https://www.formula1.com/

ルクレールがQ1からベッテルを終始圧倒して見事に、自身初ポールポジションを獲得しました。オーストラリアでの大敗の後、このバーレーンでは全セッションにおいてフェラーリがトップタイムをマーク。

開幕戦圧倒したメルセデスがここまで離される、レッドブルホンダは勝負にもならない、各チームも?見ている我々も?

こんな事が起こるからF1って面白いし、自由な開発競争があるからこそ起きる事でもある。

私はFIA発表のデータをまとめていますが、バーレーンってセクターの区切りがあんまりよろしくない、特にセクター通過速度はストレートエンドには無く、ドラッグやパワー面を検証しにくいのでF1アプリで、ベストラップ時の各ストレートの最高速度を取り出してみました。

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バーレーンの各最高速度データ

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Fはアタックラップに入る時のスタートフィニッシュライン通過速度、Tはターン手前の最高速度、Sはセクター通過速度と言う意味です。

F T1 T4 S1 T11 S2 T14 S3
LEC 297 327 306 250 308 272 304 295
HAM 294 324 301 246 305 271 301 293
VER 295 321 300 247 303 269 300 291
MAG 289 318 300 247 301 266 300 293
SAI 295 323 303 247 306 272 301 294
RAI 295 326 302 248 305 269 304 294
RIC 296 329 305 248 308 268 305 295
ALB 294 326 306 246 308 268 303 291
PER 293 325 296 244 302 268 302 292
RUS 290 324 298 243 305 264 301 281

 

ちょっとこれではイメージしにくいのでF1.comをちょっと真似てグラフ化しました。

ベストタイム時セクタータイム

もう一つ参考データとして、ベストタイム時のセクタータイムとそのギャップは以下です。

S1 Gap S2 Gap S3 Gap TIME Gap
LEC 27.762 38.066 22.038 1:27.866
HAM 27.946 0.184 38.137 0.071 22.107 0.069 1:28.190 0.324
VER 28.138 0.376 38.331 0.265 22.283 0.245 1:28.752 0.886
MAG 28.152 0.390 38.453 0.387 22.152 0.114 1:28.757 0.891
SAI 28.037 0.275 38.412 0.346 22.364 0.326 1:28.813 0.947
RAI 28.157 0.395 38.513 0.447 22.352 0.314 1:29.022 1.156
RIC 28.285 0.523 38.857 0.791 22.346 0.308 1:29.488 1.622
ALB 28.148 0.386 38.865 0.799 22.500 0.462 1:29.513 1.647
PER 28.454 0.692 38.904 0.838 22.398 0.360 1:29.765 1.899
RUS 28.862 1.100 39.799 1.733 23.098 1.060 1:31.759 3.893

バーレーン予選分析

検証するにあたり、各セクター通過速度の考え方は以下のようなものです。

  • フィニッシュラインは最終コーナーでのトラクション、ドラッグとパワー
  • S1はターン4でのトラクションと中速度域のドラッグとパワー
  • S2は高速コーナーであるターン12の脱出速度

リカルドはベストスピードトラップでも2位である、ストレートでの最高速度でほとんどトップだが、S1やS2が遅い事からも、ダウンフォースが少ない仕様でコーナーが遅い。これはアルボンも似たような状況。

ミッドフィールドトップのマグヌッセンは最高速が遅いがタイムは良い、これはダウンフォースを付けていてコーナーアベレージが良い事がわかる。アタックラップに入るスタートライン速度が遅いのは最終コーナーのミスだろうね。

このマグヌッセンの速さは昨年のガスリーっぽいなぁ、突出して速いポイントがないけど、タイヤのスイートスポットを外さない感じ。

 

ルクレールがどの地点でも速いのはトラクションが素晴らしく良いからだろう、DRSの無いT14速度が高い事からもダウンフォースとドラッグのバランスが良い事がわかる。

ハミルトンは低速コーナーでのトラクションが悪いみたいだS1が遅い、逆にS2はルクレールと大差ない事からも高速コーナーの速さは健在と言える。

フェルスタッペンは各速度が遅い事からもダウンフォースを付けているが、ハミルトン同様にトラクションが悪いようだ。

このように色々な憶測や仮説を考える事ができるが、はっきりと本当の事はわからないのが現状です。

 

私がよくマシン特性を考える時に、フロントタイヤ依存型なのかリアタイア依存型なのかという点を考える事がある。ちょっと昔のバイクのライディングテクニックによくある用語なのですが、ヨーロピアンライダーはフロントタイヤ依存型で、アメリカンライダーはリアタイヤ依存型と言われていた。

4輪に置き換えればフロント型はターンインが速い、リア型はトラクションが良い。

 

バーレーンはリアリミテッドのコースである、コーナートラクションを重視して立ち上がり速度を稼ぎ、ストレートの速さでタイムを削る。アルバートパークでのフェラーリの遅さをフロントダウンフォース不足と仮定するならば、これが結構しっくりくるんですよね。

それとフロントウィング形状による空気の流れとドラッグの関係も踏まえると、

  • ターンインに関しては荒い路面のおかげでタイヤが機能
  • トラクションは低重心とリアウィングダウンフォースで安定
  • DRSの無いストレートで速いのはアウトウォッシュによるドラッグ削減効果(ライコネンも速い)

こんなところかな?

 

人によって色々な理論や考え方があると思います。是非このデータを使って検証して見て下さい。

決勝どうなるんだろう?楽しみだなぁ!