2015年F1開幕まであと少し、今年のマシンのトレンドを探ってみます。
最近のF1マシンはどれも似たり寄ったりですが、その中でもノーズデザインは各チーム違っていて昨今のレギュレーションでハイノーズが禁止されたためデザイナーはノーズデザインに四苦八苦しています。
空力学的にも一番影響を及ぼすポイントですので各チームのアプローチの違いが現れている部分です。
正解はロングノーズか?ショートノーズか?
レギュレーション変更に伴い上の画像の様にノーズの断面積がその位置によって規定されました。去年流行ったアリクイ型ノーズは姿を消す事になりましたが、変わってショートノーズ+凸突起デザインが流行りそうな気配です。
フロントウィングのメインプレートよりも前にノーズを伸ばしたデザインを採用しているのはこちらの4チームです。
フェラーリ
マクラーレン
ザウバー
フォースインディア
ショートノーズを採用してきたチームはこちらの5チームです。
メルセデス
ウィリアムズ
レッドブル
トロロッソ
ロータス
トロロッソは最初の発表時はロングノーズでしたがテスト後半にショートノーズに変更しており、ショートノーズの方が両ドライバーとも運転しやすいというようなコメントを発表しています。
現段階ではこの違いについての競争優位性はどちらが優れているのか確認できませんが、それほどの違いが無いような気がしています。
ノーズデザインにこだわるのは理由は?
F1マシンはフロア下に多くの空気を流し込むことができるかがひとつの勝負の分かれ目になっています。規定がなければデザイナーはハイノーズを選択したいのです。マシン前面より正常な空気の流れを導き、マシンフロア下に誘導してダウンフォース発生させるのが狙いです。
そのため規定ぎりぎりの断面積をクリアしつつ空気の通り道を確保したいデザイナーの考えがノーズのデザインに現れています。
ウィリアムズ、レッドブル、トロロッソは規定ギリギリの断面積を確保しつつより多くの空間を作ることに成功しており見た目上はより多くの空気をノーズの下に引き込めそうです。
こうやって2015年F1マシンを全台(マノーを除く)見てみると結構違いがあるもんですね。個性が無いと言われる現代のF1ですが細部ではしっかり個性が出ている。どのデザインが一番速いのか、どのマシンが正解だったのかもうすぐわかりますね。