FIAが現在進めようとしている2017年から、導入する予定のクライアントエンジンは仕様が2.5リッターV6ツインターボエンジンになる予定との事です。
エンジンメーカーのイルモアがサプライヤーに立候補した事が明らかになった。
FIAは11月23日までに申し込みが必要だとしていた。
イルモア・エンジニアリングの代表マリオ・イリエンは20日(金)に『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に、「イルモアは申し込みを行った」と語っています。
新クライアントエンジンの概要
今回、FIAが導入予定のこのクライアントエンジンの主な概要は、とにかく安価でパワーのあるエンジンがコンセプトです。
- 2.5リッターV6ツインターボ
- 供給額600万ユーロから700万ユーロ(約7億8,000万円~9億2,000万円)
特に重要なのは供給額ですね、現行パワーユニットの値段が20~30億円と言われています。
イルモアのF1での歴史
イルモアのF1参戦は、1991年に3.5LV10エンジンを供給したのが初めてでした。
その後1994年からはメルセデスとの資本提携を行い、ザウバーメルセデスのエンジンを開発していました。
1995年からメルセデスと本格的に提携を開始して、完全子会社化までしています。
2005年にF1部門は完全にメルセデスに分離して、長きに渡ったメルセデスとのパートナーシップが終了しています。
こうしてみるとメルセデスに良いように利用されたイルモアって感じがしますね。
今現在の活躍で言えば、シボレーのインディカー用エンジン2.2リッターV6ツインターボを開発して2012年よりライバルのホンダを圧倒しています。
このインディ用エンジンがF1に導入予定のクライアントエンジンのベースになるとも言われていてイルモアが筆頭候補になったと事です。
本当にこのエンジン導入したら各メーカー撤退か?
いよいよ新エンジン導入の話がどんどん進んでいるようですね、しかしFIAは何を考えているのか全然見えてこないんですが?
私はてっきりこの新エンジンはブラフで、メーカーに今のパワーユニットの供給額が下げさせるだけのものかと思っていました。
各メーカーはどうするのか?
今の現状でいけば、間違いなく撤退の方向に傾くと思います。フェラーリあたりはすぐに同仕様のエンジンを作るでしょう。
メルセデスやホンダは最悪撤退でしょう。今のハイブリットエンジンだからこそ参戦しているメーカーです。
しかし逆にとらえれば、ハイブリットでよりパワフルなターボエンジンに勝つと言うイメージメリットも存在するわけです。消費者に働きかける宣伝文句としてはかなり効果的だと思われます。
メルセデスやホンダはそのリスキーな方向性に身をおくことができるか否かはわかりませんが。
私は断じてクライアントエンジンは反対の姿勢です。
追記2017.3.23
このエンジンは結局導入される事はありません。世界のエネルギー情勢を見極めた結果、現行のハイブリット形式での継続が2020年まで確約されました。
現行のエンジン(パワーユニット)はこちらの記事で解析しています⇩