プラクティス3のトップタイムはフェラーリのルクレール、ダウンフォースを増加させるパッケージが機能しているようだ。メルセデスやレッドブルは高い路面温度に苦労してタイム的には目立った印象が無かった。

予選では各種温度が低下する。最適なマシンセッティング、そして難しい市街地を攻めきれるのは誰なのか。

クビアトはパイピングからのオイル漏れの為ストックPUに乗せ換え、ぺレスはギアボックス交換により5グリッド降格です。

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シンガポールGP予選レポート

天候は晴れ、気温30℃、路面温度35℃で予選はスタートしました。

Q1

メルセデス2台はMでピットアウト、トラックエボリューションが大きいため走り続ける戦略です。ルクレールが1回目のアタックで38秒フラットのタイム、ベッテルが2番手。レッドブルはちょっと元気がないフェルスタッペンは1セット目で0.5秒も離されている。

メルセデス2台の2セット目はS、37秒台前半で1,2タイムです。レッドブル勢は2セット目を使わず温存。ガスリーが9位で通過。

KVY,STR,GRO,RUS,KUBがQ1敗退です。

https://twitter.com/F1

Q2

メルセデス2台が真っ先にコースイン、37秒フラットの1,2タイムを記録したが、ルクレールが36.9秒でトップタイム。フェルスタッペンが0.15秒差で3番手に食い込む。

2セット目のアタック、フェラーリの2台が1,2タイム。メルセデスとレッドブルはタイムアップ出来ない。

PER,GIO,GAS,RAI,MAGがQ2敗退です。

https://twitter.com/F1

Q3

フェラーリ2台が先にコースイン、ベッテルが先頭でアタックラップに入りトップタイム。ルクレール、フェルスタッペンが続く。自由にタイヤのウォームアップを出来る事がベッテルの自信になっているようです。

2セット目もベッテルがトップでタイムアタックに入っていく。セクター1自身のタイムから遅れる、ルクレールがセクター1で最速を刻み、その後も大きく遅れることなくトップタイム。

シンガポールGP予選結果

NO ドライバー チーム Q1 Q2 Q3 GAP
1 16 C.ルクレール フェラーリ 1:38.014 1:36.650 1:36.217
2 44 L.ハミルトン メルセデスAMG 1:37.565 1:36.933 1:36.408 0.191
3 5 S.ベッテル フェラーリ 1:38.374 1:36.720 1:36.437 0.220
4 33 M.フェルスタッペン レッドブル 1:38.540 1:37.089 1:36.813 0.596
5 77 V.ボッタス メルセデスAMG 1:37.317 1:37.142 1:37.146 0.925
6 23 A.アルボン レッドブル 1:39.106 1:37.865 1:37.411 1.194
7 55 C.サインツ マクラーレン 1:38.882 1:37.982 1:37.818 1.601
8 3 D.リカルド ルノー 1:39.362 1:38.399 1:38.095 1.878
9 27 N.ヒュルケンベルグ ルノー 1:39.001 1:38.580 1:38.264 2.047
10 4 L.ノリス マクラーレン 1:38.606 1:37.572 1:38.329 1.355
11 11 S.ペレス レーシングポイント 1:39.909 1:38.620 2.403
12 99 A.ジョビナッツィ アルファロメオ 1:39.272 1:38.697 2.480
13 10 P.ガスリー トロロッソ 1:39.085 1:38.699 2.482
14 7 K.ライコネン アルファロメオ 1:39.454 1:38.858 2.641
15 20 K.マグヌッセン ハース 1:39.942 1:39.650 3.433
16 26 D.クビアト トロロッソ 1:39.957 3.740
17 18 L.ストロール レーシングポイント 1:39.979 3.762
18 8 R.グロージャン ハース 1:40.277 4.060
19 63 G.ラッセル ウィリアムズ 1:40.867 4.650
20 88 R.クビサ ウィリアムズ 1:41.186 4.969

まとめ

P3から速かったルクレールは完璧なセットアップを掴んだようだ。ベッテルも速くフェラーリはダウンフォースが無く苦戦するだろうとの予想を大きく覆した。

フェラーリすげぇーってのが正直な感想!

自信を持ってドライビングできるマシンになったフェラーリ、トラックが改善されていく度に速くなっていった。逆にメルセデスはフロントグリップの接地感が無い中ハミルトンがなんとか2番手、ボッタスはQ2タイムを超えられない。

レッドブルはセクター1の遅れが大きく、それをセクター2,3で取り戻せなかった。

Q3のベストセクターデータを見るとコーナーが多い区間であるセクター2,3はトップ4ドライバーに大きな差は無い。メルセデスやレッドブルの伸びしろが無く、フェラーリがそれに追いついた格好です。

気温と路面温度に対してC5タイヤの荷重バランスと作動温度においてフェラーリが優れていた。持ち前のストレート区間の速さの分だけ上回ったという事実です。

メルセデスとレッドブルはダウンフォースによる発熱量が大きく、セクター2,3は作動温度を上回ってグリップが減少したと思われる。

レッドブルが全くもって勝負にならない程離された事は残念だけど、誰しもがもっていた予想に反した事が起こるF1って面白れぇ~~!!っと再確認できました。

 

マシンの優位性じゃなく、実力で獲ったポールポジション!

https://twitter.com/F1

ルクレール3戦連続ポールポジションおめでとう!

決勝レースはどうなるか?

今回のフェラーリ下剋上の原因はC5タイヤです。

フェラーリのダウンフォースレベルと荷重バランスが路面温度にマッチして、完璧なウィンドウに入った。ダウンフォースがメルセデスやレッドブルより少なく温まりが悪いためにアウトラップを速く走る事で最初のターン1が速い。

https://www.formula1.com/(画像クリックで動画へジャンプ)

連続するコーナーでメルセデスやレッドブルはタイヤがオーバーヒートして遅れます。上の動画を見ればよーくわかると思いますが、タイヤを大きくこじるようなコーナーを抜けた後はグリップが無くなり離される、ストレートなどで冷えると回復して最初は速いが後半はダメになる。

決勝のペースにおいてフェラーリはC3を機能出来ないでしょう。メルセデスやレッドブルは機能できるのでピットストップウィンドウに入ったら速攻でC3なはず、フェラーリはC4を選ぶしかないはずです。

第2スティントでどの位置にいるのか?後方のトラフィックなど色々な要素が絡むピットストップが勝負の分かれ目です。