2014年から導入された新F1エンジン規定ですが、開発におけるルールがある。

予算さえあればいくらでも開発できる訳ではないです。これは予算の抑制を目的としている。

 

昔のホンダ(80年代~90年代)なら寝ないで開発に没頭するエンジン命な社員が命懸けで開発していた。

しかし、今はそういうわけにはいかない。開発できる項目がありその数を決めるトークンシステムがあるからです。

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 エンジンは42項目66トークンで管理される

F1エンジンは42項目に分類されその項目ごとにトークン数が定めれていて、クランクシャフト2、エアバルブシステム1などで、その合計が66トークンとなる。

細かい詳細はJAFモータースポーツ諸規定F1技術規則へどうぞ。

エンジン開発2

2014年オフシーズンより2015年シーズン終了まで使えるトークン数は32になります。

2015年に使えるエンジン数は4基

エンジン1基に対して、変更は認められない事になっている。

使い始めてしまったエンジンは基本的にトークン開発はできないのです。全20戦あるので1基で5戦使用しないといけない計算になります。

 

トークンシステムによってエンジンの改善は、次のエンジン投入時にならないと適用できなくなってしまう。

しかし、今までもあった安全上の問題による改善、信頼性向上のための改善は常に行なって良い事になっている。

 

ホンダの場合かなりの部分で信頼性、安全上を理由に改善が行えることになるわけです。

V8エンジン時代にはフェラーリがこれを上手く利用してパワーアップを果たしたこともあった。ホンダにも多少のずる賢さも必要になってくるだろう。

 エンジン開発トークンは年々減少し開発凍結項目も拡大する

次のエンジン開発トークンは2015年シーズン終了から2016年シーズン終了まで使えるトークンは25になっている。

エンジン開発1
JAFモータースポーツ諸規定F1技術規則より抜粋

 

上記の表のように年度毎に細かく開発トークン数が定めれている。エンジンの乱開発を防ぐためらしいがこれは技術を争うF1にとっては厳しすぎるような気がします。ましてや今や車社会において必要不可欠なハイブリットシステムですから競争する場においては凍結はしないでもらいたいと個人的には思います。

 

 

追記

2015年シーズン終了から2016年シーズン終了まで使えるトークンは32に変更になっています。

2017年から適用の新たな制度はこちらの記事で解説しています⇩

F12017年開幕に向けてエンジン(パワーユニット)規定を今一度徹底解析してみる