新車発表からシェイクダウンが行われ、いよいよ始まった2026新レギュレーションです。
FIAは空力開発の進歩によって発生する乱流を抑えたい、特にアウトウォッシュを抑えたいので、フロアボードを後方に向かって角度15°で中心に寄るようデザイン指示しました。
ところがF1チームがだした解答は、全く違うものになってしまったのです。
フロアボード(floorboard)のレギュレーション
「フロアボード」は、以下の条件を満たしていなければなりません。
a. 全体がRVフロアボード内に収まっていること。
b. X、Y、Z平面のいずれにおいても、最大3つのセクションを有すること。
側面から見えるフロアボードの空力面は、以下の条件を満たしていなければなりません。
c. XF = 825の後方、どの点においても、どのZ断面においても、以下の条件を満たしていなければなりません。
i. 正のX成分を持つ法線。
ii. X軸に対して15度以上の角度を形成する接線。
d. 曲率半径が100mm未満の凹面を含まないこと。
さらに、以下の条件を満たしていなければなりません。
e. (c)および(d)への適合は、XF = 1100の前方に位置し、かつ互いに50mm以上離れている最大3点から35mm以内の範囲では不要です。
上記はレギュレーションですが、FIAの意図はマシン内側に気流が寄るインウォッシュ型です。
この大きなボルテックスジェネレーターは、進行方向に対して隠れる外側が負圧になり内側の気流が外側に引き寄せられ渦流が作られます。
見た目にもわかるように内側に気流が寄っていくだろう事は想像できるでしょう。
実際のフロアボード デザイン
レーシングブルズVCARB03のフロアボードで解説します。
- 土台となる水平版
- 一番前の垂直板
- 前方で繋がる3つのウィング状垂直板
これで最大3つのセクションになるのかな?
- X、Y、Z平面のいずれにおいても、最大3つのセクションを有すること。
この文言が関係してウィング状垂直板は3つになっているのだろうか?レギュレーション解釈はこれ以上わからない。製造されてマシンについている以上FIAがこのデザインを認めた事になります。
デザイン範囲内で曲率半径100mmのウィング3つを最大限に傾けてつけています。
フロアボードの空力
メルセデスW17のシェイクダウンが雨だった事で、わずかながら気流が見えています。
内向きな角度によって気流自体は内側に寄ってしまいますが、渦流はFIAが意図したものと異なり逆回転になります。
これまで通りフロア上面の気流を外側へ導く回転気流を作れます。バージボードやフロアフェンスほどではないにしろ似たような効果は得られるでしょう。
そして、角度のついた3つのウィングはダウンフォースを発生します。(上下の圧力差が発生する)
ターン中はアウト側フロアボードの進行方向に対する面が増加して、効果を最大限に発揮するでしょう。
ターン中にほしいアウト側タイヤのグリップが、このダウンフォースによって助けられると思われます。
まとめ
FIAが意図した空力効果を得られないばかりか、ダウンフォースまでチームに献上してしまったフロアボードレギュレーションだと思います。
文面からデザイン範囲内でできるレギュレーション解釈を適用し、最大限の努力をするF1開発の凄さをテスト前から見せつけられた、そんな2026年シーズンスタートです。
これぞF1ですね!!
現状でも多種多様なデザインがあり、予算的に安価な部分である事から開発競争は激しく行われるでしょう。
このようなレギュレーション解釈をされてしまうのなら、最初から無ければ良かったパーツですね。
来年は無理でも再来年には無くせば良いと思います。





コメント Comments
コメント一覧
通りすがりのタコ がコメント
2026-01-24 12:47
i. 正のX成分を持つ法線。
ii. X軸に対して15度以上の角度を形成する接線。
d. 曲率半径が100mm未満……
えぇい ややこしい、レギュレーションに直球で
インウォッシュとなる形状にすることって
書けばいいじゃないんですかね?(乱暴)
フロントウイング翼端板の外側も、えらいこっちゃに
なってますし、開幕ふたを開けたら最終的にどうなっているのか
各社知恵を絞った奇怪な形状の現代アートが楽しみです。
がコメント
2026-01-24 12:59
まさかスリットを入れたり事実上分割構成にできる
レギュレーションだったとは。
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