2022年はマシンレギュレーションが大きく変わるため、既に今年のアップデートをしないと公言しているチームが多数あります。

しかし、チャンピオン争いを続けるメルセデスとレッドブルは立ち止まることは許されません。ハンデも大きいし、来年に向けては辛い、チャンピオンシップ事情となっています。

 

フロアサイドの最適解は、他チームのデザインを見据えて、各チーム毎戦変化しています。

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メルセデスW12:ディフューザー

開幕戦から第2戦までにアップデートされたディフューザーストレーキ

ストレーキは規程で短くなったのに、更に短くなるようなカットが入っていて?と思っていたら、第2戦では大きくしてきた。

 

アップデートでは無いですが、昨年と今年のレーキ角の比較です。

ポルティマオでの画像から解析しましたが、その差0.1°なので、コースによってのセッティング誤差の範囲内かな?

バーレーンではレーキアングルをあまり下げないような感じでしたが、2戦目からはちゃんと下がっていました。ポルティマオのストレートでは、ほぼフラットになっていたので、エアロアップデートと共にセッティング面も通常に戻っています。

1.5°と言えばちょっと前までハイレーキと言われる値、2017年頃は1.0°だったのですから、メルセデスもレーキ角の有用性は認識しているのですね。

様々なフロアサイド形状

フロアサイドは、チームによってかなり違う思想が目白押し、毎戦のように変化しています。

https://f1i.auto-moto.com/

マクラーレンとハースだけが、フロア規程いっぱいまで面積を使っています。その他のチームは途中で大胆にカット、カットポイントで作った大きなボルテックスで、外からフロアに入り込む空気を弾くように工夫しています。

レッドブルRB16Bの大型アップデート

レッドブルはポルティマオで、バージボード、フロアサイド、ディフューザーを一気に改良してきた。

 

バージボードの一番外側部分のブラインドフィンが増加、空気を上方に多く上げるような形状へ。フロアサイドのカットラインまである2枚のフィンは上面でピタリくっつき空気の行き場を塞ぐような形状へ。


ディフューザーの中央エリアにある△状の形状が、更に細くなり容量を増加させている、ステップドフロア脇を通ってきた空気を、より多く拡散できるだろう。

この形状、実は昨年のマクラーレン型にかなり近い。

まとめ

メルセデスは今のところ大きな変更は無い。ディフューザーあたりを今後改良してくる思うが、空力実験ハンデキャップ90%が、妨げになっている可能性がある。

レッドブルは全体的に大きく見直してきたが、ポルティマオの風の前に、本当の実力が隠れてしまった。バルセロナのセクター3は、その進化を図る上で、いいポイントになると思う。

 

マクラーレンはフロアサイドをいじっていないので、他チームのソリューションを研究し、より最適なものを一度で投入してくるだろう。

中団チームは、予算も乏しく2019年あたりから始まっている新規則に向けての準備も少ない。効果的なアップデートを一度入れれば、その後は来年に向けて全力投球状態になってしまう。

 

後、何回アップデートできるだろうか?

今年は、たまーに解析記事を投稿していこうと思います。