2017年のF1マシンはドライビングにおいてかなり難しくなっている。今まで少ないダウンフォースで走っていたドライバーは30%も上がったダウンフォースを効率よく使わなくてはならない。

異なったサーキットを3戦を消化している中でチーム内でのドライバー差が昨年より広がっています。

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チームごとのドライバーの成績

開幕からバーレーンまでの予選・決勝順位一覧です。

オーストラリア 中国 バーレーン
ドライバー 予選 決勝 予選 決勝 予選 決勝
ハミルトン 1 2 1 1 1 2
ボッタス 3 3 3 6 2 3
ベッテル 2 1 2 2 3 1
ライコネン 4 4 4 5 5 4
リカルド 10 R 5 4 4 5
フェルスタッペン 5 5 19 3 6 R
マッサ 7 6 6 14 8 6
ストロール 19 R 10 R 12 R
ぺレス 11 7 8 9 18 7
オコン 14 10 20 10 14 10
サインツ 8 8 11 7 16 R
クビアト 9 9 9 R 11 12
アロンソ 13 R 13 R 15 R
バンドーン 18 13 16 R 17 R
ヒュルケンベルグ 12 11 7 12 7 9
パーマー 20 R 18 13 10 13
グロージャン 6 R 17 11 9 8
マグヌッセン 17 R 12 8 20 R
エリクソン 15 R 14 15 19 R
ジョビナッツィ 16 12 15 R
ウェーレイン 13 11

チーム内で実力が拮抗しているのは、レッドブルとトロロッソぐらいでしょう。

その他のチームは明らかにドライバー間で差が明確に表れています。

新マシンのドライビング

フジテレビの放送で解説の松田次生さんが、今年のマシンの乗り方について言っていました。

  • コーナーのアペックスに向けて速度を落とさないようにする。
  • アンダー気味セットになっていないとアクセルを踏めない。
  • ステアリングを若干きっている状態でアクセルを踏むのでアペックスでリアが流れる事が多い。

重要なポイントは大体こんな感じでしょうか、車のセッティングとしてはアンダー傾向である事が重要となるようです。アクセルを踏んだ時に不用意にリアが流れてしまってはタイムロスとタイヤ摩耗を助長してしまいます。アクセルONで弱アンダーが理想となります。

コーナー侵入時にはこのアンダー傾向が邪魔になりますが、これを曲げるテクニックの差が今のドライバー間の差に表れていると言えるでしょう。

ベッテルとライコネン

トップチームだとフェラーリのベッテルとライコネンの差が酷い。ベッテルがいいペースで走っている時にライコネンはいつもアンダーがアンダーがと叫んでいます。

ベッテルはアンダー傾向の車を曲げてアペックスに向かう事ができる、ライコネンはそこが出来ないのでしょうね。セッティングでは変更しきれない車本来の持っている特性が関係しているようです。

現時点でのフェラーリは完全にベッテル好みのマシンに仕上がっています。フェラーリのこの開発路線は成功と言っていいと思います。ライコネンはかなりの努力が必要でしょうね。

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新人系ドライバー

新人ドライバーや2年目ドライバーは、今年のマシンに相当手こずっています。

マッサとストロールを見てると笑ってしまうほど差が激しいです。ヒュルケンベルグとパーマーも似たような状況ですね。

オコンに限っては予選はダメなんだけど決勝ではいいです、フェースインディアは車体で完全に同じPUのウィリアムズに後れをとってしまっています。

昨年ウィリアムズに勝てたのは、ウィリアムズが昨年の開発リソースを今年に振り分けていたためでしょう。

ペレスが乗りにくそうにドライビングしているのを見ると、2年目オコンはさらに大変となっているはずです。

バンドーンはトラブル続きで評価のしようが無いですが、アロンソ相手ですからちょっとかわいそうかな。

バーレーンで復帰したウェーレインがかなりいいんですよね、ロシアでもエリクソンより速いならザウバーの本来のポテンシャルがわかるかもしれません。

まとめ

今年新レギュレーションマシンは、ドライバーのテクニックの差が大きく表れて非常に面白い。

昔、セナやシューマッハが「速度を上げればダウンフォースが増えるからその分コーナーへの進入速度を上げれる。」と言っていました。私には???な発言なんですよね。

「ダウンフォースがあるからその分速度を上げれる。」と考えるのが普通だと思うんですが。

このあたりの感覚の違いがドライバー差になるんではないかと、私的には思っています。

2017年は始まったばかり、ローダウンフォースマシンに慣れきったドライバー達の今後の奮闘に期待しましょう。