今年のF1が3月23日よりオーストラリアで開幕します。マクラーレンホンダの今年の活躍はどうだろうか?
昨年はトップとどのような差だったのか、おさらいしてみます。
2016年予選タイム差一覧
- オーストラリアGP +2.288秒
- バーレーンGP +2.441秒
- 中国GP +3.424秒(Q2赤旗中断でタイムアップ出来ず)
- ロシアGP +2.284秒
- スペインGP +1.981秒
- モナコGP +1.485秒
- カナダGP +1.448秒
- ヨーロッパGP +2.512秒
- オーストリアGP +1.344秒(Q3セミウェット)
- イギリスGP +2.497秒
- ハンガリーGP +1.246秒
- ドイツGP +1.546秒
- ベルギーGP +1.370秒
- イタリアGP +2.138秒
- シンガポールGP +1.969秒
- マレーシアGP +1.668秒
- 日本GP +2.042秒
- アメリカGP +2.418秒
- メキシコGP +1.578秒
- ブラジルGP +1.530秒
- アブダビGP +2.351秒
- モナコ市街地、ハンガリーといった低速かつ高ダウンフォースが必要なサーキットでは強さを発揮しています。単純にPUのパワーが必要無かったからでしょう。
- マシンの総合力が試されるサーキットと言われる、スペイン、日本などでは約2秒差ついており高速コーナーの弱さが浮き彫りにとにかく高速コーナーが遅い。
- アメリカ、アブダビといったストップ&ゴーサーキットにおける加速力の差がやはり目につく。
- 低速から高速コーナーがすべて揃っていて尚且つロングストレートがあり、1周が長いロングコースになると全く歯が立たない。PUのパワー不足、MGU-Hの回生不足が露呈し高速コーナーの弱さでさらに遅れる。
ホンダPUのパワー不足と回生不足
ホンダPUの回生不足はベルギーGPでのターボ関連のアップデートで、メルセデス並みになったと思われるが、これはエンジン本体のパワーを犠牲にして得られたものであった。
その後のグランプリで2秒以上の大差がついたアメリカのオースティンサーキットは、低速コーナーからつながるロングストレートが多く、そして曲がりくねった高速コーナーも多いためマクラーレンホンダのもっとも苦手とする部類になる。
最終戦アブダビのヤスマリーナサーキットは、低速からつながるストレートが数多く、ホンダのパワーの無さが露骨に表れています。
高速コーナーが遅い
マクラーレンシャシーの最大の弱点とも言える、高速コーナーの遅さが目立った2016年。高速度域でのダウンフォース量がメルセデス、フェラーリ、レッドブルに完全に負けている。
マクラーレンに言わせると、ホンダPUの最高速を稼ぐために抵抗のあるパーツを付けられないとの回答が多かったように思える。果たしてそれは本当なのかという疑問がどうしてもぬぐえない。
特にあの粘りが無く硬い足回りのせいだと思われる事が数多くあった。高速度域になるとその特性が顕著に表れ滑るためにドライバーはアクセルを踏めないと考えるのがシンプルで一番に理にかなった答えでしょう。
実質的なタイム差はどの程度なのか
2016年のトップとの1周におけるギャップですが、昨年の段階で私は1.5秒差程度であると考えていました。これは決勝におけるラップタイムでの話です。決勝ではメルセデスとも言えども燃料制限がある以上常に限界では走れません。
今回の見直しにより予選一発の速さなら総合的に見て、約2秒もの差があると言っていいのではないかと思います。ものすごく大きな差です。
2017年の今年これがどれほど埋まっていくのか?本当にホンダのパワー次第です。各セクターにおける最高速度記録で結果を出しマクラーレンのシャシーにダメ出しするぐらいじゃないと困ります。