2022年F1新規定マシンは、外観の空力パーツやボディ形状に多くの注目が集まる。
プレシーズンテストはまだ2日目が終えた段階ですが、面白い技術や新技術、新レギュレーションを理解する為に現状を少し把握してみましょう。
ボディ内部に見えたパーツを解析してみようと思います。
フロントサスペンション
左右のサスペンションロッカー部分に挟まれるダンパーがあります。
左右のリンクに流体は禁止じゃなかったっけ?と思いレギュレーションを読み返してみました。
ロッカーから離れて・・・離れてかぁ。
ヒーブサスペンションは、ロッカーが繋がるばね要素(トーションバー)に作用せず、ばね要素全体に作用するものでした。
ホイールから伸びるロッドの動きが伝わる左右リンクにはOKと言う事になります。
難しいよ~
フロア先端キール(Tトレイ)にサスペンション
ハースのフロア先端キールにあるコイルスプリングサスペンション。
位置はモノコック下面とフロア先端を繋ぐもの、狙いは何なんだ?
この部分はブレーキング時に路面へ接触する事がある。その時に壊れないように衝撃を吸収、その後は元の位置へ戻りフロアの機能を果たす?
テスト専用パーツって訳ではなさそう、わからない~
アルピーヌ・ルノーパワーユニット
スプリットターボ式にしたルノーパワーユニット、そのエンジン上部にあるものは!
これは、水冷インタークーラーですね。
フェラーリも2018年までこの位置にありました。
2018フェラーリよりも前の位置にありますが、重い事には変わりない。
昨年はラジエーターの一部をインダクションポッドに置いていた、まぁそれよりは軽いでしょう。
前から、コンプレッサー⇒水冷インタークーラー⇒プレナムチャンバー、位置的には最高のエアフローとなります。
メルセデスW13のサイドポッド内部
ラジエーターを通った空気は、その後方にあるボックスによって流れる方向を上方へ導いているようです。
後側が見えないのではっきりとはわかりませんけど、多分エンジン側面を通すでしょう。
このルーバーの位置前に丁度よく、そのボックスの後方があります。
現場からは以上です(笑)
メルセデスPUのプレナムチャンバーが飛び出ていませんが小さくなったのでしょうか?
端のところが、ちょっとだけ削ってきたような気がする。
大きさ的にはあまり変わらないかな。
ファブレガおじさんが比較写真をアップしてくれてました。出っぱらないように形状、位置を調整したみたいですね。
熱対策としてのスリットが多くみられますが、今年はなぜスリットが多いのでしょうか?
昨年までは、サイドポッド上面の広範囲にわたって、あのような廃熱アウトレットは違反でした。
今年からそれらが緩和された事で、ルーバー状のスリットを使用出来ます。
積極的に使って空力に利用したり、あまり使わずに空力に影響を与えないようにするなど、コンセプトの違うマシンが多くみられます。
アルピーヌA522はサイドポッドの上面以外にもルーバーが設けられているので、排熱以外の目的にも使われていると思いますね?
アルピーヌをドライブするアロンソを見ていると第1期ルノー時代のマシン(マイルドセブンカラーのルノー純ワークス)を思い出します。
ルーバーは刻まれている、チムニーダクトも付いている、おまけにマスダンパーと言うオマケ付き?
これで2年連続ドライバータイトル獲得したのは過去の話。
第2期ルノー時代、現在で第3期(アルピーヌになりましたが)と、
アロンソはルノーとの結び付きが強いドライバーですね。
今シーズンのアルピーヌA522とルノー新型PUが上手く安定機能してツボにはまればアロンソの久しぶり優勝が見られる?と行きたい。
スプリットターボ式にしたルノーパワーユニットですが、ホンダがあれほど苦しんだ、MGU-Hシャフトの共振問題はクリアしているみたいですね。
白煙あげて止まったので順調と言うわけでは無さそうです?
相当酷い白煙が舞い上がってましたねぇ
Haasのアレはアイデアとしてポーポシング対策に使えるのでは?
まぁ、可変空力と言われるかも。
あと、またまたMTBの例で申し訳ないのですが、アンチボビングって機能のあるダンパーがあるんですよ。
路面からの衝撃は吸収してペダリングによる上下動を抑えるってやつなんですけど、これを応用できれば上物は制御できるのかも。
まぁ、重量とスピード域が段違いなのは分かっていますが。
どちらにしても路面からと上物の上下動を同時に制御するようなサスが必要なんでしょうね
ヤマハのパフォーマンスダンパーと同じ様なものかな。
車体の微振動を消し去る、所謂イナーターの一種ですね。
そうかこれはイナーターなのか?サスペンションには使えないから車体のドライバーシート下か。
今まで左右ロッカーアームを横一直線につないでいるヒーブユニットにイナーターを組み込んでいたので、横型イナーター?
それを垂直に配置した縦型イナーターとも呼ぶべきモノ?
縦置きレイアウトは、マスダンパー以来ですね。
ハースのフロア先端キールにサスペンション?
こういうのを見ると、つい反応してしまって嬉しくなります。
コイルスプリングもですが、センターのシャフト軸が凄く気になります。
単なるシャフト軸では無くシリンダーっぽい?
内部にガス封入されているか?
車高調整目的とは思えないですが
モノショック風、または1982年ブラバムが導入したハイドロニューマチックサスペンション(アクティブもどき?)連想してしまいました。
形状を見るとガス封入です。
よって大きな圧力を掛けることが目的ではないでしょうね。
ハースのこれ?
コイルスプリングの下側に座金ワッシャ受け止めていますが、これを工具レンチで回す事でスプリング圧縮させて硬さレートを変更。
中央の軸にも赤いペイントで目印(アイマーク)が付いている事から、軸も回転させて可変させていると思われる?
それでフロアの調整してたらすごいですよね
皆さんがご指摘通り、構造を見ると単純なスプリングのみでは無いですね。
オイルかガスで調整しているタイプかと。
ただ、フロアとシャシーで見ると直押しだと意味が無いような感じですね。
フロア下の負圧で伸びるバネを制御する流体ってのも変なので、どこかにリンクがあるんじゃないでしょうか?
ハースのあれは、ポーポイズ対策じゃないかな。
フロアパネルとモノコックは、リジッド構造で固定されているはずだから(フローティングだと別ですが)この装置を使う目的は路面からのキックバックを緩和させるためとしか思えないですね。
高層ビルの耐震構造に使っている免震ダンパーと似た目的?
2輪モーターサイクルのステアリングダンパーもそうですね。
マスダンパーのような働きをするスプリングなのでしょうかね?
禁止されてしまう可能性もあるのかな?
写真はauto-motor-und-sport.deのものです
この穴はどこへ続いてるのでしょうか?
予想ですが、バッテリー関連の冷却用だと思います。
ありがとうございます
マクラーレンはサイドの吸気口付近にあったと思うので同じPUユーザーでも違うのですね
もう一つ噂話、今あの場所にはハースのようにサスペンションを置くマシンがある。
本当に予想でしかないけど、車体用疑似イナーター?
それも一緒に冷やすかもしれないです。
止まっているときに送風機を置いているので、十中八区バッテリー冷却用だと思われます。
過去のウイングカーを調べましたら
1981年のロータス88と言うマシンがありました。
このマシンは、オス型成形のカーボンファイバーモノコックの外側に
別カウルを被せているのですが、
なんとモノコック側サスペンションと外側カウルのサスペンションが
別々に設定されていました。
もうお分かりだと思いますが、
スカートの付いたサイドポッドは外側カウルと一体なので
モノコック側サスペンションは柔らかく外側カウルのサスペンションを硬くしてドライバーの乗り心地安全性とウイングカーの性能を両立させた訳です。
残念ながら1度は車検通過したが他チームからクレームが入ったのでFIAのレギュレーションで「ツインシャーシ」と見なされて決勝では使用禁止となりました。
このハースのマシンもフロアパネルとモノコックを完全に固定連結では無くフローティング構造にしているのではないか?と疑っています
(完全にモノコックと一体化したパネルが別にある可能性も)
モノコックがフロアパネルをスプリングで、ぶら下げている?
サイドスカートを使えない代わりにフロアパネルだけを路面に限りなく近ずけて車体を浮かしている状態?
ルノーPUは、セパレート式だけでなく水冷インタークーラーもセットで導入して来ましたね?
もしホンダPUも水冷インタークーラーを取り入れるとしたら、
ホンダ(HRC)製作かorレッドブル(レッドブルテクノロジー)製作か?
インタークーラーは、他の冷却機器(ラジエーター、オイルクーラー)と違ってPUコンポーネントの1つと考えられるでしょうか?
インタークーラー(チャージエアクーラー)は、チームが用意するものです。
フェラーリは当初からセット販売しています。
水冷はスペースを確保できるが重い、空冷はスぺースが必要だけど軽い、そのような図式となります。
ハースのアウトボード?サスペンション。
昨年までのレーキ型マシンはリヤの上下↕️で前傾姿勢↔️水平姿勢を
保っていましたが
今度は逆にフロントの上下↕️で後傾姿勢↔️水平姿勢を可変させると考えられないでしょうか(ハイノーズが使えない代わりとして)
フロアパネル自体は水平を保っている?
色々想像してしまいます。
フロントを上下動させる事は、基本的にありえません。
空力のスタート地点をずらす事は、全てのエアフロープロセスを破壊します。
ちなみにフロントウィングがフロアへの空気流入を遮る事は無いです。
その為の高い設定100mmとなっています。
なるほど。ありがとうございます。
フロントウイングの高さ100mm設定ですが、
燃料残量による車重変化によって車高も変化すると思うのですが、ライドハイトコントロールのためのサスペンションかなぁ?とも思っていました。
これはハースが独自に出してきたモノなのか?
フェラーリも同じようなモノ使って来るか?
様子見る必要ありますね。
それと車体には内包せず(インボード)露出させている(アウトボード)ので、空気の流れに影響は無いでしょうか?
カバーしてます。
サスペンションに繋がっていないものなのでライドハイトには関係しません。
他チームでキールが太いのはレッドブル、アルファタウリ、ウィリアムズ、何か内蔵しているかも。
キールのサスとアブソーバーは、ウエイトも兼ねていて、上部に重りもあり マスダンパーではないかな?
Tトレイ自体は支えが無いと、プラプラと震えてしまうものです。
やはり疑似的なマスダンパー?、イナーター?、パフォーマンスダンパー?の部類になるのだろうか・・・。
支えがないとTトレイがバタついてフレキシブルと見られてしまう。
Tトレイを普通の支柱ステーで無く、スプリングで支えるところが怪しい?
やはり今年の油圧ダンパー類が使えない
フロントサスペンションやリヤサスペンションだけで路面からの衝撃を受け止めきれないから、それを補助アシストするため?
フロントだけでなくリヤにも同じスプリング付き支柱があれば2点で支える事になり完全にフロアパネルのフローティング化になって可動出来る(フロアパネルだけを路面に近ずけて車体は浮かす)
過去の可動式サイドスカートと同じ考え方?
それだと「可変空力装置」「ツインシャーシ」と見なされてアウトですよね。
フェラーリF92Aのツインフロアパネルは、2つのフロアが存在していてもフロア同士が連結固定されていた。
フロアのフレキシブル数値がわかりません。
英語レギュレーションがチンプンカンプンですいません。
柔軟性は許される範囲があります。フロアの端は25mm動いてもいいことになっている。
それが先端部分にも適用されているのかが・・・???
仮に1cmでも許されていれば、ある意味マスダンパー的な効果に期待出来ます。