今年は常に優勝争いして、もうTopGapじゃ無いって状態が望ましかったんですが・・。

 

「F1 Honda TopGap」を今年もやらなければならないようです。

メルセデスの正常進化度合いが凄い、レッドブルホンダは進歩なしというのが、この2レースで分かった事です。とりあえずいつものように数値化して比較分析していきます。

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予選タイム差+0.538秒

https://www.formula1.com/
POS ドライバー F S1 SPD-F S2 S3 タイム Gap Tyre
1 BOT 291 16.050 322 27.905 18.984 1:02.939 3 C4
317 253 288
3 VER 288 16.176 322 28.045 19.256 1:03.477 0.538 3 C4
318 252 289
4 NOR 288 16.162 321 28.159 19.305 1:03.626 0.687 3 C4
319 252 288
6 PER 289 16.120 324 28.384 19.397 1:03.860 0.921 2 C4
323 248 288
7 LEC 282 16.123 314 28.240 19.260 1:03.923 0.984 3 C4
311 252 280
10 RIC 292 16.085 322 28.460 19.478 1:04.023 1.084 2 C4
322 252 289
12 GAS 287 16.270 322 28.470 19.565 1:04.305 1.366 2 C4
318 247 288

※SPD-Fはターン4手前最高速度

ドライで行われた開幕戦の予選データです。メルセデスがとにかく速かった、昨年は空気が薄いところでパワーと冷却に苦労し、グリップにも悩まされていたはずが約0.3秒速くなっています。

レッドブルはホンダパワーが上がった分速くなるはずが、昨年と同等タイムになり???

2019年TOP3予選データ

POS ドライバー F S1 SPD-F S2 S3 タイム Gap Tyre
1 LEC 290 15.992 329 27.961 19.050 1:03.003 3 C4
327 255 297
2 HAM 288 16.071 323 28.104 19.087 1:03.262 0.259 3 C4
323 252 291
3 VER 286 16.122 326 28.175 19.142 1:03.439 0.436 3 C4
322 252 293

メルセデスとレッドブルを見るとストレートエンド速度が落ちてるんですよね。はて?何が起こったんだろうか?

真っ先に思いつくのは流量計とインジェクター間の燃料量が極端に減った事、ストレートで多少なりとも燃料量を増加させる事ができていた分落ち込んだと見られる。上り坂であるセクター1通過速度差がかなり大きいです。

ターン手前スピード&ボトムスピード

SPD F T1 T1B S1 T3 T3B T4 T4B T6 T6B S2 T7 T7B T9 T9B T10 T10B F
BOT 291 321 149 317 319 73 322 118 282 204 253 263 236 305 261 273 208 288
VER 288 320 151 318 320 75 322 113 280 207 252 266 229 304 261 268 205 289
NOR 288 320 149 319 321 73 321 116 278 207 252 264 236 302 261 265 199 288
PER 289 326 147 323 325 68 324 114 279 192 248 257 223 304 254 268 189 288
LEC 282 312 152 311 313 72 314 113 277 209 252 262 236 300 267 272 203 280
RIC 292 325 145 322 324 74 322 114 281 199 252 264 220 307 252 265 198 289
GAS 287 323 144 318 320 67 322 112 277 200 247 261 229 298 256 266 198 288

セクター1で0.12秒負ける原因はスタートラインからターン1までの部分とターン1からターン3までの加速区間にある。ボトムスピードは勝っているけど誤差の範囲だろう。

F1公式の比較動画でもフェルスタッペンが勝ったのはターン3だけとなっている。

https://www.formula1.com/(画像クリックで動画へジャンプ)

ターン1,6はボトムスピードだけは上回っているけど、立ち上がりでもたついてしまっています。

ターン手前スピード&ボトムスピード(2019年TOP3比較)

SPD F T1 T1B S1 T3 T3B T4 T4B T6 T6B S2 T7 T7B T9 T9B T10 T10B F
BOT 291 321 149 317 319 73 322 118 282 204 253 263 236 305 261 273 208 288
19HAM 288 327 145 323 325 73 323 116 280 202 252 264 236 305 255 271 202 291
VER 288 320 151 318 320 75 322 113 280 207 252 266 229 304 261 268 205 289
19VER 286 326 144 322 324 68 326 108 282 205 252 267 237 309 261 271 200 293
LEC 282 312 152 311 313 72 314 113 277 209 252 262 236 300 267 272 203 280
19LEC 290 330 145 327 330 72 329 110 283 203 255 268 230 312 254 268 197 297

昨年との比較ですが、メルセデス・レッドブル・フェラーリは3車ともボトムスピードが上昇して、相対的にドラッグの上昇とダウンフォースアップが図られています。

メルセデスの高速コーナーの安定した挙動は素晴らしく、ターン9,10の速さがちょっと異常なくらいです。フェラーリはドラッグが大きいと言われていますが、このルクレールのデータを見れば納得ですね、ただパワーもかなり落ち込んでいるのは言うまでもない事です。

レッドブルはデータ的には昨年を上回るターン速度なんですが、その分ストレートでの犠牲が大きい、メルセデスのエンジニアはホンダのMGU-KのOFFが早い、ウィングがメルセデスより大きいものだったと2戦目の決勝後に答えたようです。

まとめ

レッドブルのこの2戦の敗因は、ハイレーキ角セッティングの恩恵を受けなければならないリアウィングのドラッグが大きくなってしまった事、リアウィングを大きくしているにも関わらずリアのアクセルオンの初期段階でリアの挙動が安定しない事が上げられる。

 

昨年の後半、ほぼ完成していたハイレーキ角の制御が、今年の開幕戦段階で振り出しに戻ってしまっている。ターンイン時の強力なダウンフォースを発生させ、加速時はリア車高のダウンでドラッグを削減する事ができるロマンあるコンセプトなのだが・・。

 

ホンダのMGU-Kがメルセデスより稼働が短いという点も気になるが、車体の不安定さを早く解決できる事を祈るばかりです。