フェラーリ会長セルジオ・マルキオンネは、昨年は遅い時期までSF15-Tの改善を推し進めていったことで2016年型マシンの開発作業に集中するのが遅れたと語っています。
たしかにフェラーリは2015年は常に改善していたと感じます。開発も順調に行われていました。これはどのトップチームも同じような状況だったと私は感じています。
なぜこのような発言をするのか?2016年マシンが失敗して開幕戦でいい結果が出せなかった時のための予防線でしょうね。まぁまぁよくある手ですよね。最近は大幅なコンセプト変更はないため大失敗マシンは開発しにくいと思いますが。
2016年型フェラーリはサスペンションを変更する
フェラーリはとうとうフロントプルロッドサスペンションをやめるようです。
その理由はショートノーズコンセプトを採用するためです。
プルロッドサスペンションはフロントのモノコック下部に、ロッカーなどの稼働部品が集中しています。よって重量配分上低重心化されて有利になるのがこのフロントプルロッドのコンセプトです。
しかしショートノーズを採用するにはモノコック下部の強度が大幅に必要になります。これがプルロッドだとモノコック下部が可動部品の配置などにより強度が落ちてしまいます。
2015年トップチームにおいて唯一ショートノーズを導入しなかったフェラーリには、こういった理由があったのです。本音は2015年中にショートノーズを導入したかったでしょう。マシンにどんな影響がでるのか?実戦で試したかったはずです。
この遅れが2016年フェラーリのアキレス腱になるかもしれませんね。
ベッテル&ライコネンは名コンビ
2015年からコンビを組んだライコネンとベッテルは、プライベートでも親友であり、ドライバー同士の衝突がないチーム内の雰囲気もかなりいいものになっている。
フェラーリはチームとして大家族のような結束力を見せており2015年の3勝という成績は、素晴らしいものだった。
しかしながらライコネンのスピードには物足りなさを感じてしまう。せめてベッテルの背後にはピタリとつけていて欲しいと思うのですが。
フロントの感触にいい印象をもっていないここ2年のライコネンですが、2016年ではこれが解消されるかもしれない。フロントサスペンションのプッシュロッド化によって本来のライコネンのドライビングがよみがえるかもしれません。
もしダメならドライバーとしての旬が終わっていたと解釈しましょう。とにかくライコネンよ2016年はよろしくお願いします。