市街地サーキットのシンガポールでは、順位以上に差がついてしまっています。
トップ争いを脅かすほどの力はありませんが、このサーキットでここまで差があるのも予想外です。
シンガポールGPでの予選タイム+1.969秒差
1 N.ロズベルグ メルセデスAMG 1:42.584
9 F.アロンソ マクラーレン 1:44.553
路面のミューが低いこのサーキットではパワー差が出にくいのが、通例で現にメルセデスとレッドブルは肉薄しています。
これだけの差がついた理由は、単純にグリップ不足によるものだという事がわかっています。
マクラーレンはパワー不足を補うために、抵抗の大きいダウンフォースを増加させるパーツの投入を控えていると発言していますし、たしかにそれは本当の事だと思います。
しかしながら、メカニカルグリップ面での遅れ、特にサスペンション関連での遅れは尋常ではありません。来年せっかくホンダがパワーアップしてもそれを路面に伝えられない事が起きるかもしれません。
今年どれだけ改良できるのか?見守っていくしかないですね。
シンガポールGP決勝でのタイム差+1:29.198
アロンソは序盤の混乱に乗じて、ポジションアップしています。
こういった混乱を逆手にとってポジションを上げるアロンソはさすがに一流ドライバーですね。
ピット戦略もトラックポジションキープを意識した2ストップで、ウルトラ⇒スーパー⇒ソフトとつないでピットインロスを極力なくしています。
現状のマクラーレンホンダの戦い方で一番適したものでした。前走者を抜くことは基本的に難しいトラックであり、抜くためのパワーもない状態ですから。
ロズベルグがかなり消極的な、ウルトラ⇒ソフト⇒ソフトとタイヤ交換していてペースが遅かった事もあり周回遅れにはなっていません。
このトラックはタイヤマネージメントが最優先されるために決勝レースのペース面ではそれほど大きな差にはなりませんでした。
しかし依然としてペースで約1.5秒差があります。ホンダが大きなアップデートを施してからこの1.5秒差は変わらない差でもあります。
今年いっぱいはこの差は埋まらないでしょう。
次戦マレーシアではかなりの苦戦が予想されます。追い抜きが可能なロングストレートが多くフォースインディアやウィリアムズが強敵になります。
ホンダが今年最後のアップデートを投入すると噂されているため、ほんの少しの改善は望めそうですが、なんとか入賞圏内に食らいついてもらいたいです。