2020年最終戦アブダビGP予選です。COVID19による経済活動への影響を考慮したF1は、事実上今季の重要な開発を凍結させた。
そのためレッドブル・ホンダは、パワー的な面で追いつくことは不可能となったシーズンで終始苦戦を強いられている。マシンの方も新コンセプトが機能せず、メルセデスの開発停止に伴い差を詰めたが、逆転するには至らず最終戦となってしまった。
予選レポート
天候は曇り、気温23℃、路面温度29℃で予選はスタートしました。
Q1
ハース2台が真っ先にコースイン、最初の計測ラップはマグヌッセン38秒台フラットでした。ターン20のトラックリミットが厳しく、タイム抹消が続出、ハミルトンの1回目の36.7秒台が取り消されました。
ボッタスは35.6秒台でトップ、フェルスタッペンは2周のクールダウンを入れて35.9秒台を記録。
残り3分、コース上には14台が最終アタックに向かっています。ハミルトンは35.5秒台でトップタイム、ルクレールが35.8秒台で3番手に食い込んだ。
Q2
上位勢はほとんどミディアムでコースイン、ハミルトン35.4秒台、ボッタス35.5秒台で1,2タイム、その後ろにはノリス35.8秒台、サインツ36.1秒台で3.4番手、マクラーレンが速い!アルボンとリカルドはタイム抹消となった1セット目のアタックです。
2セット目、フェルスタッペンはミディアムで35.6秒台3番手、アルボンはソフトで35.6秒台4番手です。
ミディアムスタートは、メルセデス2台、フェルスタッペン、ルクレール、サインツの5台となりました。
Q3
路面温度は27℃まで低下。
1セット目のアタック、ボッタス35.4秒台、フェルスタッペン35.5秒台、ハミルトン35.5秒台、アルボン35.5秒台、かなり僅差の4台となっています。その後ろマクラーレン2台が中団勢から抜けています。
2セット目、ハミルトン35.3秒⇒ボッタスが35.271秒⇒フェルスタッペンが35.246秒でトップタイム!おっどろいた~!
アブダビGP予選結果
順 | No. | ドライバー | チーム | Q1 | Q2 | Q3 | Gap |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 1:35.993 | 1:35.641 | 1:35.246 | |
2 | 77 | V.ボッタス | メルセデスAMG | 1:35.699 | 1:35.527 | 1:35.271 | 0.025 |
3 | 44 | L.ハミルトン | メルセデスAMG | 1:35.528 | 1:35.466 | 1:35.332 | 0.086 |
4 | 4 | L.ノリス | マクラーレン | 1:36.016 | 1:35.849 | 1:35.497 | 0.251 |
5 | 23 | A.アルボン | レッドブル | 1:36.106 | 1:35.654 | 1:35.571 | 0.325 |
6 | 55 | C.サインツ | マクラーレン | 1:36.517 | 1:36.192 | 1:35.815 | 0.569 |
7 | 26 | D.クビアト | アルファタウリ | 1:36.459 | 1:36.214 | 1:35.963 | 0.717 |
8 | 18 | L.ストロール | レーシングポイント | 1:36.502 | 1:36.143 | 1:36.046 | 0.800 |
9 | 16 | C.ルクレール | フェラーリ | 1:35.881 | 1:35.932 | 1:36.065 | 0.686 |
10 | 10 | P.ガスリー | アルファタウリ | 1:36.545 | 1:36.282 | 1:36.242 | 0.996 |
11 | 31 | E.オコン | ルノー | 1:36.783 | 1:36.359 | 1.113 | |
12 | 3 | D.リカルド | ルノー | 1:36.704 | 1:36.406 | 1.160 | |
13 | 5 | S.ベッテル | フェラーリ | 1:36.655 | 1:36.631 | 1.385 | |
14 | 99 | A.ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:37.075 | 1:38.248 | 1.829 | |
15 | 11 | S.ペレス | レーシングポイント | 1:36.034 | DNS | 0.788 | |
16 | 7 | K.ライコネン | アルファロメオ | 1:37.555 | 2.309 | ||
17 | 20 | K.マグヌッセン | ハース | 1:37.863 | 2.617 | ||
18 | 63 | G.ラッセル | ウィリアムズ | 1:38.045 | 2.799 | ||
19 | 51 | P.フィッティパルディ | ハース | 1:38.173 | 2.927 | ||
20 | 6 | N.ラティフィ | ウィリアムズ | 1:38.443 | 3.197 |
まとめ
まさか!レッドブル・ホンダのフェルスタッペンが最終戦で今季初ポールポジションを獲得!
最終アタックはしびれました、Q3の1回目0.1秒遅れを見て、え!これしか差が無いのかと思っていたら、まさかの逆転劇。
はて?何が起こったのか、例年ならストレート区間のセクター2で大きく離されるのだが肉薄するタイム、それでいてセクター3も速いのだから。ダウンフォースを削りストレートスピードを確保、今年2回目の登場となったC5タイヤのグリップを最大限引き出した結果だと思う。
A first pole of 2020 for @Max33Verstappen 🙌
What a lap to snatch it away from Mercedes right at the end 👏#AbuDhabiGP 🇦🇪 #F1 pic.twitter.com/Mp4Km4mk7C
— Formula 1 (@F1) December 12, 2020
最後の最後、ドライ路面でメルセデスを打ち負かしたレッドブル・ホンダとマックス・フェルスタッペン、あっぱれです!
アルボンは5番手、そしてノリスが4番手に入ってその実力を存分に発揮している。
アップデートが無いアルファタウリはマシン的にきつい、そしてクビアトがガスリーを上回る速さをこの終盤見せている。
ヤスマリーナは全開率(距離)75%、そこでトップ10が1秒以内の接戦、予選モードの禁止は、それなりの効果がしっかりと感じられる規則になっているのだろう。
7月開幕で5か月たった12月、本来なら3月開幕で5か月後は、8月の夏休み明けぐらいなはず、COVID19のパンデミックさえなければ、このような戦いはもっと多かったはずだと思うと残念でならない2020年のF1だ。
決勝レース、TOP3の差は無いだろう、タイヤマネジメントが鍵を握る。硬めのタイヤならメルセデスの方が有利、そこをどう切り崩すのかレッドブルチームの手腕に期待しよう。
予選アタックラップ比較
ウエットではストロールのポールがありましたが、ドライコンディションでメルセデスの牙城が遂に崩れました!
いや~ホントビックリ!!
恐らくハミルトンは本調子では無かっただろうけど、それでも嬉しい。
アルボンもこれだけ差が小さかったのは初めてでは?
レッドブルのマシンが決まってた証拠だと思います。
田辺さんとホーナーの包容に嬉しさ爆発しました。
全開率高くて、直線長いアブダビでレッドブルがポール取るとは思いませんでした。
ハミルトンはS1,S2で攻めすぎてS3でたれ、ボッタスはS3最速でタイヤ余らせた感じですね。S1~S3までバランスよくタイヤ使ったマックスがポール取れたのでしょうか。
いやぁ、Q3のラストアタックは凄かったですね。メルセデスの2台にセクターベストを取られたので、ああフェルスタッペンはセカンドローかと思ったら・・
フェルスタッペン、流石ですね。
アルボンも良くやりました。ノリスも次世代を背負うドライバーの一人と言う事を証明しました。
決勝は、とにかくスタートの蹴り出し勝負?と予想しています。アルボンも、3列目とは言えレコードライン側なので、あわよくばハミルトンに並ぶ位置に来れれば、メルセデス無双も崩せるのではと思います。
ラスト1レース、楽しみです。
追伸
フェルスタッペン、S2は全体ベストですね。直線主体なのによくぞですね。その割にS3も速いので、良い空力バランスを見つけたようね。
最後のマックスのアタックは素晴らしかった、ボッタスがハミルトンを上回った後での逆転ポール!
思わず叫んでしまいました。
明日はメルセデスと同じミディアムスタート。
トップチェッカーを目指して欲しいです。
「Qualify 比較映像 1st & 2nd」
“おめでとう POLE MAX選手”
Sakhir-GP時、V.Bottas選手 vs G.Russell選手比較映像では、平均的にBottas選手の方がストレートエンドでのブレーキング位置が奥でリードし、Russell選手の方が立ち上がり重視で差を縮める印象がありました。そして、今戦AbuDhabi-GP、マシン構造的特性が対照的な影響がありますが(ロング&ショート・ホイールベース)、Max Verstappen選手の方がブレーキング位置がより奥の印象でした。そして、立ち上がりについては、時にMax優れ、時にVottas優れる。おそらく、いわゆるMAX選手はこの中では一番顕著にマシンをトラックの直線方向へ向けタイヤに(縦)前方方向への回転をより速く強くかけれるドライビングが出来ているということなのでしょうか?
また、Max選手は、’19シーズンのPOLEの時も確か唯一2つの360°ターンのチャンスにギャップを大きく縮め抜いた様に(V.Bottas?)、RBシャシー特性の影響もあるでしょうがストップ&ゴー的な?360°鋭角ターンが明らかに他のドライバーよりも速いのかもしれません。
マックスはまずターン1で無理せず、フロントタイヤを労わった。
全開の左右切り返しゾーンを立ち上がり重視、ここではタイヤに一気に熱が貯まる、シケインとヘアピンでアンダーを出さない。
ストレートでタイヤは冷えるためシケインで無理せず立ち上がり重視
第2ストレート後のダブルシケインは突っ込み重視、その後一休み、ダブル90°コーナーも突っ込み重視、その後一休み、最終コーナーでタイヤを使い切る。
ブレーキもスロットルも操作しない惰性ターンの速度を高めに維持したり、時には突っ込み重視、時には立ち上がり重視、色々な方法でタイヤにかかる負担を分散させている感じな走り。
いやあ、興奮して何度も見直しちゃいましたね。放送では山本さんがフルパワーだ!っホーナーさんに話しかけてるところが映し出されてましたが最終戦ということもあり、PUの限界まで出力を引き上げた感じかなのですかね?
最終戦でマッピング限界まで上げたのか!決勝大丈夫だろうか?
今、予選観終わりました。
痺れる予選でしたねえ。ステアリングの左側のバーグラフが気になって仕方がなかったです。
今回ハミルトンのマネージャー?はカレンじゃなかったです?ねぇ?
デプロイ残量バーですよね、2つ目のストレート終わってカツカツ
フィニッシュライン横切ってギリギリ
フェルスタッペンとボッタスの予選比較動画でメルセデスのデプロイ残量が確認できるのかなと思ったのですが、どれがどれだかわかんないです。レッドブルはわかりやすいんですね。
メルセデスのは右上です。
バーの長さは上から半分まで、このサイズの動画だと非常に見にくい。
ナイトレースのオンボードは、ステアリングディスプレイが丸見えなので貴重な資料ですなぁ。
確かにわかりにくいですね。デプロイ減ってないように見えますね。
左上のデルタ表示の上にさらに小さな数字があるのですが、
これみてると増減してるようにも見えて、一本目のストレートエンドで41まで減ってます。最終セクターでは増減しながら最終的には14くらい。もしかしてこれもデプロイ残量だったりしますかね?
今シーズン最終戦、すでにWタイトル決まっているメルセデスですが最終戦も勝って有終の美を飾りたいだろうけれども、ここでレッドブルホンダのフェルスタッペンが2勝目上げる事が出来れば、来シーズン開幕の前哨戦として弾みが着きそうです。
前線欠場のハミルトンも優勝狙っているでしょうし、ボッタスも年間ランキング2位が確定では無いのでマックスよりも上位を狙ってくるでしょうから決して消化レースにはならないと思います。
ホンダPUとメルセデスPU、どちらか優勝すれば
今シーズン優勝は、この2メーカーだけになってしまうので
ルノーPUやフェラーリPUも意地を見せて欲しいところです。