トロロッソホンダにとっては、カナダから続く苦難のパワーサーキット4連戦が終了。最後のイギリス・シルバーストンはフルスロットル高速コーナーのオンパレードによって、パワーもダウンフォースも誤魔化しが効かない。

マクラーレンホンダ時代からも苦戦するのは目に見えていたが、やはりと言うべきかホンダパワーが足りない事とトロロッソの車体の高速域の安定性のなさを露呈した。

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予選タイム差+2.451秒

トップとQ2通過ラインでの比較です。

POS ドライバー SPD T S1 S2 S3 タイム Gap(GAS) Tyre
1 L.ハミルトン 320 27.520 34.708 23.664 1:25.892 2.451 3 S
313 270 251
1 L.ハミルトン 321 27.722 34.771 23.763 1:26.256 2.087 2 S
314 268 255
9 C.ルクレール 318 28.206 35.450 24.134 1:27.790 0.553 2 S
309 263 255
10 E.オコン 319 27.987 35.751 24.105 1:27.843 0.500 2 S
312 266 253
13 F.アロンソ 314 28.362 35.673 24.104 1:28.139 0.204 2 S
307 261 251
14 P.ガスリー 316 28.411 35.780 24.152 1:28.343 2 S
306 260 247
https://www.formula1.com/

ハートレーがFP3で左フロントサスペンション関連の問題により300km/hからの大クラッシュ。ターン6のタイヤバリアにコクピット上面方向から突っ込んでいる。ヘイローが活躍してくれた事によりハートレーは大事に至らなかった。その影響でガスリーは走行を取りやめている。

https://twitter.com/F1

予選はフロントサスペンション関連を一式交換してセッティングもままならない状況でのアタック。Q1をギリギリ15位でクリアするが、Q2は1つポジションをあげる14位となった。

予選後のジェームス・キーのコメント

ピエールはP3でほとんど走行できず、予定していたアイテムのテストやセットアップの進捗ができない状態で予選に進んだため、不利な状況でした。そんな中、ピエールは昨日のフリー走行よりも予選のほうがマシンが良くなったと感じていたので、Q1で3回のアタックを行って感触を確かめました。

Q2では想定していたペースが出せましたが、今日はQ3進出は不可能だったと思います。週末を通じて中速コーナーでの改善を進めてきましたが、高速コーナーでもかなり競争力がある状態です。直線でのスピードと低速コーナーでは劣っていますが、今週末と先週のオーストリアで学んだので、何に取り組まなければならないかは分かっています。

予選後のガスリーのコメント

マシンはとてもいい感触で、みんなの努力と素晴らしい仕事ぶりに感謝しています。GPSで確認すると、僕らはコーナーでは良いのですが、ライバルと比べてストレートで差があるので、厳しい戦いになるかもしれません。

全開率の上昇

2017年のデータではマクラーレン66%、2018年ではメルセデス70%、ウィリアムズ75.6%となっている。レッドブルのホーナーは予選時は82%だと言っているmotorsport.comの記事があった。

各チームバラバラな数値公表となっているが、あのトラクションの無いウィリアムスですら75%と言うところからも、これはこれは凄い事になっていると思われる。

パワーエフェクトは10kw(13.6ps)で0.3秒ぐらいなりそうだ。

ガスリーがホンダエンジンのせいでストレートが遅いって言っている事になっているが、これはあくまで記事作成側の見出しの作り方の問題だ。大元は多分これ⇒https://www.autosport.com/f1/news/137285/gasly-toro-rosso-time-loss-on-straights-crazy

ただ単にストレートラインで遅れていると言っているだけなんです。翻訳記事の見出しは信用してはいけない。

フォースインディアやザウバーに対して0.9秒のビハインドがあると、メルセデスやフェラーリには未だに30kw(約40ps)はあると思われるが、0.9秒にピッタリなんだなぁ。

決勝タイム差+39.129秒

https://www.formula1.com/

ハートレーはICE,MGU-Kの新コンポーネントを投入してピットレーンスタートだったが、レコノサンス・ラップでマシンに異常が見つかった。修復作業のあと1周は走ったもののリタイア。

土曜日のクラッシュの後モノコック交換時にパワーユニットの取付ミスがあった事が判明している。

 

ガスリーはスタート直後に起きた混乱に乗じて12位になるが、ハミルトンにあっさり抜かれ13位。序盤はアロンソを追う展開でなんとか1秒ぐらいの差をキープしていた。

アロンソが14周目にピットへ、フレッシュエアーを手に入れてもペースアップ出来ないガスリー、この時アロンソに0.5秒以上ペースで負けている。

 

20周終了時点でミディアムに交換して14位でコースに復帰。ライバル達のピットインが終わった30周終了時点では12位になっていたが、9位アロンソに対して6秒差もつけられている。

得意のオーバーカット作戦は不発、タイヤに優しいマシンの特性が消えたシルバーストン用のセッティングではどうする事もできなかった。またエンジニアのライバル選定が悪かったのも影響したと感じている。予選の結果とレース序盤での争いからもアロンソをターゲットしなければならないだろう。

 

エリクソンのクラッシュによりSCが導入されると同時にピットインしたガスリーは中古のソフトタイヤに替えた。多くのマシンがピットインし、SCが解除された時点でガスリーは13位、SC明けとともにサインツとグロージャンが接触し、再びSCが導入されこの時点でガスリーは11位。

レースは再開後はペレスを追走、残り3周となった50周目、ガスリーは最終シケインでペレスのインを突いた。ちょっと接触したためペレスの体勢が崩れ最終コーナーで並び前にでる。その後も2周にわたり10位を守ったままチェッカーフラッグを受けた。

しかし、オーバーテイク時の接触がアドバンテージを得たと裁定が下され、5秒加算ペナルティで最終結果は13位だった。

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まとめ

チームやドライバー、見る側にとってもつらい3連戦でした。ホンダはスペック2を導入したがライバルも同じように新スペックを投入しておりパワー差は縮まっていない。

高速サーキットでの戦いの中、ザウバーが躍進してポジションを奪われる事が多かった。コースが低中速寄りになれば車体性能差で埋められるが、シルバーストンの様な高速高負荷サーキットではモアパワーが足りない。

 

結局のところ、推定でフェラーリやメルセデスに30kw差、ルノーに10kw差はある状態のまま開発競争が続いている。何か一気に追いつく手段を講じなければならない。

明るい材料としてはホンダに合わせたモービルの燃料が今後登場する事だろう。エンジンの改良は燃焼室の形状変更によるもので、それに合わせた燃料が随時必要となる。

スペック3に向けて協力出来ているかはわからないが、来季のレッドブルホンダに向けては密接な連携に期待している。