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現行レギュレーション、レッドブルの最後のマシンとなるRB16Bは、ギアボックスケースに開発トークン2を使い、リアディフューザーの効率を上げるべく進化を遂げた。

昨年、メルセデスがギアボックスとリアサスペンションロワアームを急激に進化させて、ディフィーザー及びフロアダウンフォースを向上させていた。レッドブルも似たような配置を施していたが、完成度が甘くメルセデスに勝つことが出来なかった。

いつの時代もF1マシンは、ウィングの効率を上げるよりも、ドラッグが少ないダウンフォースを獲得するディフィーザーを持つものが強い。

ホンダブランドでの最終年となるレッドブルRB16Bは、メルセデスを打ち負かすディフィーザーを開発できたのか、デザインを確認しておこうと思います。

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レッドブルRB16Bのディフィーザー

RB16とRB16Bの比較です。

ロアアーム前(赤矢印)のギアボックスへの取り付け位置を後ろに後退させている。ディフューザー上面中心にあるエアダム(青矢印)が無くなった?

マシン最下部のキール状の部分が、延長され後ろへ向かうほど上がっている。

 

ロアアーム後(赤矢印)の取り付け位置が、上昇及び後退、最大限上向きに付けられ、ウィングと同じ効果をもたらすものになっている。

ディフューザーの中心(青矢印)は、ふっくらとした曲線がなくなり直線的に上がっている。

 

ロアアーム後(赤矢印)が、ハの字状の取り付けがより際立つ、その角度はきつくビームウィングに見える。ディフューザー中心(青矢印)のえぐりは広くなり、ディフューザーの容量を増加させている。

リアカウルの排出口を上方へ移動させ、ディフューザーから離している。

メルセデスW12のディフューザー

メルセデスはディフィーザー上面中心付近に、かなり深い空気の通り道がある。その手前には、マシン内部を通ってきた空気を排出する穴のようなものが存在するかもしれない。

メルセデスもディフューザー中心(青矢印)は、昨年よりも絞り容量を増加させているが、レッドブルほどではない。

まとめ

レッドブルRB16Bのリア回りは強烈な進化を遂げている。メルセデスW11が示した方向性だけでなく、独自の哲学の延長上にあるものです。アーム類をなるべく水平に保とうとするメルセデスに対して、ハイレーキセッティングを維持するためのハの字取り付けを、より推し進めてきた。

フロアカット、ブレーキダクトフィンカット、ディフューザーストレーキカットにより、リアタイヤと路面の間が起こす高圧な乱流が、ディフィーザーの両サイドに流入するのを避けられない。

それならば影響の少ない中心部分を、徹底的に極めようとする考えが見える。

 

ディフューザー上面中心にあるエアダムによる高圧な空気、低圧な路面側とエネルギー差異を作り、ダウンフォースを発生させる部分なんだけど、レッドブルのこの形は、多く速い空気を流し、角度の付いたロアアーム後で跳ね上げるようなスタイル。

このクラッシュブルストラクチャー脇には、強力なボルテックスが発生するが、それを強めるような気がする、それはディフューザー下面中心の流れを加速させるものになると思われる。

 

エアダム(私が勝手に命名しているがw)が姿を消したのか?もう少し違う角度の画像があればいいけど、どうなっているのか?まだ真相はわからない。

 

もうほんとに、ニューエイ先生えげつないわ~(笑)