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サウジアラビアGPは、ジェッダの高速ストリートサーキットで行われた。

フェルスタッペンは、予選で最高の速さを見せたが、最後の最後でミスをして3番手。決勝は赤旗のおかげで一時トップを走るが結局2位フィニッシュ。

ガスリーは安定した走行で6位、ペレスは接触リタイア、角田は接触によるタイムロスが大きく14位に沈んだ。

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サウジアラビアGP予選タイム差+0.142秒

ドライバー F T1 S1 S2 T26 S3 タイム Gap Tyre
VER 308 322 31.900 27.848 325 ? ? -0.300 C4
298 319 ?
1 HAM 305 325 32.007 27.985 324 27.519 1:27.511 C4
299 322 307
3 VER 304 319 31.955 28.014 318 27.684 1:27635 0.142 C4
296 311 300
4 LEC 306 322 32.114 28.243 326 27.697 1:28.054 0.543 C4
294 321 307
6 GAS 303 319 32.112 28.205 321 27.808 1:28.125 0.614 C4
290 313 301
8 TSU 302 319 32.058 28.323 318 27.943 1:28.442 0.931 C4
290 310 306
https://www.formulapassion.it/

フェルスタッペンの未完成ラップとハミルトンの比較では、最終コーナー手前で0.4秒差ある事がわかる。

 

フェルスタッペンはT4を立ち上がってT9手前まで全開、ブレーキングしてT10を全開で走るスタイル。

T16、T22の高速シケインが異様に速い。

 

T1のビックブレーキパフォーマンスが悪い、T27も似たような状況でハミルトンより遅かっただろう。

フロントタイヤをロックしなければ、最低でも0.3秒差はあるぶっちぎりのラップだった。

勿体ないねぇ~。

 

※最高速からの低速域コーナーのタイムが悪かった、リア足回りの設定を変更したと言っているので、高速域を重視すると低速域がダメになるようなセッティングだったと思われます。

これが決勝のバトルにも影響している。

サウジアラビアGP決勝タイム差+21.825秒(ペナ+15s)

https://twitter.com/F1

フェルスタッペンのギアボックスは当たる角度が浅く無傷だった。

3番手から無難なスタートで、ターン3を立ち上がって行った、ペレスも5番手を守っている。

 

アルファタウリ勢は共にポジションを落とし、ガスリーは6→8位、角田は8→12位となっている。

メルセデス2台vsフェルスタッペン

ハミルトン・ボッタスの1,2体制、フェルスタッペンがボッタスより速いのは確実だけどオーバーテイクは難しい。

ボッタスの後方1.5~2.0秒以内に留まるのがやっとだった。

 

後方ではハードのリカルドがガスリーをパス、同じくハードのサインツは角田、アロンソ、ジョビナッツィをパスして10位まで上がっている。

ハードは乱流の影響下でタイヤがオーバーヒートせずに機能している事はこの時点で明白だった。

セーフティーカーからの赤旗

Lap10に入って直ぐにミックがクラッシュ、セーフティーカーが出動する。

メルセデスは、ダブルピットストップするためにボッタスがペースを落とす、3秒あったハミルトンとの差がピットレーン入口までに9秒まで広がっていた。

これは明らかな遅延行為だが、ペナルティは無かった。

フェルスタッペンはステイアウトを選択してトップに立つ、長いSCの末、バリケード修復に為赤旗となる。

 

赤旗中はタイヤ交換や壊れたパーツ交換が許される。

フェルスタッペンは、1位になりタイヤ交換できると言う幸運を手に入れた。

再スタート2回の攻防

再スタートに向かうインスタレーションラップ、SC先導のため自分のペースでタイヤを温められないフェルスタッペンは、無線で文句を言う。

後ろのハミルトンは明らかにスペースを開けており、これにも文句を言うフェルスタッペン。

これは明らかな遅延行為だが、ペナルティは無かった。

 

グリッドにつく前に3回のバーンアウトしたフェルスタッペンに対し、ハミルトンは計7回行いフェルスタッペンがグリッドについた5秒後に停止した。

再スタート、案の定リアタイヤ温度が足りないフェルスタッペンはホイールスピンでスロットルを戻した。ハミルトンが完全に前でターン1へ進入。

 

アウトラインで被せに行くフェルスタッペン、コースは勿論防がれている、迷わずコース外を走り前に出る。

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詰まった後ろは大混乱、クラッシュが発生して再度赤旗となる。

 

2度目の再スタート、フェルスタッペンのグリッドはコース外から抜いたとされ、ハミルトンの後ろ3番手となった。

レッドブルは、ミディアムでスタート優位を作る賭けに出る。

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この賭けは見事に成功して、ターン1でインをついてトップに立ったフェルスタッペンだった。

フェルスタッペンvsハミルトン

ミディアムのフェルスタッペン、ハードのハミルトン、普通に考えればミディアムの方が速いはずだが、連続走行になった途端にハードの方が速くなるこのコース。

ハードの優位性は、ファーストスティントの10周で既に明らかとなっていた。

レッドブルはコーナーが速い、ジェッダのコーナーは速くタイヤへの負担はどうしても高くなってしまう。

 

2秒以内でついてくるハミルトン、度重なるVSCによりフェルスタッペンのペースは乱される。

VSC解除の瞬間で反応が遅れれば、簡単にスリップに入られる恐怖感もある。

 

Lap36に入った時のVSCは最悪のタイミングだった、差をつけるセクター1がVSC走行になりターン17まで続いてしまった。

冷えたタイヤ、残すターンは22,23のみバックストレートでDRS圏内に入られた。

最終コーナーを立ち上がりターン1でアウト側に並ぶハミルトン、インで踏ん張るフェルスタッペンはここでオーバーランしてしまう。

 

再スタート1回目のハミルトンのように、コース上ギリギリのラインでブロックすれば、なんの問題もなかっただろう。

しかし、これはコース外を使ったブロックになり、ポジション入れ替え指示をもらってしまう。

その後、ターン27手前で減速したところにハミルトンが追突してしまう。

 

これは、DRS検知ポイント前でハミルトンを前に出し、ホームストレートでDRSを使って抜き返そうとした?

それを嫌ったハミルトンが前に出ようとしなかった為に起こったと考えられる?

その後もポジション入れ替えのごたごたがあり、結局譲り2位となる。

 

ターン1のコースアウトブロックで5秒、ポジション入れ替え時の急減速による接触事故を作った事で10秒のペナルティを貰ってしまった。

+15秒となったが2位は変わらず。

 

度重なるVSCの原因を作ったのは角田君ってところがちょっと痛かった。

まとめ

勝てるレースを予選の失敗と再スタートの失敗で不意にしてしまったフェルスタッペン。

メルセデスによる2度の遅延行為で完全にペースを乱された。

 

フェルスタッペンとレッドブルのミスは以下

  1. 予選最終アタックの失敗
  2. 再スタート時のハードタイヤの温め
  3. 再々スタート時のミディアムタイヤ選択
  4. Lap37ターン1でのオーバーラン

メルセデスの頭脳プレーは以下

  1. SC宣言直後のボッタスによる遅延行為
  2. 再スタート前のグリッドにつくまでのハミルトンの遅延行為

 

ボッタスの遅延行為は赤旗によってかき消された、ハミルトンの遅延行為は10車身離れてはいけないと言われているが、どうやって計測するのかすら曖昧な取り決めでグレーゾーン。

チームとしてはそれを察知して、タイヤを温める指示をしっかりと行うべきだった。

あのハードタイヤスタートさえ決まっていれば、後ろの混乱も無く、全てが良い方向に流れたと思う。

 

レッドブルの戦略はリスクマネージメントが無いからいつも後手後手、重要な局面でドライバー任せなところが多い。

文句ばっか言ってないで頼むから働いてくれって感じだよ。

 

  • フェルスタッペン369.5(9win)←0p←ハミルトン369.5(8win)
  • メルセデス587.5←28p←レッドブル・ホンダ559.5

ドライバーズではポイント差0、コンストラクターズでは28p差のビハインド。

 

この際、コンストラクターは私的にはどうでもいいと思っている。

レッドブルはお金には困って無いし、空力開発ハンデキャップは時間がちょっとでも多い方が良いだろう。

 

最終戦を前にしてポイント差無し、先にフィニッシュした方がチャンピオンと言う単純明快なものとなる。

ホンダ参戦最終年にチャンピオン獲得に向けて、頑張ってくれマックスとレッドブルとホンダ!