワーを路面に伝える最も重要な部分ですから、結果を出しているトップチームのものが当たり前に高性能なのは言うまでもない。
ここ数年のメルセデスやレッドブルの強さ、昨年フェラーリが見せた強さの要因はサスペンション関連が素晴らしかったからだと思う。
トラクション性能、空力の安定性確保、タイヤへの負担軽減などは高度な機械式サスペンションがあってこそ。
だからこそ基本に忠実なデザインを、突き詰めて開発していく必要がある。
トロロッソがオーソドックスな形状に戻しているところを見ても、ウィッシュボーンの3点支持の角度は変更できない決まったもののような気がする。
機械的な知識があるわけではないけど、過去の例からもマクラーレンのこのトライは、いばらの道を進むような気がしてならない。
結果を出す為に新しい事に挑んだ結果だとは思いますけれど、果たしてどう転がるのでしょうか
メカ素人ですけれど、今のマクラーレンの開発力では上手く機能しないか、また信頼性の問題が出そうな気がしてなりません
風洞との相関値はいいと主張しているので、使えると判断しているのでしょうけれど…..
名門復活は是非ともみたいですけれど、ここ数年の幹部やドライバーの保身の為の外部批判で、チームとしての品位も落としているマクラーレン、今年は本当に言い訳も通用しません
結果を出さなければ、本当にただの見ていて痛いだけのチームになってしまいますよ…..!
マクラーレンのこのトライには懸念しか無いです。
また、ガチガチの足になってどうしようも無くなりそうな気がする。
ロンデニスがいなくなった事でチームの柱が消えてしまった。
何年も前から一貫した開発が出来てないし、もう名門復活は無いかもしれないですね
MCLは1回目のテストで思うようなデータを集められていない。昨シーズンのストレートスピードが遅いのはホンダのせいだと言っていたわりには、サイドポッドの形状や管理人さんが紹介してくれたサスペンションアッパーアームの形状はあきらかにサイドポッド周りのドラック低減効果を狙ったものでは?と思われます。湾曲したアームはともかく、後退角がついたリヤサスペンションで成功した車はないのではないか?低減させたドラッグで、その分今年もウイング立てますから・・・。と言っているような気がします。
カーボン製可動部品は出来るだけ全体に同じ応力が掛かるようにした方が良いです
空力が稼げてもあれだけ表面がデコボコしていると折れるかも知れません
あとカーボンが持っているしなやかさをスポイルしたアーム形状ですね、細かい走行振動すらダメージになりかねませんよ
この手のサスで成功した例ってあるんでしょうかね…
成功すればかなりのアドバンテージですしトレンドになりそうですが。
トロロッソはリア周辺がホンダPUのコンパクトさの恩恵を受けてかなりやりたいように出来たみたいです。
どちらが正解かは明日以降分かるのでしょう
前述の通りMCLのこのアッパーアーム形状は路面からの前後左右上下の応力が形状変化してる境界にストレスを与えるのではないでしょうか
それを打ち消すにはアーム自体に十分な強度を持たせるために断面積を拡大するか、芯材を追加する必要性が生じるでしょう
いずれにしても形状が大型化し重量も増すことになりサスペンションとして見た場合にはあまり好ましいとは思えません
空力パーツとしてのアイデアは理解出来ますがサスペンション機能を優先すべきでしょう
フェラーリのほうがその辺を良く理解してると思います
私もこれには同意見です。
記事にも載せましたが、この変な形状見たとき真っ先にセナが最後に乗ったFW16を思い出しました。
あのリアのバタつきと擦り具合は異常でしたからね。バンプではねてダウンフォースを失い・・・
マクラーレンはホンダPUの事もそうですけど、機械的に正しい車を作れていない。
これに尽きるかと思います。
変形アッパーアームだけを見るとセミトレーリングアームにも
見えますね。
動的アライメントも変わるだろうからセッティングシートを一から
作り直しになりそう。
ハードブレーキング時にリアが落ち着かないとの情報があるようです。