オーストリアGP予選時のラスト2コーナー部分のテレメトリーデータ付きオンボード動画を見つけたので、解析してみました。各マシン、各ドライバーの特徴がわかりやすいデータになっています。
レッドブルリンク:ターン9,10レイアウト
レッドブルリンク:ターン9,10オンボード動画
その内FOMに削除されると思われます。
データに使用した各ドライバーの動画開始時間
- ぺレス(0:51~)
- ガスリー(1:01~)
- フェルスタッペン(1:31~)
- ライコネン(1:41~)
- ハミルトン(2:01~)
スピードテレメトリーグラフ
ターン9のブレーキングからターン10を立ち上がって275km/hを越えた時点まで0.2秒単位での速度グラフです。
各ドライバーの解析
ターン9進入時の最高速度はHAM311、RAI309、他は306です。セクター3ベストタイムは以下
- ハミルトン 19.113
- フェルスタッペン 19.406
- ライコネン 19.554
- ガスリー 19.792
- ぺレス 20.017
ハミルトンはターン9の進入時アクセルを少し残したままブレーキングしています。多分これはブーストを落とさないようにするためと思われます。それと荷重を少しリア寄りに残したいためのテクニックでしょう。
ターン9のボトムスピードはフェルスタッペンが一番高くターン10進入時まではハミルトンと同等な走りをしている。ターン10ではフェルスタッペンは突っ込み過ぎたのか、立ち上がり加速にもたつきが見られますが、ボトムスピードはハミルトンと同等でありメルセデスとレッドブルのコーナリング性能はほぼイコールです。
ライコネンの走り方は、立ち上がり重視なようで、きっちり減速して向きを変えてからアクセルオンするパワーを生かした走り、ぺレスも同様な走り方ですがターン9でトラフィックがあり比較データとしてはちょっと可哀そうです。
しかしターン10へのアプローチ時点であったガスリーとの差約0.2秒を、ターン10の立ち上がり加速でカバーしてしまっている、流石メルセデスPUと言ったところですね。
ガスリーに関しては言うまでも無くすべての動作が遅れているし、特にターン10のアペックス付近の不安定性が目立ちます。0.2秒ごとのプロットなのであまり正確とは言えませんが立ち上がりの速度上昇値がスムーズではないのがわかります。
まとめ
ホンダがスペック2を投入してからトロロッソホンダは、何故か結果が出ない状況が続いている。
今回取り上げた動画の速度データからも、コーナーへのアプローチからアペックスそして立ち上がりと、良いとは言えないデータです。
たった2つのコーナーを解析しただけですので、トロロッソホンダの今の実力全てを模写しているわけでもありません。中高速コーナーが不得意な部分がわかりやすくなったと言うだけです。
まだまだ後半戦はたっぷりあります。トロロッソホンダの頑張りを期待しすぎないように応援しようと思う。
ドイツGPがまもなく始まりますが、ちょっとした暇潰しだと思って頂ければ幸いです。
P.S. 1周全てを速度プロットしようとしたら途方に暮れそうになってやめましたw
今のF1はセミオートマのパドルシフトだと思っていたのですが、ハミルトンの様にブレーキしながらアクセルを開けるという『ヒール&トゥ』(使い方は違うけど)のようなテクニックが通用するもんなんですね。
彼らはカート走法で左足でブレーキ、右足はアクセルで固定していると思います。
昔のドッカンターボ車で使う左足ブレーキテクニックですね。