プレシーズンテストが終わって、好タイムを記録しているメルセデスやフェラーリに注目が集まるのは当然の結果です。
レッドブルRB13に注目していきたいと思います。
F1グランプリニュースで、川井さんが低ドラッグを狙ったマシンだと言っていました。
レッドブルRB13のポイント
2017年のレッドブルのマシンは、あの天才ニューウェイ先生が70%ぐらい関与したマシンとチームが発表している。
70%ってほとんどでしょ?って言いたくなる数値ですね。
ボディワークの空力が関わる部分全部やりましたって発表でもよかったんじゃないでしょうか。
空力規定が大きく変わる今年、ニューウェイ先生が出した答えはドラッグを極力排除する事だったようです。
低ドラックマシン
テストにて注目された大きなポイントは低ドラッグを狙ったマシンだという解析結果が出ています。
この情報は川井さんが「F1GPニュース」で言っていましたが、そのソースは知り合いのエンジニアがGPSデータから解析した結果だとの事です。
今年のマシンは規定の変更によりダウンフォースが昨年よりも30%増しになるという事ですが、その分空気抵抗も増加します。
特に車体幅が200mmも広がり、タイヤがフロントで105mm・リアが80mm広がった事による前面投影面積の増加によるドラッグは非常に大きくトップスピードは昨年よりも落ちます。
コントロールライン通過速度比較
テストでのコントロールライン通過速度(ロングランなどでの平均的な速度)を川井さんが教えてくれましたので下の表に示します。
チーム | PU | CL速度 | ベストタイム |
---|---|---|---|
フェラーリ | フェラーリ | 279km/h | 1:18:634 |
メルセデス | メルセデス | 280km/h | 1:19:310 |
レッドブル | ルノー | 278km/h | 1:19:438 |
トロロッソ | ルノー | 271km/h | 1:19:837 |
メルセデスやフェラーリよりもパワーが無いルノーPUで、同等の速度を記録しています。
ダウンフォースが無いといった事もなくタイム的にもメルセデスと同等、同じPUを使うトロロッソを上回っています。
テストタイムの比較はあまり意味をなさないですが、バルセロナのコースは14、15コーナーであるシケインからのフルアクセルによる加速の結果なので、パワー差を埋めるくらいの低ドラッグである事は事実です。
マシンデザインを画像で確認
レッドブルRB13を画像で確認していきます。
正面から見るとインダクションポッドの付け根、コクピットの後ろが盛り上がりデブって見えます。
サイドポンツーンが高く、幅がかなり薄い構造になっています。またリアの絞り込みがどのチームよりも強烈で左右から押しつぶしたように見えます。
この角度だとサイドポンツーンの薄さと絞り込みが良く見えます。また開口部も異様に小さい気がします。
フェラーリとの比較
真上から見たフェラーリとの比較画像です。
サイドポンツーンが綺麗な水滴形状
サイドポンツーンの幅の狭さが異常ですね、レッドブルの画像はちょっと角度がついてしまっていますが、フェラーリより確実に薄いです。
そしてこの美しい曲線を描いているサイドポンツーン全体像が水滴のように見えます。空気をボディから剥がさないように綺麗に導こうとしているのが素人目でもわかりますね。
バージボードエリアがシンプル
フェラーリやメルセデスなんかと比べるとバージボードエリアの空力パーツが極端に少ないです。
バージボード類は空気抵抗がそれなりに大きい事が伺えます。
リアの綺麗な絞り込み
リアに綺麗に空気を流そうとするコンセプトは一緒ですが、レッドブルはそれをさらに突き詰めてより中心に空気を集めるように曲線が描かれています。
素人目にもわかる明確なコンセプト
空気の流れに逆らわずに、とにかく綺麗に整流しようとしているのがよくわかるボディ形状をしているのが素人目にもわかるのが本当にすごい。
さすがニューウェイ先生ですね。
まとめ
低ドラッグ・高ダウンフォースをいつも実現してくるレッドブルは本当に期待できる。
フェラーリと共に打倒メルセデス候補なのは間違いない。
ルノーエンジン次第な面もあるけど、低ドラッグで燃費も良くなるので優勝争いには必ず絡んでくれるでしょう。
ドライバー二人も本当に速いし、今年間違いなく大注目です。
サイドポンツーンが、いずれ無くなる(熱交換器スペースどうするんだ?)と思うくらいに絞り込みきついです。
もうコークボトルラインを通り越している。
この頃、すでにセンターラインクーリング化が始まっていたのだろうか?
深い絞り込みで、リヤタイヤ直前からのアンダーパネル張り出しが目立ちます。パネル側面に刻まれた高レーキ角車体用エアーシールのスリットがRB15と比べて、まだ控えめだったのですね。
これで側面からのエアー流入防いでいたのだろうか?
RB13は
インダンクションポッドの入口穴形状も縦長で、低いリヤウイングに後部にあるシャークフィンも目立ってカッコ良かったのですがね。Tウイングも悪く無かった。
好き嫌いあるけれど、廃止して欲しく無かったな。機能もしていたし、スポンサーロゴの広告スペースとしても利用出来るのに。
2021年にはレギュレーションが大きく変わりそうですが(ウイングカーが復活するとも言われてる?)
ホンダパワーユニット搭載2年目の
2020年、RB15が改良型RB15B?になるのか、全く違うRB16になるのか、興味尽きないですが、デザイナー(エイドリアン?)が、どれくらい関与するのだろうか?
2019年の今見ると、なんか太く見えますね(笑)
この年はすでにインダクションポッドの空気はクーリングに使用しています。
ギヤボックスとERSだったかな、ポッドの付け根が山みたいに盛り上がってるところに集中しています。
いつも、毎試合レーステレメトリー解析を拝見させてもらっています。ありがとうございます。
コメントの皆さん、すごく詳しいので自分も遅れずに後ろから付いて行かないと、と痛感しております。
ギヤボックスとERSと言いますとオイル系統で熱交換器オイルクーラーになるのでしょうか?
この年、RB13で年間3勝(リカルド1勝+フェルスタッペン2勝)したので、シャーシポテンシャルはトップクラスだったのですね。
RB13またはRB14に現行のホンダパワーユニットを搭載していたら?と思ったりしましたが、巡り合わせが遅かった。
この年、マクラーレン搭載が最後でしたね。
現在、マクラーレンがルノーパワーユニット搭載して、コンストラクターランキング4位まで上がってきた(しかもワークスルノーよりも上)のが皮肉ですね。
車体の自社製やめて
ホンダの様にパワーユニット供給のみに集中して、レッドブルをルノーのワークスチーム扱いにすれば良かったのにと思ってしまいました。
フェルスタッペン、前年にレッドブル移籍して初レースで優勝した時は、神童現れる。って感じでしたが、レッドブルに所属して4シーズン目、年齢は若いけれど、もう若手の部類には入っていないのに、今年前半(ハンガリーGPまで)リザルトと後半(ベルギーGP以降)リザルトを見て、全く別人のように見えました。
今年から速さにプラス安定感が加わったな、と思っていたところだったのですが。
残り3戦、何とか体制を立て直して欲しいと願っています。
次回アメリカGPでドライバータイトル、ハミルトンほぼ確定ですが、タイトル決まってもハミルトン自身は最終戦までメルセデスの手綱を緩める事は無いでしょうね。
ここまで全戦リタイヤ無し、ノーポイントも無しですから、レース運びに死角がありません。
F1マニアックな世界にようこそです。
ギアボックスはオイル冷却、ERSはモーターの回転部分はオイル、その他の部分は水が多いようです。
ちなみにレーシングで使われる水はほぼ純水です。熱交換率が一番高いのです。
ルノーはかわいそうな時代にワークス復帰してしまった。元から予算が少ない中で良い結果を出してきたルノーですから。
現在のPU開発とマシン開発はもう本当にお金がかかる。