https://www.auto-motor-und-sport.de/

2017年にF1の運営を引き継いだリバティ・メディアは、バーニーエクレストンが作った現行のコンコルド協定(2020年まで)が切れる2021年に向けて色々な提案をしている。

最初はパワーユニット(エンジン)についてがメインだと思っていたが、どうやら予算上限を設けてコストを削減する事に重きを置いているようだ。

今まで何度なく予算上限制度を導入しようとしては、頓挫してきた経緯があるが、果たしてうまく纏める事ができるのだろうか。

海外F1系サイトにある有力と思われる情報をまとめておきます。(本決定ではありません。)

参考元:https://www.auto-motor-und-sport.de/formel-1/f1-bosse-plan-2021-bahrain/

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エンジン(パワーユニット)

エンジン(パワーユニット)に関してはメルセデスも合意したと言う情報やウォルフ氏の発言などからMGU-Hの撤廃は確定的となっている。

エンジン概要 2019~2020 2021~
ICE V型6気筒直噴ターボ V型6気筒直噴ターボ
排気量 1,600cc 1,600cc
MGU-K 120kw 120kw↑
バッテリー 4MJ 4MJ↑
最高回転数 15,000rpm 18,000rpm?
燃料流量 100kg/10,500rpm 100kg↑/10,500rpm↑
使用燃料量 110kg 撤廃?
タービン メーカー毎 標準パーツ
バッテリー メーカー毎 標準パーツ?

主な焦点は開発と運用が難しい無制限のMGU-Hの撤廃。それに伴いICE自体のパワーアップが必要、音の改善のために回転数上限のアップを考えている。高回転まで回すため邪魔な燃料流量制限を緩和or撤廃し、レースにおける燃料使用量は撤廃になるらしい。

FOMとしては新しいICEの開発コストを考えタービンとバッテリーを標準パーツ化しようとしている。

エンジンの気になるところ

ハイブリッドである運動エネルギー関連情報が今のところ一切ない、より強力なKとFOM側が言っているがエンジン自体が大幅にパワーアップするのだからKのパワーアップは重要な要素にはならない気がする。

メーカー側はバッテリーの開発が譲れないなど、いまだ平行線なようだ。

高回転化へ向けた詳しい施策が気になるけど、現状の燃費走法とエンジンマイレージが解決されるはず、そして何より音量の復活は、速く走るマシンをアピールするために欠かせないものになるだろう。

予算上限と分配金

パジェットキャップ制とも言われる予算の上限制度を考えているFOM。提案されている上限は1億5,000万ドル(約165憶円)となっている。

これにはドライバーと管理職の報酬は含まれないとされ、プロモーションなどの費用も除外される。

予算上限に達するためにチームは約3,000万ドルのスポンサーを見つける必要があると説明されたようで、各チームには平等に1億2,000万ドルも分配されるという事になるかもしれない。

フェラーリの特別ボーナスは5,000万ドルまで減額され、その他の歴史あるチームのボーナスも減額される。このボーナスに関してはチーム運営予算としては使う事ができない。各エンジンメーカーにも1,000万ドル分配される。

予算上限と分配金の気になるところ

エンジン費用は現状の1,200万ユーロを上限として固定化されて予算計上されるでしょう。メーカー側としての開発費用はもちろん含まれないが、自チームをもつメルセデス・フェラーリ・ルノーには車体側とのマッチング部分で何らかの恩恵がありそう。

分配金はざっと計算しても総額13憶ドル(約1,430億円)にもなるんだけど用意できるの?2018年の分配金総額は9.19憶ドルだったはずなんだけど・・。

サスペンションとタイヤ

FOMとFIAは標準的な電子機器で再びアクティブサスペンションを可能にすることを提案している。

ドライバーが自分の車をより良く整えることができるようにする。また、18インチのホイールに切り替えたり、タイヤのカバーを禁止したりする予定です。

サスペンションとタイヤの気になるところ

18インチタイヤに関しては、プロモーション的要素からもピレリも乗り気で確定的である。問題は扁平タイヤを機能させる事と空力を安定させるサスペンション技術が大変なところ。

現状でもこの分野においてのチーム間格差が激しい訳ですが、それを統一ソフトによるアクティブサスペンション化する事で対処する。

これはぜひ推し進めてほしい、フロアでのダウンフォースが安定する事はバトル機会を増加させるし、何よりチーム間格差を無くすための最重要エリアだろう。


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まとめ

現状の耐久じみたF1を大きく変える2021年のレギュレーションになる事は間違いなさそうです。

エンジンは大音量を手に入れて、F1マシンって凄いぜってところをアピールできるし、くだらないエンジン交換ペナルティも大幅に緩和されるはずです。

予算上限に関しては、数年前まで私は反対でしたが、プロモーションツールとしてモータースポーツ界全体が衰退する中では致し方ない事でしょう。チームは減る一方ですからね。

なによりF1がほぼワンメイクになるよりはまし、チームの個性が残る方が断然良い事と思えます。

 

私的に一番やってほしい事はアクティブサスの復活!

強力なフロアダウンフォースを安定させ安全性も確立できる。運用次第でそれこそフラットボトムだって復活できる。ウィングに頼らないマシンへ進化させ後方乱流を減らし、テールトゥノーズバトルの復活を願う。