グロージャン復活の初優勝!ハースはマグヌッセンも2位になり1,2フィニッシュ!!
やっと目覚めたフランス人、開幕から散々な成績でチームメイトに結果力で負けていたが、9戦目にして最高の成績を果たした。
予選でもハースが1,2でありオーストリアではマシンパフォーマンスで他のミッドフィールド勢を完全に凌駕していた。続くルノー2台はヒュルケンベルグがエンジントラブルでリタイア、サインツはソフトタイヤがすぐにダメになり2ストップでポジションダウン。
フォースインディアは素晴らしいペースで走ったがマグヌッセンを捉える事が出来なかったが、オコンがまたも3位表彰台を獲得している。アロンソはピットスタートながら流石のドライビングで5位貴重な10ポイントを加算している。
F1ミッドフィールド選手権ポイントランキング
順 | ドライバー | 計 | AUS | BRN | CHN | AZE | ESP | MON | CAN | FRA | AUT |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | サインツ | 117 | 12 | 4 | 15 | 18 | 18 | 12 | 18 | 18 | 2 |
2 | ヒュルケンベルグ | 113 | 18 | 15 | 25 | 15 | 25 | 15 | |||
3 | マグヌッセン | 111 | 18 | 12 | 1 | 25 | 6 | 6 | 25 | 18 | |
4 | アロンソ | 93 | 25 | 12 | 18 | 12 | 15 | 1 | 10 | ||
5 | ペレス | 79 | 10 | 8 | 25 | 12 | 8 | 4 | 12 | ||
6 | オコン | 79 | 8 | 6 | 10 | 25 | 15 | 15 | |||
7 | ルクレール | 65 | 6 | 2 | 15 | 10 | 12 | 12 | 8 | ||
8 | ガスリー | 59 | 25 | 2 | 18 | 10 | 4 | ||||
9 | バンドーン | 53 | 15 | 10 | 6 | 8 | 1 | 4 | 1 | 8 | |
10 | グロージャン | 47 | 1 | 1 | 2 | 8 | 10 | 25 | |||
11 | エリクソン | 41 | 8 | 1 | 4 | 4 | 10 | 2 | 6 | 6 | |
12 | ストロール | 27 | 4 | 4 | 10 | 8 | 1 | ||||
13 | ハートレー | 18 | 2 | 6 | 6 | 4 | |||||
14 | シロトキン | 7 | 2 | 2 | 1 | 2 |
オーストリアGPまとめ
15周目にVSCとなったためほとんどのドライバーがピットへ入りSタイヤへ交換する。路面温度が45℃をこえていたため硬めのタイヤは定跡のはずだが、減らないタイヤの厚みにより熱だまりが起こり、ブリスターを誘発。
サインツはこれによりたったの18周でSがダメになってSSへ交換した。
ほぼすべてのドライバーがブリスターに悩まされる。ここからタイヤケアドライビング合戦となる。パワーがあるハース、フォースインディア、ザウバーはコーナーでタイヤを労わりストレートでタイムを稼げる事が大きなアドバンテージとなる。
トロロッソホンダのガスリーは1周目のターン3でバンドーンにぶつけられ足回りとエアロにダメージがあった。他のマシンより摩耗の早いSで踏ん張っていたが5位走行中の64周目ターン4でアロンソに抜かれ、65周目の同じくターン4でルクレールとエリクソンに抜かれ無念の8位転落。
ミッドフィールド選手権をリード中のルノーに起こった不運、ヒュルケンベルグがターボ関連のトラブルでリタイア、元からタイヤに厳しい車体である素性がSのブリスターを大きくしてしまった。
サインツは何とか9位入賞2点加算してポイントランキング首位を守っている。
マクラーレンはスピードがのらずドラッグが大きいと思われているが、アロンソは今回新しいフロントウィングをやめて、開幕モデルに戻して決勝を戦っている。それが功をそうしたのか5位フィニッシュ。
金曜日から壊れまくって、代替えパーツがなく急遽イギリスから日曜日の朝届くように手配したとか?マクラーレンともあろうものがお粗末な・・。頼むから名門復活に向けてブー〇〇とザッ〇を更迭してくれ~と思っていますが、やっぱロンが居なきゃダメなんかなぁ・・。
何にしてもアロンソの今回の10点はミッドフィールドチャンピオンに望みを繋いでいる。
※追記:赤字があまりにもタイムリー過ぎて笑ったわw
マクラーレン、ブリエを更迭!!予想はしてたけど・・ #f1jp pic.twitter.com/P4ZmCrCgJM
— Kunio Shibata (@monsieurshibata) 2018年7月4日
カスタマーの動向からワークスの今後を予想している自分には興味深いレースでした。
メルセデス
燃焼技術という飛び道具のおかげで、信頼性・カスタマー対応向けに残してたマージンを遂に削りはじめたかも。やっと天井の影っぽいものが見えたのかな?
フェラーリ
コピーとの差が縮まるのは、開発が停滞してる証明なのでかなりまずい状況かも。こっそり取り下げたらしいバッテリーの件もふくめて、天井に頭がついちゃった?
今回一番おやっと思ったのは、シリル・アビテブールさんのMGU-Kについての
「アップグレードは2つのアドバンテージをもたらす。軽量化されたことで、バラストを積むことができるし、クルマの重心を中央にすることで、信頼性を向上させられるだろう」
というコメントです。
個人的に、燃焼技術が一巡した後の開発のメインは
「PU化による(大幅な)重量増に伴う信頼性・車体開発への影響」
と考えていたので、車体は重量・型・レイアウト等の変化にかなり敏感なんだなと、納得できました。
自分もマクラーレンの現状がどうも納得できなかったんですが、上の考え方が正しいとすると
1.ある程度の指針が欲しかったホンダに、メルセデスを見ていたにもかかわらずありえないコンセプトを提示(サイズゼロ)
2.ホンダとのコミュニケーションをとらずに丸投げ
3.自分たちは遅いのに部分的には空力を真似される
4.最近シミュレーションが一致しないと言い出す
からすると、PUの重量増を無視または軽視しすぎだったのかも。セクショナリズム、パワーゲーム、人材流出等長く見ていないので分かりませんが、最終的に劣化版ニューウェイたちによる「空力部門の前提条件を無視した暴走」がいくつかある答えの一つかなと考えてます。
あ、例の2人の内1人が更迭されたみたい・・・
ピークパワーは5年目にしてやっと頭打ち感が出てますね。希薄燃焼を突き詰めれば排気が減りタービンが回らない。
今後は低回転域での効率アップと各部の軽量化となっていきますね。
ホンダは最初からコンパクト路線でやってきたノウハウがあるからちょっと期待ですけど、本来の開発であれば逆なんですけどね。
電気的損失をいかにして減らすかも重要なポイント、電気パワーは熱に変換されやすいのでしっかり冷却させる事が大事。
マクラーレンは流行りのインダクションポッドからの冷却をしていない、ここが一番の謎なんですよね~。全部小さな入口のサイドポットって効率悪そう。
マクラーレンの一番ダメなところは素晴らしいほどの縦社会構造だろうと思います。
新しい事に否定的な印象が強い、他車が示した良いコンセプトを真似しないところとか、それ良いねやってみようがなく、それ本当に大丈夫?責任とれんの?とかねw
はぁ~~うちの会社みたいっていっつも思ってますw
ミッドフィールドに必要な要素を考えてみました。
トップチームはジョイントNo.1(2人ともチャンピオンを取れる布陣)が必須なのは言うまでもありません。(その点から言うとレッドブルは異色で、2人目は経験や実績よりも将来性で選んでいる様に思えます)
ではミッドフィールドはどうかと言うと、ハースの小松さんの引用になりますが「車の素性を引き出すドライバーが一人は必要!」との事で、ごもっともだと思います。
今年のトロロッソとウィリアムズに足りないのがまさにそれで、「何が良くて」「何が悪いのか」が分からない。「結局うちの車はどうなの?」というところが分からない。
特に現代のF1はコース特性だけじゃ無く、路温,風など多くのファクターを加味して判断しなければならないので、トロロッソの2人のには荷が重いのかなと思います。
※テレメトリであれだけ多くの情報が有るのにエンジニアも頭を抱えるのだから
無理も有りません、最後に頼るのは”感性と経験!”
でも今それを言ってもしょうがない、トロロッソの2人は今年一年で次のステップへの貴重な経験を積んでいるのだと思います。