F1はひとつのチェックポイントであるスペインGPを迎えます。
資金力のあるチームはここで開幕からの修正であるアップデートを持ち込むのが通例です。
マクラーレンも何かしらアップデートがあると思いますが、ホンダはこのスペインGP後に行われるテストで新しいICEとERSを試すようです。
ホンダF1プロジェクト責任者の長谷川さんのコメント
「忙しい序盤のフライアウェイをロシアでのダブルポイント獲得で締めくくることができました。全員が燃え上がり、チームが一丸となっているのが感じられ、うれしく思います」
「バルセロナ-カタルーニャ・サーキットはテクニカルなサーキットです。最初の4戦に比べるとパワーユニットにとってはそれほど厳しいコースではありませんが、マシンバランスにかかるストレスは大きくなります」
「パワーユニットで重要なのは、エネルギーの回生と配分、スロットルレスポンスを適切に設定することです。従って、ドライバーのニーズに合った最適なバランスに仕上げることに力を注いでいきます」
「パワーユニットの開発は進行中で、トークンを使った改良をどのレースで持ち込むかはまだ発表できません。しかし、次の日曜の決勝では、さらなるポイント獲得を目指して戦えることを願っています」
マクラーレン・ホンダのレーシングディレクター・ブーリエのコメント
「ソチ(第4戦ロシアGP)でのダブルポイント獲得が、本拠地ウォーキングやさくら、ミルトンキーンズで働くチームを鼓舞したのは間違いない。だが、それはあくまでもスタート地点に過ぎない。残りのシーズンはここからさらに上昇カーブを描き続けていきたい」
「ロシアでは、ほかの不運につけ込んだ面も確かにあった。しかし、両ドライバーはマシンバランスについて前向きな評価をしており、しっかりとした土台ができたことを確認できた。また、向かっている方向性が正しいという自信にもつながっている」
「バルセロナでは、アップデートの評価を行う。ほかの多くのチームも同じだろう。忠実なスペインのファンがきっとフェルナンド(アロンソ)とチームを応援してくれるはずだ。そうしたファンのために見応えのあるレースをし、ヨーロッパシーズンに向けて良い流れを作りたい」
マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンのコメント
「これまでバルセロナ-カタルーニャ・サーキットは僕たちに合ったサーキットではなかった。シャシーにもパワーユニットにも厳しいコースだからだ。それでも、しっかりしたマシンだという手応えを持っているし、僕たちは幅広いサーキットで安定したパフォーマンスを見せてきた。本拠地で進んでいる仕事が必ずしもすべて結果に反映していないだけだ」
「バルセロナは1コーナーまでが長いから、ソチ(第4戦ロシアGP)よりいいスタートを決めて、混乱を避けたいね」
「決勝に向けては、路面が粗くてタイヤの摩耗が激しいから、軟らかめのコンパウンドを持ち込むことで戦略にどう影響するかが興味深いところだ。レースウィークの中でタイヤを効果的に使う方法を学べるかどうかが重要になる」
マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソのコメント
「バルセロナは追い抜きが難しいことで有名だ。いいスタートを決めて、1周目にトラブルに巻き込まれないようにすることが重要だね。あとは、正しい戦略を選び、タイヤの摩耗をコントロールしながら、適切なタイミングで最高のパフォーマンスを発揮できるかどうかだ」
「高速サーキットだから、クルマにもドライバーにも厳しいコースであることは確か。平均速度が高いから、パワーユニットもフル稼働することになる。常にそうだけれど、信頼性が最優先であり、それに尽きる」
「そうは言っても、金曜に試す改良で、自分たちが1戦ごとに進歩し続けていることを確認できるといいね。そうすれば、中団グループのライバルの中でもトップを目指して戦えるはずだ」
ホンダはともかくまずはマクラーレンのシャシーの進歩がここでどうなのか?これに一番の注目をしたいですね、プレシーズンテストで散々走りこんでいるサーキットだけにアップデートの良し悪しの判断が的確にできる場所です。
グランプリ後のテストもあり、一気にマシン開発を進められる重要な週末になってきます。
グランプリ中の問題点もその後のテストで分析できて、今後の方向性がつかめる貴重な時間になるでしょう。