2015年のF1最終戦となったアブダビGPでのマクラーレンホンダはどのくらい速かったのか?はたまた遅かったのか?分析していきたいと思います。
アブダビGP予選でのタイム差2.431秒
1 N.ロズベルグ メルセデスAMG 1:40.237
12 J.バトン マクラーレン 1:42.668
バトンはQ2でのタイムでロズベルグはQ3のタイムです。このサーキットは走れば走るほどグリップレベルが向上します。
Q2の最速タイムが1:40.758(ハミルトン)なので実質その差は2秒をきっているのではないかと推測できます。
アブダビGP決勝でのタイム差+1Laps
いつも通り周回遅れになっています。しかし今回はアロンソが終盤にレース中の最速ラップで3番手のタイムを記録しています。
1 Lewis Hamilton 1:44.517 44Lap +00.000
2 Sebastian Vettel 1:44.550 48Lap +00.033
3 Fernando Alonso 1:44.796 52Lap +00.279
これにはからくりがあり、このラップの前には回生エネルギーチャージラップを走りフル充電の状態での走行をしています。しかもタイヤは新品のスーパーソフトタイヤです。
アロンソのLapタイム一覧
47週目にピット・インして48週目にチャージラップ49週目にアタックラップ
50・51周目にチャージラップ52週目にアタックラップ
2度アタックラップをおこなっています。
最終戦終盤にみせたマクラーレンホンダのこのアタックラップは、エネルギーデプロイメントさえ改善できればこれだけの速さがある事を確認するためのものだったのでしょう。
MGU-Kの4MJフルエネルギーで走りだし、プラスMGU-Hでの発電はすべてMGU-Kに直接送りパワーとして使った結果です。
それでもファストテストタイムトップを取れていないのが、今のホンダの苦境を物語る結果ですね。
このようなラップを通常いつでも出せないとトップ争いをするのは難しいでしょう。
トップとの本当の差をロズベルグとバトンで比較
大体2秒弱の差がついていますが、バトンのタイヤが悲鳴あげはじめた44周目以降は3~4秒差になっています。
マクラーレンホンダの2015年最終成果はトップと約2秒差で完結したと言ってもいいのではないでしょうか。
2秒差は大きいですね、来季どこまでできるのか?まずはテストでいい結果でるように祈っております。