2017年のF1は5戦が終了シーズン1/4が終わった事になる。開幕前テストから苦戦続きだったホンダですが、5戦目のスペインにてようやく復調の兆し。

問題点やパワー(馬力)などの解析と考察レポートです。

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ホンダPUの問題点と改善状況

開幕からの大きな問題点は以下です。

  • 新燃焼技術の構築に失敗
  • シフトアップ時の振動
  • MGU-Hの不具合

新燃焼技術の構築に失敗

新しい燃焼技術は単気筒開発を行っていて好結果だったが、V6ユニットで再現できなかった(問題発覚が16年12月後半)

今年ホンダが大きく変えた部分はコンプレッサーの大型化とジェットイグジェクターの導入ですが、これらを上手く稼働できていない。

改善状況

ICEの大型アップデートは未だに導入されていない、噂では6月導入すらままならない。私的予測では夏休み明けのベルギーGPに間に合えば上出来だと思っています。

 シフトアップ時の振動

シフトアップ時に大きな振動が発生している。ダイナモ上ではでなかったトラブルで原因究明に時間がかかる。

改善状況

スペインGPで投入された、封印されていない部分の吸気系と燃料インジェクターそして点火マッピングの変更を施し9,000rpm付近にあったトルクの谷を無くし振動問題をほぼ解決する。

同時に出力も向上しているらしく10kw(13.6ps)のアップに成功との情報あり。

MGU-Hの不具合

バーレーンGPで突如として発覚したMGU-Hのトラブルですが、原因は発表されていないものの特定できたと思われる。

改善状況

バーレーンGP後のテストで問題解決の方法がわかって対策をした、その後のロシアGP、スペインGPではトラブルの発生が無いため大丈夫だと思われる。

ホンダのパワーに関する情報

馬力アップでアロンソも手応え。ホンダの「改善」が、ようやく第1歩の米家さんの記事によれば、ロシアのソチのパワーエフェクトは0.25秒/10kwとの事。

ソチの時点ではメルセデスから70kwも出力で開きがあるとマクラーレンのエンジニアが言っているとの取材内容で、PUのみの差で1.75秒差がついているとの事です。

1kw=約1.36馬力

95.2馬力(70kw)となるわけですが、一応これはメルセデスの予選モードを含めての差と言う事らしい。メルセデスは予選Q3のみ点火タイミングを早めるなどして+20馬力を作り出していると言われています。

レースで使える馬力だけでも、75.2馬力差があるという事になります。

パワーエフェクト数値がバラバラ

この記事内容にはスペインでは0.13秒PUのみのアップデートで稼ぎ出したとなっていて10kw上がったとなっています。

バルセロナでは0.13秒/10kwという解釈になるはずが、後半の内容を見るとPU差で生まれた差は0.95秒と記されていて

0.95/0.13=7.3×10⇒73kw差になりますがスペインでは60kw差になっているんじゃなかったっけ?

パワーエフェクト数値指標

昨年あたりだと平均して0.19秒/10馬力といわれてきましたが。マクラーレンのエンジニアが通常0.2秒/10kw(0.147秒/10馬力)と言っているらしい。

今年のマシンは空気抵抗が増大しているので、パワーに対するタイムの短縮度合いが低下しているのでしょう。

このあたりの数値情報は各国のジャーナリストがエンジニアから聞き出した数値が重要になってくるので今後の情報でわかり次第また取り上げてきます。

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マクラーレンホンダの現状まとめ

スペイン終了時点でタイム差は昨年と同等となっており、やっと昨年レベルの差になった事。

マクラーレンのエンジニアが言っている差は事実で現時点でピークパワー差で60kw(81.6馬力)ちかくあるのは多分間違いないでしょう。

マクラーレンのシャシーはトップ4には入る実力はあるが、それを操れるのはアロンソのみというのもまた事実。

ホンダは今年50馬力ぐらいつめないと来年もトップ争いには参加できそうにありません。

2017年F1シーズン前半戦のホンダの状況をまとめた記事はこちら⇒マクラーレンホンダとトップギャップ前半戦まとめ